え、この曲もEDM? 実は日常にあふれるダンスミュージックの魅力完全ガイド
そんな、ちょっとダークなイメージを抱いている人も多いかもしれない「ダンスミュージック」。でも、そんな印象で終わってしまうのはもったいない、めちゃくちゃ魅力あふれる音楽なんです。
実は、私たちのまわりに溢れていて、日常生活でも聴ける、いや、むしろ普段から聴いて楽しんでほしい「ダンスミュージック」や「EDM」の世界をご紹介します。
ダンスミュージックって結局何なの?
“ダンスミュージック”という言葉をネットで調べてみると、「踊るために作られた音楽」や「ダンスのBGM」を指す音楽のことだという解説が出てきます。めちゃくちゃ広い概念です。
ハウスやテクノ、ユーロビート…と調べれば調べるほど出てくる単語。あまりのジャンルの広さに、最初から知識で掴もうとすると、かえってわからなくなってしまいます。
だから、この記事ではあえて「聴けばわかるのがダンスミュージックの良さ」と言い切ろうと思います。専門家からは怒られてしまいそうですが、ダンスミュージックはテンションの上がる音楽。深く考えるものではないと思うんです。
え、これも? まわりに溢れるダンスミュージックの名曲たち
クラブやフェスだけでなく、実は知らないうちに親しんでいるのがダンスミュージック。例えば、トップDJの1人であるZeddの「Beautiful Now ft. Jon Bellion」という曲は、1分24秒あたりからのドロップ(EDM用語でサビの部分)を聴けば、「あ、あの車のCMで使われていた曲だ!」と分かる人も多いでしょう。
めちゃ爽やか!筆者の同僚は「ドライブではダンスミュージックを絶対かける」とよく話していますが、「爽やかでテンションが上がる」曲が多いダンスミュージックとドライブの相性はバツグンです。
Aviciiの「Waiting For Love」は元・テレビ東京のプロデューサー佐久間宣行のオールナイトニッポン0のオープニング曲に採用された名曲です。
曲の頭からかっこいい! そして「Beautiful Now」も「Waiting For Love」もMVがすごくオシャレじゃないですか?
そうダンスミュージックってオシャレなんです。数年前に爆流行りしたザ・チェーンスモーカーズ(The Chainsmokers)の 「Closer」は、カフェやアパレルショップなど、あらゆるオシャレ空間で流れていたので記憶に残っている人も多いはず。筆者の友人は結婚式で使っていました。
爽やかでオシャレでテンションが上がって、と冒頭に挙げたアングラなイメージとは程遠い曲が多いですよね。通勤や通学中、仕事中のBGM、家で流す環境音など、明るくてハッピーな曲調のダンスミュージックの魅力は、普段の生活でこそ楽しめるものなんです!
では、ここからもう少しだけダンスミュージックの世界をふかぼっていきましょう。
現代ダンスミュージックのひとつ「EDM」とは?
幅広いジャンルを持つことがわかるダンスミュージックのなかでも、PCやシンセサイザーなどの電子機器を中心に使って制作されたものがEDM(Electronic Dance Music)と呼ばれます。
EDMの特徴は “テンポが一定でビートが明確"というシンプルな構造になっていること。DJはこの特徴を活かして曲と曲の間を感じさせずに繋ぐことができるため、クラブやフェスを、何時間でも踊り続けられる空間にできるのです。
今では当たり前のように耳にするこの「EDM」というジャンルですが、実はその言葉が一般化したのは2010年前後からだと言われています。意外と歴史は浅い。そんな“新しい音楽"であるEDMを世界的流行にのし上げるきっかけとなった「レジェンドDJ」たちとその名曲を紹介します。
最初に紹介するのは、フランス出身のデヴィッド・ゲッタ(David Guetta)。2009年にリリースしたアルバム「One Love」はヨーロッパのみならず、アメリカでも大ヒットを果たします。ダウンロード数は1200万以上という驚異的なセールスを記録し、EDMブームの原点のひとつとなりました。
2011年にはカルヴィン・ハリス(Calvin Harris)が、歌姫リアーナとの「We Found Love」で全米シングルチャートで10週1位を記録。それ以降もEDMとポップスを高次元で融合させたヒット曲を連発し、EDMとポップスシーンの架け橋となりました。
夏曲代表とも言える「Summer」は耳にしたことがある人も多いはず。
そして、EDM界の伝説とも言えるアヴィーチーが、代表曲「Wake Me Up」を2013年に発表すると、全世界84の国と地域のiTunesで1位を獲得。その後も世界的ヒットを立て続けに生み、EDMは世界の音楽シーンの主流に。ダンスミュージックの歴史に大きな飛躍をもたらしました。アヴィーチーは2018年に28歳という若さで逝去。その楽曲の数々は今でもEDMシーンに大きな影響を与え続けています。
ドラゴンボールやワンピースとも 日本のアニソンが進化をとげダンスミュージックへ
2010年代前半の黄金期以降も、EDM界からは数々のスターDJやヒット曲が誕生し、現在に至るまで進化を続けています。
日本も例外ではありません。特に独自の発展として注目したいのは、サブカルチャーとEDMの融合です。
例えば、2025年2月まで放送されていた「ドラゴンボール DAIMA」のOP曲であるこちら。
プロデュースしたのは、先ほども登場した世界的DJのZeddです。Zeddは日本の音楽プロデューサーkz(livetune)とコラボしてボーカロイド初音ミクの楽曲をプロデュースするなど、日本でのEDMの可能性を広げる立役者です。
トップDJのスティーヴ・アオキ(Steve Aoki)もワンピースの名曲「ウィーアー!」をリミックス。ダンスミュージックの大型フェス「ULTRA JAPAN2024」のメインステージで観客を熱狂の渦に巻き込みました。(下の動画の54:10あたり)
K-POP、TikTok… 時代とともに広がるダンスミュージックの世界
日本のみならず、EDMはアジアの様々なシーンで取り入れられています。K-POPの世界ではBLACKPINKの「Lovesick Girls」にレジェンドDJのデヴィッド・ゲッタが作曲として参加。話題を呼びました。
BLACKPINK × Diplo 「JUMP」、JENNIE × Diplo 「like JENNIE」、David Guetta x IVE 「Supernova Love」、 ITZY x Oliver Heldens 「Ting Ting Ting」など、著名DJとのコラボが目立つK-POP。
EDMには縁がないと思っている人も、じつはすでにダンスミュージックを楽しんでいる可能性が。K-POPをきっかけに「ポップスもダンスミュージック」として楽しむ世代が今後、増えていきそうです。
また、TikTokをはじめとしたSNSをきっかけにダンスがより身近になったことも、ダンスミュージックの浸透を加速化させています。
数々のフェスやクラブで熱狂を生んできた名曲、ドイツのユニット・カスケーダ(Cascada)の「Everytime We Touch」は、20年前にリリースされたにも関わらず、2020年代に入って、TikTokをきっかけに人気が再燃しました。「何回流行るんだよ…!」と驚きです(笑)。
上の動画は、伝説的DJハードウェル(Hardwell)のリミックスバージョンを39:29あたりから楽しめます。時代を超えて、さまざまなリミックスを楽しめるのもダンスミュージックの魅力のひとつです。
とはいえ、ダンスミュージックは「フェス」という非日常空間でこそ一番楽しめる!
こうしてみると、いろんな顔を持つダンスミュージック・EDMというジャンル。クラブなどのナイトシーンだけでなく、“普通の場面"で楽しめる魅力あふれる楽曲がたくさんあります。
しかし…! 興味を持っていただいた人に、やはり楽しんでほしいのは大型フェスでのダンスミュージックです。
巨大なセットと飛び交うレーザー光線、さらには打ち上がる花火と、とにかくスケールのでかいド派手な演出の数々。そこでDJたちが生み出す、爆発的な盛り上がり…。そういった非日常的空間では、何倍にも増幅されたダンスミュージックの魔力を全身で味わうことができます。

日本でも、今年で10年を迎える国内最大級の都市型ダンスミュージックフェス「ULTRA JAPAN 2025」が9月13〜14日に東京・お台場で開催。本記事にも登場したレジェンドDJたちをはじめとした豪華ラインナップが発表されています。
普段の生活の中でも、特別なフェスの空間でも、私たちを魅了するダンスミュージック。クラブやフェスはちょっとハードルが高い…という方は、まずはお気に入りのプレイリストから始めて、少しずつこの世界に触れてみてください。そしていつか、フェスの熱気の中で踊る楽しさを体験できたなら、きっと音楽人生に忘れられない1ページとなるはずです。
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