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最新プラットフォームに既存GLCと近い容姿

AUTOCARの読者なら違われるかもしれないが、筆者の自宅には4Dサウンドシステムも39.1インチ・タッチモニターもない。自分のクルマは自律的に120mもバックしないし、瞬時に遮光されるサンルーフもない。

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メルセデス・ベンツは、最新のGLC EQテクノロジーで、自宅のような体験の創出を目指したと主張する。ドアを開いてシートへ座るたび、「おかえりなさい」と迎えてくれるようなクルマに仕上げたという。バッテリーEVでも、温かみを感じられるように。


メルセデス・ベンツGLC 400 4マティック・ウィズEQテクノロジー(欧州仕様)

そんなGLC EQは、発売されたばかりのBMW iX3と同じく、エンジンで走るGLCとは完全に無関係。飛躍的な技術進歩を叶えたEV専用プラットフォーム、「MB.EA」を基礎骨格とする。間もなく発表される、EV版のCクラスと同様に。

それでも、大黒柱を構成してきた従来のGLCと、見た目の印象はあえて寄せられた。縦に大きく伸ばされた、大胆なフロントグリルを除いて。柔らかな面構成や、整ったラインには安心感がある。前後のライトには、スリーポインテッドスターがあしらわれる。

ツインモーターの四輪駆動で総合490ps

今回試乗したGLC EQは、400 4マティック。永久磁石同期モーターを前後に搭載した四輪駆動だが、通常は後輪駆動となる。最高出力は総合490psで、最大トルクは81.4kg-m。駆動用バッテリーは、94.0kWhの実容量がある。

航続距離は、最長で696kmが主張されるが、英国仕様では653kmへ縮まるという。より高効率なシングルモーター仕様なら、800kmへ限りなく近づくらしい。900馬力を誇る、トリプルモーターのAMG GLC EQも計画にはある。


メルセデス・ベンツGLC 400 4マティック・ウィズEQテクノロジー(欧州仕様)

電動パワートレインは電圧800Vで稼働し、急速充電は最大330kWと高速。普及している電圧400Vの急速充電器へ対応する、車載インバーターは標準装備だ。

広く開放的な車内にゴージャスな内装

シルエットは既存の254系GLCと似ていても、全長は100mm以上、ホイールベースも84mm長い。その結果、車内空間は明らかに広く開放的。前後の席で膝前のゆとりが増し、頭上にも余裕が生まれている。

荷室容量は520Lでやや減ったが、フロントにも128Lの収納がある。雨で濡れた充電ケーブルをしまうのに、丁度良いだろう。EV専用プラットフォームの恩恵といえる。


メルセデス・ベンツGLC 400 4マティック・ウィズEQテクノロジー(欧州仕様)

インテリアはゴージャス。素材は非常に上質で、シートの座り心地は抜群。音声操作システムも、驚くほど滑らかに動く。僅かに残された物理スイッチの触感はソリッドで、往年のコダワリを感じられる。

運転席正面には、ヘッドアップ・ディスプレイ。洒落た矢印で、ナビはガイドされる。

ダッシュボードを覆う巨大なタッチモニター

ダッシュボード全面には、巨大過ぎるように思えるタッチモニター。パワーがオフの時は、指紋が目立つ黒いパネルになってしまう。もう少しデジタル化を抑えて、ダッシュボードの造形や素材を凝らし、プレミアムな雰囲気を生んでも良かったのでは。

最新のMBUXシステム自体は、極めて高性能。処理を担うコンピュータは、毎秒254兆回の演算能力を備えるとか。筆者がこれまで触れたタッチモニターのシステムで、最速といえる。マイクロソフトとグーグルの共同開発による、AIブレインも備わる。


メルセデス・ベンツGLC 400 4マティック・ウィズEQテクノロジー(欧州仕様)

パノラミック・ガラスルーフの透過度から、ディズニー+のストリーミング、「キャンプファイヤー」や「アクアリウム」と名付けられたシステムのテーマなど、相当なメニューが実装される。残価設定プランが終わっても、触れていない機能が残りそうだ。

リモートワークへ対応する、マイクロソフト・チームズも稼働。内蔵カメラでネット会議に参加し、説明資料の表示も可能だという。自宅というより、オフィスに居る気分になりそうだが。

走りの印象とスペックは、メルセデス・ベンツGLC EQテクノロジー(2)にて。