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株式投資では「あのとき買っていれば儲かったのに」と後悔する場面もありますが、重要なのは過去の値動きを通じて“タイミング”を学ぶことです。「話題になってから飛びつく」のではなく、自身の体験や感覚をもとに企業の成長ストーリーを描いてみて「応援したい」と思えるかどうかは、投資の判断軸になり得ます。本記事では、横川楓氏の著書『散財さんのお金の増やし方』(三笠書房)より一部を抜粋・編集し、大ヒットゲームや人気テーマパークを運営する企業の例をもとに投資の判断基準となる視点を解説します。(※著書に基づく著者の見解を紹介するものであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません)

「あのとき買っていれば…」買いどきのヒントとなる〈過去のチャート〉

「あの人気の企業の株価は、あのときどんな動きをしていたのか?」ということを実感してもらいましょう。

今から、私たちの生活に身近な人気企業の「チャート」を紹介します。チャートとは、その企業の株価の動きを表したものです。

最初に断っておくと、これはあくまで「応援投資とはどういうものか」を紹介するものであって、私がお勧めする株ではありません。買うべきなのは、あなたが心底惚れ込める企業の株ですから、私には勧められないのです。

大ヒットゲームをリリースした「メガベンチャー株」の買いどき

大手ITメガベンチャーの「サイバーエージェント」は、2020年から2021年にかけ、株価が急上昇しています。

[図表1]サイバーエージェント(4751)の株価

この垂直に近い上昇を引き起こしたのが、大ヒットゲーム「ウマ娘 プリティーダービー」です。

もともと「ウマ娘」は2016年に、サイバーエージェントの子会社であるCygamesから制作発表され、延期を経て、2021年2月にようやくリリースされたという経緯があります。

さすがに制作発表段階でこのゲームが当たると思った人は少ないと思いますが、もし、リリース直後のタイミングで「ウマ娘」をプレイして、「え、めちゃくちゃ面白いじゃん! これは課金する人が多いはず! だから絶対収益が上がる!」と思ってサイバーエージェントの株を買っていれば、株の利益だけで課金額が回収できちゃったかもしれません。

怖いのはその逆。株価が上がったあとで「自分もやってみたけれど、確かに面白かった。まだ上がるだろう」と飛びつくのは危険です。それはチャートを見れば一目瞭然。

2021年のピークで買い、2023年の底値で売れば、買値の3分の1以下になってしまいます。ちなみに、指標はPER約27倍、PBR約3.8倍です。

みんな大好き「人気テーマパーク株」の買いどき

みんな大好きディズニーランドを運営する、「オリエンタルランド」。「ずっと大人気」のイメージが強いディズニーランドですが、実はこんなに株価が動いているんです!

[図表2]オリエンタルランド(4661)の株価

2017年には、1,250円を下回るときもありました。それが2024年1月には、5,700円を超えるタイミングもあったんです。

もしあなたが2017年の底値のタイミングで資産100万円をすべてオリエンタルランド株に投じ、2024年1月の天井のタイミングで売却したとしたら、どうなっていたでしょうか?

2017年1月の時点で、100万円で800株ほど買うことができます(100万円÷1,250円)。それを2024年1月に売ると……800株×5,700円で、456万円!  

わずか7年で、資産が4倍以上の儲けです。ここから税金(約20%)が引かれますが、夢がありますよね!

一方で、逆のパターンも考えられます。仮に2024年の天井で買って、そのまま今も保有しているとしたら、2026年1月では、株価は2,900円程度まで落ちているので、資産は半分近くまで減ってしまっています。

2024年6月には、東京ディズニーシーに新エリアがオープンして話題になりましたが、それでも株価は右肩下がりでした。だからこそ、「肌感覚」が武器になるんです。

実際にパークに足を運び、その目で見た情報を踏まえ、「ここから株価が上がっていくストーリー」を描いてみてください。

たとえば、あくまで一例ですが、今のディズニーに対して「パーク内の単価は確実に上がっていて、人は減っていない。ということは、今後絶対に業績は伸びていくはずだ!」と思えば買いどきかもしれません。

しかし、「今はスマホがなくちゃ回れないし、全体的に満足度が下がっていて、来園者の心が離れている。業績はまだ下落する可能性がある」と思えば、買うべきではないでしょう。

なお、PERは約42倍、PBRは約4.6倍で、割高な水準にあると言えます。

横川 楓

経営学修士(MBA)/ファイナンシャルプランナー(AFP)

やさしいお金の専門家

推し活経済評論家