国家情報会議設置法成立などについて記者団の質問に答える高市首相(27日午後、首相官邸で)=米山要撮影

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 政府のインテリジェンス(情報収集、分析)の司令塔機能を強化する国家情報会議設置法は27日の参院本会議で、与野党の賛成多数で可決、成立した。

 国家情報会議の下に国家情報局を創設して各省庁からの情報の集約・分析にあたるもので、政府は今夏にも700人規模で発足させる考えだ。

 同法には自民、日本維新の会の与党のほか、国民民主、公明、参政、日本保守、チームみらいの各党などが賛成した。立憲民主、共産、れいわ新選組、社民の各党などは反対した。衆院審議では中道改革連合も賛成に回った。

 高市首相は同法成立を受けて、首相官邸で記者団に「複雑で厳しい国際環境の中、インテリジェンス基盤を整備して情報力を高めて国民の安全や安心、国益を守るものだ」と語り、意義を強調した。

 同法は外務、防衛両省や公安調査庁などに対して収集した情報を同会議に提供・説明することを義務づけた。省庁間の縦割りを打破し、首相官邸側が総合的に政策判断できるようにする。国家情報会議は首相が議長を務め、テロや外国勢力による介入に対する情報活動の基本方針を定めるなど司令塔の役割を果たす。

 国家情報局は同会議の事務局との位置付けで、内閣情報調査室を改編して設置する。トップの局長は内閣情報官を格上げし、国家安全保障局長と同格に位置づける。「キャリア組」となる総合職採用を導入するほか、民間企業などからの中途採用も行う方針だ。

 インテリジェンスを担う専門機関の設置により、政府内では同盟国・同志国との情報共有や協力関係の強化につながると期待する声もある。政府は今後、有識者会議を設置して「国家情報戦略」の策定を進めるとともに、スパイ防止のための法整備にも取り組み、インテリジェンス機能のさらなる強化を図る。

 一方、国会審議では政治的中立性やプライバシー侵害への懸念が示され、衆参両院でこれらに対して配慮を求めた付帯決議が採択された。首相も国会審議で「特定の党派を利する目的で情報の収集や集約を命ずることは決してない」と語った。