5000人のファン・サポーターに後押しされ、日本代表が北中米ワールドカップへの最終調整に入った。ナッシュビルでのベースキャンプ初日の8日、DF長友佑都(FC東京)が報道陣の取材に応じ、「ギアが上がりますね。自然と上がっていく。1週間を切った状況で、こうしてファンの皆さんとの触れ合いもあって、より引き締まる思い。熱量が高まってきた」と闘志を燃やした。

 メキシコ・モンテレイでの事前キャンプを終えた日本代表は8日からナッシュビル入り。グループリーグ期間の拠点にあたるベースキャンプでの活動をスタートさせた。初日は地元クラブの本拠地ジオディス・パークに約5000人が集まるなか、歓迎セレモニーを兼ねた公開練習を実施。長友は「日本代表の人気も含めて注目度の高さを感じる。日本代表の人気も含めてW杯の熱量を感じる。期待されているんだなと思う」と高揚感をにじませた。

 長友はアジア人史上初となる5大会連続でのメンバー入り。数々のW杯のムードを知る頼もしい存在だが、今大会の日本はこれまでに例のない取り組みを行っている。それは国外でのキャンプ中に一度も対外試合を行わないという最終調整の方法だ。

 日本代表は事前キャンプ最終日の7日、対外試合の代わりにU-19日本代表とのトレーニングマッチを完全非公開で実施。相手の強度はW杯出場国よりはさすがに落ちるものの、別メニュー調整が続いていたMF遠藤航を除いた全選手が試合に出場できた他、35分×4本という変則的な時間設定に加え、2本目と4本目の後にPK戦を組み込むなど、親善試合ではないからこそできる取り組みを盛り込み、大会への調整機会としていたようだ。

 こうした取り組みに長友は「もう積み上げてきたものがこのチームにはある。森保さんは(これまでの)親善試合でも2試合でいろんな選手を試しながらやってきたのが強みとして積み上げできているので、それがこれまでとは違っている」と好感触。トレーニングマッチのムードについても「良い形で出てきている。もちろん暑さもあってコンディション的にも難しい中で慣れてきている部分はあるし、いよいよW杯が来たなと改めて思った」と前向きに語った。

 一方、試合内容については「これは言っちゃうとオランダが見ているかもしれないので、あまりそこは触れたくない。こういうところから情報戦」と多くを語らず。とはいえ、決勝点を挙げたFW塩貝健人の活躍には感じるものがあったようで「見ていて笑いが出るくらい面白い。それくらいギラギラ感がある。エネルギッシュでチームを前に進めるエネルギーを持っている。彼には期待しかない」と言い、「彼にはチームのことより彼自身が力を出せるようにそこに集中してやってもらいたい。チームのことは僕を含めてベテランもいるし、経験者もたくさんいるので、そういうことは考えずに思い切ってやってほしい」とサポートを誓っていた。

(取材・文 竹内達也)