YAMAHA in CAR! 名車に搭載されたヤマハが生み出した名エンジンを探ってみたらもの凄い数だった

この記事をまとめると
■ヤマハ発動機はトヨタの名機開発に長年深く関与してきた
■直4からV10まで幅広い高性能エンジンを手がけてきた実績をもつ
■フォードやボルボなど他メーカーにも技術供給を行っている
トヨタとヤマハのタッグは数多くの名機を生み出してきた
トヨタのスポーツツインカム(DOHC)エンジンにヤマハ発動機が深くかかわっていることはクルマ好きにとっては周知の事実だろう。
その美しいエキゾーストノートが「天使の咆哮」と呼ばれるレクサスLFA用の4.8リッターV型10気筒エンジン「1LR-GUE」の生産をヤマハ発動機が受託したことは記憶に新しい。

思えば、ヤマハ発動機がトヨタのエンジン設計にかかわるようになったのは、1960年代まで遡る。熱心なファンであればご存じのように、トヨタ2000GTの積んだ2リッター直列6気筒エンジン「3M」は、トヨタ・クラウンの直6エンジンをベースに、ヤマハ発動機によってツインカム化されたハイパフォーマンスユニットだ。
その後も、ヤマハ発動機はトヨタのツインカムエンジンの開発を担っている。1970年代のレビンやセリカといったスポーティモデルに搭載された1.6リッター直列4気筒エンジン「2T-G」も、ツインカムヘッドはヤマハ発動機が開発を担っている。

日本初のツインカムターボとなった1.8リッター直列4気筒エンジン「3T-GTEU」や、それをベースに200基限定で製造されたモータースポーツ(グループB)用エンジンの「4T-GTEU」の開発にも、もちろんヤマハ発動機は尽力している。
1980年代のハイソカーブームで主役となったトヨタ・マークIIでは「TWINCAM 24」という文字が、まさしくハイソなムードを生み出した。そうしたイメージの立役者といえる2リッター直列6気筒エンジン「1G-GEU」、そのエンジンにふたつのターボチャージャーを加えた日本初のツインターボエンジン「1G-GTEU」もヤマハ発動機の手によるものだ。

ほかにも、高市早苗首相の愛車として知られるA70スープラが搭載していた2.5リッター直列6気筒ツインターボエンジン「1JZ-GTE」の開発にもヤマハ発動機はかかわっている。
アルテッツァやMR2に搭載された2リッター直列4気筒エンジン「3S-GE」や、セリカに搭載され、のちにロータスに供給された1.8リッター直列4気筒「2ZZ-GE」もヤマハ発動機が開発に携わったことで知られている。

特定メーカーにとどまらず展開
ここまで紹介してきたヤマハ発動機の手が入ったトヨタエンジンには、いずれもハイフンのあとに「G」というアルファベットが入っている。そのため、クルマ好きのなかには「トヨタエンジンで”G”がついているのはヤマハ発動機がかかわっている証」と思っている人もいるようだが、そうとはいえない。ハイフンの後ろのGは、あくまでもスポーツツインカムという位置づけを示すものであって、ヤマハ発動機とのかかわりを示すものとはいえない。
実際、トヨタの歴代最強エンジンといわれる3リッター直列6気筒ターボエンジン「2JZ-GTE」はトヨタのオリジナル設計とされている。また、トヨタのスポーツツインカムではもっとも有名なエンジン型式「4A-G」についてもヤマハ発動機がかかわったという公式なアナウンスはなかったりする。

また、ヤマハ発動機の四輪用エンジンはトヨタの専属というわけでもない。
1980年代後半には、フォード・トーラスの3リッターV型6気筒エンジン「K0A」の開発・生産を担当している。そのほかフォード向けとしてはバンク角60度の3.4リッターV型8気筒エンジン「K0C」や、1.7リッター直列4気筒エンジン「K1C」を供給した実績がある。
2000年代にはボルボとの共同プロジェクトもあった。当時のフラッグシップであるXC90に追加された4.4リッターV型8気筒エンジン「B8444S」は、ヤマハ発動機により生産されたもので、横置きを前提としたエンジンベイに収まるコンパクトなV8エンジンとして印象深い。

このように、長年にわたり高性能エンジンの開発や生産にかかわってきたヤマハ発動機。F1のエンジンサプライヤーとしてV12も開発していた過去を思えば、四輪用エンジンのスペシャリストであることは当然といえるが、直4からV10エンジン、ツインターボから高回転NAまでと、想像以上に多彩なエンジンを開発してきたことには、あらためて驚かされる。



