ロッテ平沢&オリ世那の寄付金で仙台育英が導入 「レッドコード」って何?
昨夏甲子園準Vの仙台育英が導入
昨夏の甲子園で準優勝した仙台育英高(宮城)に2日、「レッドコード」が導入された。今年3月に同校を卒業したロッテ・平沢大河内野手、オリックス・佐藤世那投手による寄付金で14台を購入。同日、ベースボールコーディネーターの和田照茂氏がレッドコードの使用方法とトレーニングの基礎をレクチャーした。
スリングトレーニングの器具であるレッドコードは、天井から吊るされた2本のロープを使い、「不安定な中で安定した力をつける」(和田氏)トレーニングができる。ノルウェー発祥で元々はリハビリの器具。日本でも老人介護の施設やデイサービスなどで普及し、最近ではプロ野球でも取り入れる選手が出てくるなど、野球界でも広がりを見せている。
レッドコードは関節への負担が少なく、怪我をしにくいのがメリットで、和田氏は「野球のウマさは使っている筋肉の数の多さで決まる。野球は巧みさ(器用さ)が必要不可欠。不安定なレッドコードトレーニングの中でこそ、それを鍛えることができる」と効果を話す。仙台育英では系列の秀光中等教育学校が2013年から簡易的なレッドコードを取り入れており、佐々木順一朗監督は以前から高校でも導入を考えていた。
プロ野球選手となったOBが野球道具などを母校に寄贈する例はあるが、レッドコードの寄贈はおそらく初めて。佐々木監督は平沢(Hirasawa)と世那(Sena)への感謝を込め、設置した空き教室を「H&Sトレーニングセンター」と命名した。
「レッドコード」を使ったトレーニングの効果とは
「(甲子園での優勝に)再挑戦をするのに同じことをやってもしょうがないだろうな、という中での1つ。過去は過去で終わりにしましょう、と。新たな挑戦をする1つの形として、このレッドコードがあるのかな、という感じです」と佐々木監督。瀬戸泰地主将(3年)は「レッドコードはやればやっただけ力になると思う。大河さんと世那さんにやってもらったからには結果で恩返ししたい」と話した。
設置後、仙台育英高の選手たちは和田氏からレッドコードについての説明を受け、基本的なトレーニングに挑戦。体幹のトレーニングとあって、まずは体幹とはどこを指すか、といった確認から始まり、レッドコードを使っての腕立て伏せやレッドコードに乗って足を開いたり閉じたりするトレーニングを行った。宙に浮いた状態でのトレーニングになるため、普段は使われにくい筋肉も刺激される。
和田氏の「野球は左右非対称の動きばかり。左右対称で行われるトレーニングは基礎。野球力のアップには左右非対称の動きをすること」といった言葉に耳を傾けながら、選手たちは真剣にトレーニングに励んだ。この日は5つの基本的なメニューをレクチャーされたが、今後は40〜50種類に増える。
指導した和田氏は「野球力を上げるためにトレーニングは存在している。レッドコードは野球の動作につなげやすいトレーニング。常に野球のプレイをイメージしながらトレーニングをしてパフォーマンスアップにつなげてほしい」と期待。秀光中でもレッドコードを経験した世那の弟、佐藤令央投手(2年)は「しっかりやって野球につなげていきたい。2年生は(3年生よりも)長くやっていくことになるので、野球の結果をつかめるトレーニングにしていきたい」とレベルアップを誓っていた。
高橋昌江●文 text by Masae Takahashi
