県内初 再犯リスク高く拘禁刑求刑 鹿児島市の72歳男性に新制度
25年6月コンビニエンスストアで、栄養ドリンク1本を盗んだとして窃盗の罪に問われている男の裁判で検察側は拘禁刑10か月を求刑しました。この拘禁刑は、6月1日から施行された、新しい刑罰で、県内では初めてとなる求刑です。
拘禁刑10か月の求刑を受けたのは窃盗の罪に問われている鹿児島市の男(72)です。起訴状によりますと、男は25年6月、鹿児島市のコンビニエンスストアで、栄養ドリンク1本を盗んだとされています。
検察側は「犯行様態が手慣れており常習性が認められる。同種異種の再犯のおそれは高い」などとして、拘禁刑10か月を求刑しました。
一方、弁護側は執行猶予付きの判決を求めました。検察側が拘禁刑を求刑したのは、県内で初めてです。
拘禁刑とは118年ぶりに刑法が改正され25年6月1日から施行された、従来の「懲役刑」と「禁錮刑」を一本化した新しい刑罰です。拘禁刑では、受刑者に対する「懲らしめ」から「立ち直り」や「社会復帰」の更生に対する支援が重視されています。
これまでの、懲役刑では刑務作業を受刑者に強制的に行わせ、禁錮刑では刑務所の中に拘束することで、懲らしめとしていました。一方、拘禁刑は刑務作業の強制がなくなり受刑者の必要に応じて実施されます。
また、出所した後にも、自立した生活が送れるよう、改善の指導や就労支援、福祉支援などの更生の支援が積極的に行われます。更生の支援に重きが置かれるようになった背景には、犯罪を繰り返す「再犯」の多さがあります。
警察庁の統計によりますと、初めて罪を犯す『初犯者』は、ここ、数年減少していますが、再び犯罪を犯す『再犯』は23年は47パーセントと約半分となっています。
25年6月1日以降に起きた事件の刑事裁判で、拘禁刑は適用されます。再び犯罪を犯す人が、減ることが期待されます。
