バスで全国交通系ICが使えない⁉ 熊本の「Suica鎖国」も1年に…乗客の利便性は確保できている?
熊本県内の路線バスで、Suicaなどの全国交通系ICが利用できなくなって、間もなく1年です。乗客の利便性はどこまで確保できているのでしょうか?
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県内の路線バス業者5社は、全国交通系ICの機器更新に関するコストが大きいことを理由に、去年11月16日からSuicaなどでの支払いを廃止しました。
全国交通系ICを導入する全国の主な地域交通事業者の中では初めての離脱でした。
路線バス5社が運営する共同経営推進室は・・・
共同経営推進室 高田晋室長「決済手段が変わることで利用者が減るのではないかと心配したが、今年4月以降は去年よりも利用者が増えている。その意味では大きな影響はなかったのかなと少し安心している」
現在、運賃はクレジットカードなどのタッチ決済や「くまモンのICカード」、または現金で支払います。
県内在住の利用者と県外からの利用者 反応は――
この状況に利用者は…
クレジットカード利用者「最初は不便だったけど、クレジットカードでタッチ決済しているので慣れました」
「くまモンのICカード」利用者「クレジットカードはなくしたら大変。全国から旅行者が来て『使えない』と困っているのは何回か見た」
実際に県外からの観光客は…
現金を利用 埼玉県から「地元の人が困っていないなら全然いいんじゃない。熊本は熊本のやり方でやれば。むしろそれの方が面白いよ」
全国交通系ICを利用 東京都から「それはダメだわ。せっかく観光客も増えてきているのに。各県・地域で使えるから共通に使えないと不便でしょ」
県内では現在、JRや市電では全国交通系ICが使える一方、路線バスでは使えません。この状況については…
共同経営推進室 高田晋室長「申し訳ないと思う。我々も決済手段はいろいろなものが使えた方がいいと思うので、ある意味、苦渋の選択だった」
バス事業者は、廃止した全国交通系ICの代わりに「タッチ決済」などの普及を図りますが、現金での支払いは廃止前の25%から、今年9月時点で28%に増えています。
今後、再び路線バスで全国交通系ICを使える日は来るのでしょうか?
共同経営推進室 高田晋室長「今の機械で全国交通系ICを読み込めるように検討してもらっている。金次第の要素もあるが、市電と統一して使えた方が良いと思っているので、その状況になれば。必ずしも諦めた訳ではない」
熊本市の路面電車は――
熊本市の路面電車については、運賃決済機器の更新費用の高さから、一度は廃止の方針を示しましたが、熊本市が実施したアンケートでは「全国交通系ICカードの廃止は困る」と答えたのが全体の56.3%を占めたということです。
こうしたことも踏まえ、大西市長は、11月10日の記者会見で「更新費用について国の補助が示され、環境も変わってくるかなと。利便性や費用の再精査などを踏まえ12月末までには方針を決めたい」と話しています。
