香ばしい衣でネタのおいしさを包み込んだフライたちは我らのご馳走。テンションまでもカラリとアップな特集です。鮮度はもちろん、脂のりも旨みの濃さも抜群の魚介を使ったフライの旨さと来たら!市場の食堂で見つけた極上の味をご紹介。家庭フライのアドバイスもありです。

半生ホタテと特大エビフライ海のスターが共演『三洋食堂』@大田市場

かつて神田にあった青果市場で創業し、大田市場の開場と同時にこの地へやってきた。現在、店を切り盛りするのは2代目の大女将から孫の茅衣さんまで家族3世代。

手書きの短冊メニューには刺身定食や丼物に加え、各種の海鮮フライも堂々の品揃えだ。

大エビフライ2本、大粒ホタテ貝柱フライ3ヶ定食1700円

『三洋食堂』大エビフライ2本、大粒ホタテ貝柱フライ3ヶ定食 1700円 白絞油で揚げ衣はサクッと軽やかな食感だ。ご飯もフライに合うようあっさりとした味わいの山形産つや姫を炊いている。玉子のコクを感じるタルタルソースも手作り

「昔からウチは揚げ物が多かったのよね」と大女将。

皿からはみ出す穴子フライはなんと35センチ。エビフライだって箸で持つとずっしり来るほど身が詰まっている。さらに新鮮な北海道産の大粒を使うホタテフライは、揚げ時間はジャスト1分。

軽く火が通った外側はほっこりした甘みや旨みが凝縮し、レアな部分の食べ心地は刺身のまんま。素材を立たせるようシンプルな作りにした自家製タルタルとの相性も上々だ。

『三洋食堂』(左)2代目 池田香代子さん、(右)4代目 茅衣さん

2代目:池田香代子さん、4代目:茅衣さん「均一な黄金色に仕上げるコツはたっぷりの油で少しずつ。重要なのは、ありきたりだけれど油の温度。鍋にたっぷりの油を用意して少量ずつ揚げることが基本です。温度変化を無くすことで黄金色のきれいな衣に仕上がりますよ。できれば温度計を用意して、こまめに火加減をチェックしましょう」

『三洋食堂』

[店名]『三洋食堂』
[住所]東京都大田区東海3-2-7大田市場内関連棟D-11
[電話]03-5492-2875
[営業時間]5時〜14時(13時45分LO)
[休日]水(休市日のみ)、日・祝
[交通]東京モノレール流通センター駅から徒歩24分

その日仕入れた鮮度抜群の魚を日替わりで『市場めしとくだ屋』@足立市場

店主・阿部さんの前職は足立市場の仲買人。縁あってこの店を引き継いだのは今から11年前のこと。目利きはそもそもプロだし、関係者にも顔が効く。それを活かし、とびきり新鮮な上物を手頃な価格で出している。

そんな店のフライ定食にはAとBのふたつがあり、どちらも魚種を限定せず2種類の魚を日替わりで揚げる。そんなフレキシブルなところも市場食堂の楽しさだ。

フライ定食B1200円(この日はサワラ、ワラサ)

『市場めし とくだ屋』フライ定食B 1200円(この日はサワラ、ワラサ) サワラは衣の中から広がるおだやかな甘みがあり、一方のワラサは噛むほどに力強い風味を楽しめる

この日のBはサワラとワラサ(ブリの幼魚)。刺身や焼き物が定番のこれらも、こんがりきつね色の衣をまとえば、中に閉じ込められた香りと旨みが炸裂し、ソースに似合うわんぱくな味わいに。

さらに定食以外にも一品料理や店主おすすめの地酒なんかも揃えていて、朝&昼飲みも大歓迎だ。

『市場めし とくだ屋』店主 阿部匡寿さん、綾子さん

店主:阿部匡寿さん、綾子さん「塩を当てて臭みを除去。下処理が何より大事。魚のフライを作る上で大事なのは、やはり下処理です。切り身にした状態で、軽く塩を振って10分ほど置いて下さい。すると身から臭みの元となる水分が浮かんできます。これをキッチンペーパーなどできれいに拭き取ってから衣付けしてください」

『市場めし とくだ屋』

[店名]『市場めしとくだ屋』
[住所]東京都足立区千住橋戸町50
[電話]03-3879-2805
[営業時間]9時〜14時半LO、土8時〜14時LO
[休日]水・日・祝
[交通]京成本線千住大橋駅南口から徒歩4分

撮影/小島昇(三洋食堂)、鵜澤昭彦(とくだ屋)、取材/菜々山いく子(三洋食堂、とくだ屋)

■おとなの週末2025年7月号は「夏の麺/熱烈!アジア食堂/ワイナリーへ行こう」

『おとなの週末』2025年7月号
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…つづく「絶品アジフライが増殖中!進化した専門店東京3選+3名店」では、素材の産地もスタイルも個性さまざまな最新&絶品の味をレポートしています。