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キャラクターラインにあまり頼らない面構成

新型『ホンダ・プレリュード』はグランドコンセプト『UNLIMITED GLIDE〜どこまでも行きたくなる気持ちよさ×非日常のときめき』のもと、グライダーをイメージしてデザインされた。

【画像】令和版スペシャリティカー!新型『ホンダ・プレリュード』 全45枚

エクステリアは、『グライディング・クロス・スタンス』というキーワードを掲げ、グライダーのように伸びやかで軽快なプロポーションや、三次元的にクロスするようなクリーンかつダイナミックなサーフェイスを表現。


「滑空するような、高揚感を生むスペシャリティスポーツを体現しました」と担当デザイナー。    本田技研工業

ダイナミックな走りを感じさせるスポーティなスタンスを含めた3つの柱をもとに、「滑空するような、高揚感を生むスペシャリティスポーツを体現しました」と話すのは、エクステリアデザインを担当した大沼紀人さんだ。

「スポーティカーですし、豊かな実寸もありましたので、普遍性のある古くならないようなデザインを上手く表現できたと思っています」

特にキャラクターラインにあまり頼らない面構成は、美しさを感じさせる。その中でも視界のよさにはこだわったそうだ。例えばボンネットからフェンダーにかけて大きなボリューム感を持たせた。

「Aピラーからヘッドライトに向けて、『角度の甘い尾根』があります。これによって実際に運転すると、ドアトリム上部からフードにかけてのボリュームがすごくよく見えて、運転した時の車両感覚つかみやすいんです」と述べ、単純に外から見ただけのデザインではないことを強調する。

グライダーのシャープな浮遊感をイメージ

また、全体を軽く見せるための工夫として、サイドシルまわりからフロントにかけて敢えて作った、上がり気味のキャラクターラインを挙げる。

フロントまわりはエンジンがあるため、どうしても分厚くなり高くなってしまう。それを低く見せるために上から抑える手法もあるが、歩行者保護の観点からも難しい。では、いかにそこを軽く見せるか。


エクステリアデザインを担当したホンダの大沼紀人さん。    内田俊一

「低く薄く見せるのではなく逆にちょっと上げることで、上側はそのままに下側のボリュームを減らしています。それによって薄く鋭いノーズ、それもグライダーのシャープな浮遊感をイメージしました」

こうしてフロントの軽快かつ浮遊しているかのような、シャープな印象を作り上げるのに寄与しているのだ。

ではインテリアはどうだろう。デザインを担当した東森裕生さんが、こう解説する。

「ふたりのための特別な空間で、お互いの気持ちが共鳴し合うような世界観でデザインしました。この価値を生むためのコンセプトとして、『グライディングコクピット』と名付けています。すごく速いスピードで走るクルマがタイプRだとすれば、より日常生活の中に適している走りも持たせたのがプレリュードです」

ちなみにエクステリアで、ドアアッパーからフードへの流れが車線をキレイにトレースしていくように見せているのも、同じ理由だ。

スペシャリティカーはふたりのための空間

「スポーツカーはドライバーオリエンテッドな空間ですが、スペシャリティカーはふたりのための空間ですから、助手席とドライバーに同じ価値を提供しようとデザインしました」と東森さん。

その特徴は、どちらからも使いやすいセンターコンソールにも表れている。


インテリアデザインを担当したホンダの東森裕生さん。    内田俊一

「立派である以上に使い勝手がしっかり入っていて、かつ表皮を巻くことによって高い質感も出し、洗練された印象に繋げています」

洗練さはインテリアデザインでもよく使われるキーワードだ。ではプレリュードではどう捉えているのか。

「例えば表皮のマテリアルです。同じ白い色ですが、ドアアームレストとコンソール、アシスタントパッドの表皮柄は違っています。そうしてコントラストを出して特別感と結びつけています。それは黒の内装も同様です」

上質さを感じさせることで、洗練さに結びつけたようだ。

また、サイドシル部分で乗降時に手を突きそうなところには、傷つき防止の革シボではなく梨地を使うなどホスピタリティも徹底。ドライビングシートはホールド性を重視したもので、助手席側は乗降性を視点に設計し、どちらの乗員も心地よく過ごせるよう配慮がなされている。

個人的に、歴代プレリュードを知っていれば電動パワーシートとサンルーフは外せないイメージだが、軽量化、グライダーをイメージしてどちらも装備されなかったのは残念だ。

しかしそれ以上に、スペシャリティカーとしてエクステリアはエレガントで格好良く、インテリアはデートカーのようにどちらのシートに座っても快適に過ごせるという魅力がある。それはまさに、プレリュードならでは言えるだろう。