台湾の学生「議会権力の象徴の木槌」返却して退去・・・議場の再占拠狙う別団体も、警察は厳戒
台湾で、中国大陸とのサービス貿易協定締結に反対して立法院(国会)議場を占拠していた学生が10日午後6時ごろ、立法院から退去した。学生らは退去にあたり、議会権力の象徴である木槌(きづち)を返却した。一方、学生らが要求していなかった「台湾独立」を主張する別団体が立法院近くに集結しており、警察側は警察官約4000人を動員するなどで、厳戒態勢をとっている。
学生らは、王金平院長(議長)が6日に示した、「大陸との協定を監視する法の成立を先行させ、その後にサービス貿易協定の審議を行う」との言葉を受け入れるなどで、7日の時点で「10日午後6時の撤退」を表明した。
学生らは王院長の発言前から「協定監視の法を成立させた後に、サービス貿易協定の審議」と主張していた。馬英九政権側は「協定監視法とサービス貿易協定審議を同時進行」とやや歩み寄ったが、学生側は「同時進行では、サービス貿易協定の審議が“骨抜き”にされる恐れがある」として納得しなかった。王院長が審議の順番で学生側の主張を受け入れたことが、国会占拠という異常事態を終結させることに結びついた。
しかし馬英九総統は王院長の発言後、「協定監視法とサービス貿易協定審議の同時進行と、先に協定監視法を成立させることは矛盾していない」との見解を示した。学生側は「約束が守られない場合、3月30日に実施した(総統府前の)50万人の抗議運動どころではない活動を行う」と表明している。立法院からの退去にあたっても「これは放棄ではない。退却でもない。これからも、大陸との協定を監視する法の制定作業とサービス貿易協定から目を離さない」と表明しており、台湾情勢の今後は依然として不透明だ。
また、国民党内で馬英九総統と王金平立法院長は厳しく対立している。馬総統(党主席、党首)は2013年9月、王院長が「民進党議員が被告になる裁判で検察に対して、無罪判決が出た場合に上告はしないよう圧力をかけた」として院長辞任を要求し、受け入れられなかったために王院長を党籍抹消処分にした。王院長は日本の「比例代表」に似た「選挙区なし」の議員であり、党籍を抹消されると議員の地位を失う。
王院長は処分を不当として裁判所に訴えた。「司法への圧力」については、検察の職権乱用を防止するためと説明。台湾では、民進党関係者に対しては検察側が執拗(しつよう)に裁判を長引かせるといった批判があった。また、王院長の「司法への圧力」が表沙汰になったのも、司法機関の“電話の監視”つまり「盗聴」にあったとして、「正規の手続きを経ないで電話の監視を行った。これも職権乱用のひとつだ」と批判した。
裁判所は2014年3月19日、王院長の言い分を認め、「国民党の党籍は存在している」との判決を言い渡した。しかし、馬英九総統はその後、一審判決を不服として、上告する考えを固めた。学生側への対応で、国民党内部の足並みの乱れが混乱を大きくする可能性がある。
学生らは「宣言どおり」に10日夜までに立法院を退去した。退去の際に、議会権力の象徴である木槌(きづち)を返却した。学生側は7日の時点で、「サービス貿易協定については、あくまでも撤回を要求するが、決議は議会による」と表明していた。学生側は議会や社会に向っての表明・約束を反故(ほご)して強権を発動するなどの、馬英九政権の政治手法を「民主主義の原則に反するもの」と強く批判しており、木槌を返還した行為は「立法府としてきちんと機能して、人民が信託した権利を正当に行使してほしい」とのメッセージを込めたと解釈できる。
10日には、学生が立法院を退去する前から立法院近くに別の団体が集合し、「学生が退去した後にはわれわれが国会を占拠する」などと表明した。団体は台湾の即時独立などを主張している。
学生らは、王金平院長(議長)が6日に示した、「大陸との協定を監視する法の成立を先行させ、その後にサービス貿易協定の審議を行う」との言葉を受け入れるなどで、7日の時点で「10日午後6時の撤退」を表明した。
しかし馬英九総統は王院長の発言後、「協定監視法とサービス貿易協定審議の同時進行と、先に協定監視法を成立させることは矛盾していない」との見解を示した。学生側は「約束が守られない場合、3月30日に実施した(総統府前の)50万人の抗議運動どころではない活動を行う」と表明している。立法院からの退去にあたっても「これは放棄ではない。退却でもない。これからも、大陸との協定を監視する法の制定作業とサービス貿易協定から目を離さない」と表明しており、台湾情勢の今後は依然として不透明だ。
また、国民党内で馬英九総統と王金平立法院長は厳しく対立している。馬総統(党主席、党首)は2013年9月、王院長が「民進党議員が被告になる裁判で検察に対して、無罪判決が出た場合に上告はしないよう圧力をかけた」として院長辞任を要求し、受け入れられなかったために王院長を党籍抹消処分にした。王院長は日本の「比例代表」に似た「選挙区なし」の議員であり、党籍を抹消されると議員の地位を失う。
王院長は処分を不当として裁判所に訴えた。「司法への圧力」については、検察の職権乱用を防止するためと説明。台湾では、民進党関係者に対しては検察側が執拗(しつよう)に裁判を長引かせるといった批判があった。また、王院長の「司法への圧力」が表沙汰になったのも、司法機関の“電話の監視”つまり「盗聴」にあったとして、「正規の手続きを経ないで電話の監視を行った。これも職権乱用のひとつだ」と批判した。
裁判所は2014年3月19日、王院長の言い分を認め、「国民党の党籍は存在している」との判決を言い渡した。しかし、馬英九総統はその後、一審判決を不服として、上告する考えを固めた。学生側への対応で、国民党内部の足並みの乱れが混乱を大きくする可能性がある。
学生らは「宣言どおり」に10日夜までに立法院を退去した。退去の際に、議会権力の象徴である木槌(きづち)を返却した。学生側は7日の時点で、「サービス貿易協定については、あくまでも撤回を要求するが、決議は議会による」と表明していた。学生側は議会や社会に向っての表明・約束を反故(ほご)して強権を発動するなどの、馬英九政権の政治手法を「民主主義の原則に反するもの」と強く批判しており、木槌を返還した行為は「立法府としてきちんと機能して、人民が信託した権利を正当に行使してほしい」とのメッセージを込めたと解釈できる。
10日には、学生が立法院を退去する前から立法院近くに別の団体が集合し、「学生が退去した後にはわれわれが国会を占拠する」などと表明した。団体は台湾の即時独立などを主張している。
