大谷翔平(C)共同通信社

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 12試合、60打席ぶりの一発だった。

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 日本時間27日、大谷翔平(31=ドジャース)がカブス戦の七回、内角低めの変化球をとらえて左中間スタンドに6号ソロ本塁打を放った。

「きのうあたりから(打撃の)調子は良くなっていた。我慢しながら、もう少し、改善したい。構えが一番なので、そこが決まれば良くなると思う」とは試合後の本人だ。

 なにしろ、チーム28試合目の6号は過去5年間で最も遅いペース。打つ方はこれから期待できそうだが、それ以上に計算が立つのは投手としての今季の大谷だ。開幕から4試合に先発して2勝0敗、防御率0.38。計24イニングで12安打2失点、25奪三振と安定した投球を続けている。

 その大谷はあす29日のマーリンズ戦に中5日で先発する。昨年6月に投手として復帰して以降、レギュラーシーズンで中5日は初めて。これまでは2度メスを入れた右肘や、二刀流としての疲労度を考慮するのはもちろん、何より打撃への影響を危惧していたからだ。

 ドジャースは現在、13連戦の真っ最中。マイナーにはリバー・ライアン(27)をはじめ、先発投手が何人かいる。タイトなスケジュールだけに、彼らを一時的に昇格させたり、グラスノー(32)を中4日で起用する選択肢もあったが、それでも大谷を中5日で起用する。

「ローテーション通りにスケジュールを進めていくということ。タイラー(グラスノー)は(前回投球が105球と)球数も多かったので、それを踏まえてだ。ショウヘイとも話をして、火曜日(日本時間29日)に投げても状態は問題ないようだった」

 とはロバーツ監督。結果として二刀流に負担を強いるのは、大谷がいま、チームで最も安定した先発投手だからだ。

「首脳陣は大谷をポストシーズンまで、投手としてフル回転させる意思を固めたのですよ。打撃が多少、影響を受けることになったとしても、先発として安定した投球を続けて欲しいのです」と、特派員のひとりがこう続ける。

先行逃げ切りの青写真

「現時点でチーム本塁打45本はメジャーナンバーワン、総得点159はブレーブスに次いで2位です。そもそも打ち勝つチームだけに、大谷の打撃を優先するのが勝利への近道でしたけど、彼がいまひとつでも十分、得点力は高水準をキープしている。おまけに先発の防御率2.79はメジャートップ。懸案のリリーフ陣は相変わらず精彩を欠いていて、防御率は30球団中17位の4.26。抑えのディアス(32)は右肘手術で前半戦の復帰が絶望視されている。リリーフ陣は計算できないだけに、先発をフル回転させて先行逃げ切りのパターンに持ち込むのが首脳陣の青写真でしょう」

 ドジャースの首脳陣は大谷を先発としてフル回転させることが、ワールドシリーズ3連覇につながるとソロバンをはじいているようなのだ。

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 波に乗っているドジャースだが、ひとり浮かない顔をしているのが佐々木朗希だ。近頃はマイナー落ちやトレードが脳裏にチラついているようで、「ヤバイです…」と周囲に漏らしているという。だが、その危機感が行動面にプラスの影響を及ぼしつつあるようだ。いったいどういうことか。いま、何が起きているのか。●関連記事 【もっと読む】佐々木朗希に芽生えた“かなりの危機感”…意固地も緩和? では、それらについて詳しく報じている。