【無料配信】83歳、龍飛最長老漁師・成田金悦 永眠…巨大マグロと“最期の闘い”:巨大マグロ戦争2024夏
「テレ東プラス」は、「龍飛の巨星墜つ…最長老漁師 最期の大格闘〜青森 龍飛〜」の内容を紹介する。
【動画】TVer:83歳、龍飛最長老漁師・成田金悦 永眠…巨大マグロと“最期の闘い”
80過ぎて現役!2022〜2023年、成田の大格闘

青森県、津軽半島の最北端・龍飛に、現役でマグロ漁に勤しむ最長老のマグロ漁師・成田金悦(当時82)がいる。番組が成田と出会ったのは2022年のこと。ディレクターがインタビューすると気さくに応じ、「現役だ!」と高らかに笑う。

船は1.5トン、約30万円と小さいが、成田は誰よりもマグロ漁をする。装備はGPSと魚群探知機のみ。「買ってきた当時は、レーダーや魚群探知機もついてた。でもすぐ壊れちゃった」と明るく話す。

2023年。この日も成田は、年季の入った船で漁に出る。しばらくすると…ダンブ(浮き球)が回った。マグロが喰いついたのだ!

ここからは一騎討ちだが、息が切れ、老いた成田の手にテグスが容赦なく食い込む。82歳…もはや限界だったが、気力でテグスを手繰り寄せ、電気ショッカーを投入! ついにねじ伏せた。

釣り上げたのは、超大物で265?! 最長老漁師・成田金悦、そのキャリアにまた一つ、ドデカい勲章が加わった。
マグロ漁の楽しさを聞くと、「オレみたいに80過ぎても265キロあげられるんだ。他の商売だと体力続かないけれども、(マグロ漁が好きだから)マグロの場合はなんとかなりそうな気がするんだよな」と話してくれた。その生き様は多くの漁師たちの手本になり、「80過ぎて現役。よく頑張ってる」と、仲間の漁師たちは称賛した。
◆

2024年8月9日の朝。ディレクターがいつものように成田の家に向かうと、まさかの光景が…。
救急車と消防車が駆けつけ、ただならぬ雰囲気。止まらぬ胸騒ぎ……だが、ディレクターの悪い予感は的中してしまった。
龍飛最長老漁師・成田金悦(享年83)。永眠。
成田は亡くなる前日まで海に出ていたという。そして番組は、成田が亡くなる1カ月半前から密着していた。
2024年…成田金悦、“最期の闘い”に密着

2024年6月29日午前3時半、港に姿を現した成田は、「今年1番の凪だ」と笑う。
餌を一定量確保できないこの時期は、イカの疑似餌をつけて流す「曳釣り漁」で勝負する。「バクダン」と呼ばれる赤い浮きにより、疑似餌が勢いよく泳いでいるように見えるのだ。
「バクダンはさ、年いった人は向かない。ある程度(エンジンの)回転上げて、何時間も走んなきゃだめだもん。だから疲れるんだ。疲れる…」。漁に出て5時間が経過したが、この日、成田がマグロと対峙することはなかった。

龍飛岬は風の岬で、年間200日、20mを超える強い風が吹く。風が吹けば海は荒れ、小さな船では漁にならない。そんな日は、こだわりの漁具を作る。寝ても覚めてもマグロのことばかり考えている成田に、龍飛の名物かあちゃんは、「80過ぎてもさ、ああやって頑張ってるのは素晴らしいし、いつまでやれるか分からないけども、ずっとやってほしいなぁと見守ってる」と話す。

7月14日午前3時半。この日も成田は、日の出前に漁に出る。「いい凪だなぁ。いい凪だぁ。行ってみるか!」。

漁場に着き、こだわりの疑似餌を流すと…早速、自慢の疑似餌にマグロが喰いついた! テグスを手繰り寄せながら、「あまり引っ張っていかねぇ」と余裕の表情を見せる成田。

この日、仕留めたのは42?のマグロ。小ぶりだが、型はいい。
マグロ漁を始めたのは17年前。2人の娘を立派に育て上げた成田

若い頃は出稼ぎで土木作業に従事。20代後半、故郷・龍飛へ戻り、漁師になった成田。
最初はイカ釣りやタイのはえ縄漁から始め、マグロ漁を始めたのは17年前。2人の娘を立派に育て上げた。

取材中も船の上で新品の水筒を見せ、「娘が買ってくれたんだ。やっぱりこう…娘って見てるんだな。前の水筒さ、ずっと前に買った水筒なんですよ」とうれしそうに話してくれた。

7月21日。この日、成田は、巨大マグロと人生最後の大格闘を演じることに。高い波、大きなうねりに翻弄されながら自慢の疑似餌を流すと、「バチン!」とすぐにマグロが喰いついた。「これは大きい!」百戦錬磨の成田が笑う。
「浮かんでるマグロってさ、油断ならねぇんだ。(電気)ショッカー効かねぇしさ。暴れてダメなんだ」。一筋縄ではいかない難しい漁となったが、動じるそぶりは微塵もない。
しかしここで、成田の顔色が変わった。手応えが想像を超えてきたのだ。あまりの引きの強さに、船は傾き、激しく揺さぶられる。「こんな底さ沈まないマグロ、初めてだ。たまげた」。

体勢が崩れても、決してテグスは離さない。必死で深く深く潜っていくマグロに電気ショッカーを投入するが、まったく効かない。あきらめることなく手繰り寄せると……いよいよマグロがその巨体を現した! 果たして、成田の運命は!
