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ふるさと納税の仲介サイトに支払う手数料が寄付額の1割を占め、高額になっています。総務省はこれを引き下げるよう、事業者側に要請する方針を明らかにしました。仲介サイトで集客している自治体や事業者に反応を探り、専門家にあり方を聞きました。

■総務大臣「高額で強い問題意識」

藤井貴彦キャスター
「1379億円。これは12日に総務省が公表した、ふるさと納税で全国の自治体から仲介サイトの事業者に支払われた実質的な手数料の総額です。この金額について林総務大臣はこのように述べています」

林大臣
「ふるさと納税で寄せられた寄付金はまさに公金でありまして、1379億円もの高額に達していることについて、私としても強い問題意識を有しております」

■寄付総額の約1割が仲介業者に

藤井キャスター
「総務省は事業者側に、手数料の引き下げに取り組むよう要請することを明らかにしました」

小栗泉・日本テレビ報道局特別解説委員
「2024年度に私たちが仲介サイト経由でふるさと納税をした総額は約1兆2000億円です。そのうち楽天・さとふる・ふるさとチョイス・ふるナビといった仲介サイトの手数料が1379億円で、私たちが寄付した総額の約1割を占めています」

藤井キャスター
「約10%が手数料として流れていますが、高すぎるということなのですか?」

「12日に自治体に取材したところ、『10%は高いと感じる』(山梨・富士吉田市)、(引き下げ要請は)うれしい動き。手数料が下がればその分、市の財源が増えて子育て支援などに活用できる』(宮崎・都城市)といった声が聞かれました」

「ただ『仲介サイトの集客力はすごくて、寄付の90%を占める』(富士吉田市)、『(ないと)寄付に来てもらえない。仲介サイトはなくてはならない』(都城市)という声も聞かれました」

■「全国一律なので」手数料は動かせず

藤井キャスター
「手数料が下がると、自治体のサービス向上などにつながっていくのでしょうか?」

小栗委員
「ふるさと納税に詳しい慶應義塾大学の土居丈朗教授は『昔は3〜5%の手数料だった。手数料が下がれば自治体に回るお金は増えるので、長い目で見れば返礼品の質の向上なども期待できる』と話しています」

「富士吉田市も、約10%の手数料は返礼品にも影響しているとして、仲介サイト側に交渉したこともあったが、『全国一律なので』と言われて手数料は動かせなかったといいます」

■仲介サイト側は要請に応じる?

藤井キャスター
「事業者側は、総務省の手数料引き下げ要請に応じるのでしょうか?」

小栗委員
「仲介サイト側に聞きました」

「ふるさとチョイスは12日の林総務大臣の発言について『真摯(しんし)に受け止めている』とした上で、『手数料は寄付者と自治体をつなぐ仕組みを運用し、制度を安心安全に回すために必要なコストだ。関係者と丁寧に議論していきたい』としています」

「楽天は『手数料を情報発信や利便性の向上、自治体支援などに活用している。引き続き寄付者と自治体双方にとって有益なサービスの提供に努める』としています」

「さとふるは、『ふるさと納税制度は持続可能な形で運用していくことが重要だと考えていて、当社としては手数料に見合った、もしくはそれ以上に価値があると自治体に感じていただけるサービスを提供してまいります』とコメントしています」

■手数料と宣伝のバランスは?

藤井キャスター
「手数料とのバランスだと思いますが、どう考えたらいいのでしょうか?」

小栗委員
「土居教授に聞きました」

土居教授
「手数料は少なければ少ないほど寄付がより多く自治体に届けられて、望ましい」

「ただ、ふるさと納税を宣伝したい自治体があるのも事実なので、手数料は業者が全国一律的に設定するのではなく、宣伝に多く費やしたい自治体が自発的に払いたいと思える水準になることが望まれる」

(2026年5月12日『news zero』より)