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ワールドプレミアから1年以上

トヨタのミッドサイズSUV『RAV4』。6代目となる現行型は昨年5月にワールドプレミアされ、日本仕様が発表、発売されたのは12月。そして今年2月にはPHEVモデルが追加設定されている。ワールドプレミアで実車を見てから1年以上、ようやく実車を取材する機会を得た。

【画像】より逞しく力強く!新型『トヨタRAV4』のアウトドア志向を高めたモデル『アドベンチャー』 全53枚

RAV4のこれまでについて、簡単におさらいしておこう。


昨年5月にワールドプレミアされ、12月に日本仕様を発表された6代目となる新型トヨタRAV4。    山本佳吾

初代がデビューしたのは1994年。曲線を活かしたコンパクトなSUVで、乗用車から乗り換えても違和感の少ない、いわゆるクロスオーバーSUVの先駆けのようなモデルだった。木村拓哉さんをCMキャラクターに起用したことで、若い女性からも人気を集めた。

5代目は再び日本でも発売

RAV4は海外市場を意識して代を重ねるごとに大きくなり、2013年に登場した4代目の日本導入は見送られた。しかし、日産エクストレイルやマツダCX-5など、ライバルの国産ミドルサイズSUVが人気を集めてきたこともあり、2018年に5代目となったRAV4は翌2019年に再び日本でも発売される。

クロスオーバーSUVというコンセプトは変わらないが、アウトドアも意識したコンベンショナルなSUVらしい力強いデザインやハイブリッドなどのパフォーマンスで、日本でもRAV4人気が復活した。ちなみにアメリカで、2025年に一番売れた日本メーカーのクルマは、RAV4だった。


ワールドプレミア会場に並んだ、歴代トヨタRAV4。    トヨタ自動車

今回取材した新型RAV4は、アウトドア志向を強めた『アドベンチャー』(Adventure)というグレード。日本仕様の新型RAV4には、このほかに標準仕様の『Z』と、スポーティ仕様の『GR スポーツ』が設定されている。

パワートレインは、2.5Lの直列4気筒エンジンにモーターを組み合わせたハイブリッドで、さらにリアアクスルにもモーターを搭載した電気式4WDのE-Fourとなる。

より逞しく力強くなったイメージ

先代RAV4が日本に導入された時、『成長期だった高校生がアメリカに留学して、逞しくなって帰ってきた』という印象を受けたのだが、新型RAV4は『日本に戻ってからもトレーニングを忘れず、より逞しく力強くなった』イメージだ。

サイズは先代とほとんど変わらないが、取材車のアドベンチャーは専用の大型アーチモールなどの関係で、他グレードより少し車幅が広い。基本的なスタイリングは先代を継承し、フロントまわりは最近のトヨタ車に共通のハンマーヘッドを採用。バンパー一体グリルはアドベンチャー専用デザインで、個人的には、このグリルが一番好きかなと思う。


サイズは先代とほとんど変わらないが、取材車のアドベンチャーは他グレードより少し車幅が広い。    山本佳吾

乗り込めば、水平基調で視界の良いインパネには12.3インチのTFTカラーメーターや12.9インチのディスプレイオーディオが備わり、現代のSUVらしい佇まいでハードなイメージは薄い。インターフェイスは操作性、視認性とも良好だ。

乗り味はトヨタのハイブリッド車に共通

リアシートは十分に広く、ヘッド&フットスペースもたっぷり。ワイドな車幅ゆえ、おとな3人乗車でも中央の人はさほど苦にはならないだろう。クラストップレベルを誇る広いラゲッジルームを活用すれば、おとな4人の泊まりがけアウトドアレジャーにもしっかり対応してくれる。

短時間、首都高速を含む市街地で試乗してみたが、乗り味はトヨタのハイブリッド車に共通のもの。つまり、モーターでスッと発進して、必要があればエンジンがフォローする。その繋がりは極めてスムーズだ。


乗り味はトヨタのハイブリッド車に共通のものだった。    山本佳吾

モーター走行は静かで、エンジンがかかっても必要以上に回転数を上げることはない。トヨタセーフティセンスの出来は良く、レーダークルーズコントロールの加減速もスムーズで、きわめて快適なセーフティドライブが楽しめた。

1台で全てをまかなえる最大公約数的なクルマ

今や、国産ミドルサイズSUV市場は群雄割拠だ。このトヨタRAV4とハリアーを始め、日産エクストレイル、ホンダCR-V、マツダCX-5、そしてスバル・フォレスターと、ライバルがひしめく。

家族構成や予算などにもよるが、1台で全てをまかなえる最大公約数的なクルマを選ぶと、このミドルサイズSUVあたりになるのかもしれない。


取材車は、2.5L直列4気筒エンジンにモーターを組み合わせたハイブリッドを搭載。    山本佳吾

車両価格も300万円台前半から600万円近くまでレンジは広い。今どき日本車、輸入車を問わず、買って損をするようなヒドいクルマはなく、安全&快適装備にも大きな差はない。そこで気になるのは、パワートレーンやモデルチェンジ時期だ。

気になるライバルのパワートレーンやモデルチェンジ時期

RAV4やハリアーにはPHEVもあるが、ハリアーはモデル末期。エクストレイルは日産得意のe-POWERだが、これもモデル末期で近く登場予定の新型がチラ見せされている。

デビュー間もないCR-Vはe:HEVのみの設定だが、車両価格は少し高め。同じく発表されたばかりのCX-5は逆に車両価格は抑えめだが、先代で人気だったディーゼルはなくハイブリッド登場もまだ先の予定。フォレスターは独特のボクサーエンジンにハイブリッド車も設定するが、FFモデルはなく燃費性能が今ひとつだ。


安全&快適装備に不満はなく、ハイブリッドならではの走りが快適だ。    山本佳吾

こうなってくると予算や使い方はあれど、やはり自分の一番好きなスタイル(デザイン)のクルマを選ぶべきだろう。『デザインに良い、悪いはない。好きか、嫌いかだけだ』とは言い古された言葉だが、まさにそのとおり。しかも最近のクルマは、写真や動画で見るのと実車では印象が異なるものが多い。

安全&快適装備に不満はなく、ハイブリッドならではの走りが快適な新型RAV4は、スタイルが気に入って予算的に問題ないなら、ミドルサイズSUVとしてオススメできる1台といえるだろう。

トヨタRAV4アドベンチャーのスペック

全長×全幅×全高:4620×1880×1680mm
ホイールベース:2690mm
車両重量:1710kg
エンジン:直列4気筒DOHC+モーター
総排気量:2487cc
最高出力:137kW(186ps)/6000rpm
最大トルク:221Nm(22.5kg-m)/3600-5200rpm
モーター最高出力:前100kW(136ps)/後40kW(54ps)
モーター最大トルク:前208Nm(21.2kg-m)/後121Nm(12.3kg-m)
トランスミッション:電気式無段変速機
駆動方式:4WD(E-Four)
燃料/タンク容量:レギュラー/55L
WLTCモード燃費:22.9km/L
タイヤサイズ:235/60R18
価格:450万円


トヨタRAV4アドベンチャー    山本佳吾