学生の窓口編集部

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最近では学生で起業したいと思う人も増えているようです。商売のアイデアがあって、ぜひそれを成し遂げたいと思うのでしたら起業に挑戦してみてはいかがでしょうか。会社を作るのは以前よりもずいぶん簡単になっているのです。今回は、会社の起こし方についてご紹介します。

■注目は「株式会社」と「合同会社」の二つ!

現在では、会社を起こそうとすると「株式会社」「合同会社」「合名会社」「合資会社」の4種類の中から選ぶことになります。

「株式会社」が最も一般的ですね。「合名会社」「合資会社」は現在では作る人はほとんどいません。「合同会社」は2006年から作れるようになった新しいタイプの会社で、利益分配がしやすいなどのメリットがあり、少人数での運営に向いています。

また、合同会社は株式会社に比べて設立に掛かる費用が安く済むというメリットがあります。しかし、社会的信用を得にくい、また株式を上場しにくいといったデメリットもあります。ただし、合同会社から始めて商売が大きくなってきたら株式会社にする、といったことも可能です。最初は合同会社から始めるのも決して悪い選択ではありません。

ちなみに、株式会社、合同会社、それぞれ設立に掛かる費用を比べてみますと……。

●株式会社

公証人手数料:5万円
定款印紙代:4万円(電子認証定款の場合は0円)
登録免許税:15万円
計:24万円

●合同会社

公証人手数料:不要
定款印紙代:4万円(電子認証定款の場合は0円)
登録免許税:6万円
計:10万円

紙の定款(会社の目的・組織・活動・構成員・業務執行などについての基本規則を明記した文書です。会社設立の際には法務局に提出しなければなりません)を利用する場合には、

株式会社:24万円
合同会社:10万円

で14万円の差があります。電子認証定款(現在ではPDFでもOKになっています)の場合には、印紙代の4万円が掛かりませんので、

株式会社:20万円
合同会社:6万円

となります。

■株式会社を作るのに必要な準備は!?

以前は、株式会社を作るのに資本金が1,000万円必要といったお金の面からの制約がありましたが、現在ではそれがなくなり、資本金が1円でも起業できるようになっています。

株式会社を作る際には以下のものを準備しておく必要があります。

●商号……いわゆる会社名です
●本店所在地……その会社の本店をどこに置くのか、その住所。定款に記載します
●資本金……1円でもいいですが、資本金の額は明確にする必要があります
●株主……資本金を出す株主です
●印鑑……会社の実印となる「会社印」は絶対必要。定款に押印する必要があります
●設立費用……上記の金額が必要です
●定款……会社の目的・組織・活動・構成員・業務執行などについて明記した文書

設立する会社は法務局に「登記」しなければいけません。登記するには定款を提出する必要があります。定款には「商号」「本店所在地」などの項目を書き、また押印をしないといけませんので、これらの準備は定款作成のための準備といってもいいでしょう。

定款ができたら、公証役場でその定款が正しく作成されたことを証明してもらう必要があります。電子認証定款の場合には、前述のとおり印紙代4万円が掛かりません。

定款の認証まで終わったら法務局で登記です。登記には以下の書類が必要になります。

●登記申請書……法務局に設立登記の申請をする際の申請書です
●発起人の決定書……発起人を明記した書類です
●資本金の払込証明書……資本金額が入金されていることを証明する書類
●登録免許税貼付用台紙……登録免許税を貼る紙です
●定款……公証役場で認証が終わった定款
●役員の就任承諾書……設立時の会社の役員、各メンバーの承諾書(発起人以外が役員になっている場合)
●印鑑証明書……役員の印鑑証明書。役員になるメンバー全員分が必要です(取締役会設置会社の場合は社長の印鑑証明)
●印鑑届出書……会社印の印影を法務局に届けるための書類

設立が容易になったのですが、ここまででもかなりの労力ですね(笑)。

■株式会社を登記した後には各種届け出を行う!

登記が終わったら、税務署、労働基準監督署などに各種届け出を提出しておかなければなりません。これらを挙げてみますと……。

●法人設立届出書
●青色申告の承認申請書
●給与支払事務所等の開設届出書
●源泉所得税の納金の特例の承認に関する申請書
●棚卸資産の評価方法の届出書
●減価償却資産の償却方法の届出書

上記の中で「青色申告の承認申請書」は特に大事です。税制上の特典がある、いわゆる青色申告ができるかどうかは会社にとって大きな問題なのです。

●労働保険 保険関係成立届
●労働保険 概算保険料申告書
●雇用保険 適用事業所設置届
●雇用保険 被保険者資格取得届
●健康保険・厚生年金保険新規適用届
●健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届
●健康保険被扶養者(異動)届

人を雇用する際には保険関連の手続きが欠かせません。これらの書類を提出し損なうと働く人に迷惑を掛けますので、起業家として気を付けなければならないポイントです。

■合同会社の登記に必要な書類

合同会社を登記する場合にも「定款」が必要なことは変わりありません。ですから必要な準備も株式会社とほとんど同じです。会社の実印たる「会社印」も必要になります。ただ、登記に必要な書類は少なくて済みます。

●登記申請書……法務局に設立登記の申請をする際の申請書です
●代表社員の印鑑証明書……社長の印鑑証明です
●払込証明書……資本金が振り込まれたことを証明する書類
●印鑑届出書……会社印の印影を法務局に届けるための書類
●定款……会社保存用と法務局提出用の2部

これらの他に「代表社員就任承諾書、本店所在地決定書および資本金決定書」などが求められる場合もあります。

■会社を作らなくても起業できる!

上記のやらなければいけない項目を見てうんざりした人もいらっしゃるでしょう。会社を作らなくても起業することができます。それは個人事業主として商売を始めることです。個人事業主として「屋号」を決めて商売を行い、それがうまく軌道に乗って、事業が拡大してから会社を設立しても決して遅くはないでしょう。たっぷり利益が出ているのなら、そのお金を使って、設立に必要な面倒事を司法書士さんに丸投げすることも可能ですから。

(高橋モータース@dcp)