EXILEのAKIRA、織田裕二、上戸彩、速水もこみち

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 春夏ドラマの多くが打ち切りという大惨事が起きている。

【写真】『進ぬ!電波少年』でブレイクした真中瞳の主演作も! 伝説の打ち切りドラマの数々、あなたはいくつ覚えている?

「打ち切りという呼び方が正しいのかわかりませんが、コロナ禍で撮影が延期になり、人気俳優のスケジュールが押さえられずにやむをえず話数を短縮しているという現状です」(テレビ局関係者)

 木村拓哉主演の『BG〜身辺警護人〜』、13年前の大ヒット作品『ハケンの品格』シリーズも同様だ。

織田裕二の緊急入院で撮影が中断

 異例の打ち切りといえば、織田裕二主演の『ロケットボーイ』(’01年フジテレビ系)だろう。

「織田裕二、ユースケサンタマリア、市川染五郎(当時)のトリプル主演で、30代の青春を描く群像劇が話題を呼んだのですが、織田が椎間板ヘルニアによる緊急入院で撮影を中断する事態になったんです。全11話予定だった脚本は7話に短縮され、第2話放映後の4週分は『踊る大捜査線』の再放送で穴埋めされました。織田復帰後は劇中でケガをさせ車椅子という役どころに。レンタル化もされていない同作は幻の作品となっています」(テレビ局関係者)

 脚本は当時まだ売れっ子になる前の宮藤官九郎。

 本編よりも再放送の『踊る』のほうが高視聴率をとるなど、クドカン自身も今ではこの苦い(?)出来事をネタにしている。

 コロナ禍の今期ドラマや『ロケットボーイ』のようなやむをえないケースはまれ。打ち切りドラマの多くは低視聴率によるものだ。

あまりの大コケに映画化が白紙に

 平成のゴールデン帯ドラマ史上もっとも低視聴率をたたき出して打ち切りになったのは、EXILEのAKIRA主演の『HEAT』(’15年フジテレビ系)。東京消防庁全面協力のもと、放送前から映画化が決まっていた同作品。消防団を舞台としたレスキュー系ドラマで、共演者に稲垣吾郎、栗山千明などの豪華俳優が脇を固めたのだが……。

「スタートこそ6・6%の数字でしたが、第2話では3・9%。そして第6話では平成のドラマ史上、最も低い2・8%を記録しました。全10話予定が9話に削られ、最終回を待たずに映画化の中止が決定しました。共演の稲垣吾郎を主役にしてほしい、とスポンサーが提言したと週刊誌が記事にしたほどです」(ドラマ関係者)

 以降、AKIRAが主演のテレビドラマは作られていない。

『HEAT』の登場で安堵したとささやかれているのが、何かと厄災が続く大河ドラマ『麒麟がくる』で沢尻エリカの代役を好演している川口春奈。

「初主演ドラマ『夫のカノジョ』(’13年TBS系)は初回から4・7%で、以降も低空飛行のまま8話で打ち切りが決定。第5話の3%は『HEAT』まで破られずに当時《川口春奈》とネットで検索すると《打ち切り》がヒットするほどでした」(週刊誌記者)

 川口本人は放送当時、自分のブログで、

《観てくれている人、応援してくれる人たちだけのために頑張ればいいんだ〜誰からどう思われようが関係ない!! ただ頑張っているだけです》

 と綴った。

 視聴率はどうしても主演の責任にされがち。そんな中、逆ギレ(?)してしまったといわれているのが、真木よう子。

 普通の主婦が読者モデルとしてファッション業界に飛び込み、幸せを模索していく姿を描いた『セシルのもくろみ』(’17年フジテレビ系)。初回から5・1%、第6話では3・7%と低迷。結局、9話で打ち切りに。

「真木はこのドラマが始まる前、太りぎみだったんですが、初回を見てガリガリというほど絞ってきたので驚きました。それはすごい女優魂ですが、冴えないガサツな主婦が徐々に洗練されてモデルになっていく役なんだから初回はムチムチなままでいろよっ、と(笑)。宣伝活動も張り切っていたのですが完全に空回りでした」(同・前)

 真木のもくろみは見事にはずれた。

“レガる”って知ってますか?

 作品名がその後、大コケを表す言葉となって定着したのが、

 大学ボート部が舞台の青春ラブストーリー『レガッタ〜君といた永遠〜』(’06年テレビ朝日系)。

「速水もこみち、相武紗季と当時旬のキャストを集めたのですが、平均視聴率は5・4%とふるわず9話で打ち切りに。当時、あまりの低視聴率ぶりに、以降の大コケ作品を“レガる”と表現する言葉まで生まれました」(同・前)

 速水と相武コンビはその後、日本テレビ系で『絶対彼氏』(’08年)『リバウンド』(’11年)で再共演。こちらの2作品は“レガって”いない。

 今をときめく若手女優・新木優子も打ち切りの憂き目に。初主演の『モトカレマニア』(’19年フジテレビ系)が第4話で3%を記録、9話で打ち切りに。高良健吾演じる元カレを忘れられず奮闘するストーリーだったが……。

「新木優子さんはとても頑張ってらっしゃいましたが、コメディー演技はまだ彼女には荷が重かった」

 と、ドラマウォッチャーのらららさん。

 脚本に激怒し、降板したといわれているのが柳葉敏郎。

「黒木瞳、坂口憲二主演の『愛するために愛されたい』(’03年TBS系)です。宇宙開発プロジェクトが舞台のラブストーリーという話でしたが、ストーリーが迷走。初回でビルから落ちたのになぜか生きていた黒木が、実はゴーストであったことが第5話のナレーションで明かされるという意味不明な展開。

 宇宙飛行士役だった柳葉は、出火した家に取り残された子どもを救うために突然の事故死。これは柳葉が“俺の名前をテロップから消せ!”と怒鳴り途中降板したからだといわれています」(同・前)

 全11回予定が10回で終わりを迎えたが、最終回はドラマウォッチャーたちの伝説となったようだ。

「宇宙へと旅立った坂口憲二と巨大化した黒木瞳がタンゴを踊るという、言葉では説明できないオチ。でも映像で見てもわからない……(笑)」(同・前)

人気番組の裏の悲劇?

 かつて大ヒットした『マルモのおきて』枠で芦田愛菜主演・野島伸司が脚本のホームドラマ『OUR HOUSE』(’16年フジテレビ系)。ヒットは確実と言われたが、「ふたを開けてみれば大爆死。朝ドラ『マッサン』主演後のシャーロット・ケイト・フォックス、共演に子役の先輩の加藤清史郎、後輩の寺田心と話題性は抜群でしたがストーリーが古くさい!」(同・前)

 4人きょうだいの長女(芦田)は亡くなった母の代わりに家事を仕切っていたが、ある日突然、父親がアメリカ人女性を新しい母として連れて帰ってきて……というあらすじ。

「どっかで見たことあるパターンですよね(笑)。視聴率が低いことで野島が気を悪くしたのか、後半はやけくそのような展開でした」(同・前)

 第4話で3・8%を記録し、打ち切り圏内に。9話で終わりを迎えた。

「同枠で批判を買ったのが、オダギリジョー主演の『家族のうた』(’12年)。​平均視聴率3・4%の同作は8話で打ち切りに。田村正和主演のかつてのヒットドラマ『パパはニュースキャスター』のパクリ疑惑が生まれて反感を買ってしまった。

 そもそも日曜21時枠は『マルモのおきて』がたまたま当たっただけで、基本的に低視聴率枠でした」(前・同)

 “爆死枠”というのは確かに存在するようで、

「かつて日本テレビで月曜22時枠ドラマがありました。真中瞳(現・東風万智子)主演の『メッセージ〜言葉が裏切っていく〜』(’03年1月〜3月)は第6話で3・1%を記録。当初10話予定が2話削られて8話に。竹中直人主演の『ライオン先生』(’03年10月〜12月)は、平均視聴率4・1%とふるわず。この後の藤井隆主演『乱歩R』(’04年)を最後に枠自体が終了しました」(同・前)

 月曜22時が爆死続きなのには理由がある。

「当時、裏のフジテレビに『SMAP×SMAP』がありましたから、この枠はある意味死に枠。何をやってもスマスマにはかなわない、と制作陣も半ばあきらめていました」(ドラマ関係者)

 日曜の21時枠も裏に当時は飛ぶ鳥を落とす勢いの島田紳助が司会を務める『行列のできる法律相談所』(日本テレビ系)があったのも敗因!?

低視聴率も「倍返しだっ!」

 7月に亡くなった三浦春馬さんが最後に撮影していたドラマ『おカネの切れ目が恋のはじまり』(TBS系9月15日スタート)。

 ラブコメディーとあってお蔵入りが決定と思われたが、4話に話数を短縮し、脚本を書き直して放送が決まった。いわゆる打ち切りとは意味が違うが、話数短縮ドラマの歴史に刻まれる作品だろう。

 今になっては伝説となっているのが、上戸彩主演の『ひと夏のパパへ』(’03年TBS)。

「当時『高校教師』(TBS系)のヒロインを経た上戸彩が初代ヒロインの桜井幸子と共演したことでも話題になったのですが、平均視聴率は5・6%」(同・前)

 それでも、お宝として話題になっているのだそう。

「実はこのドラマにチョイ役で堺雅人さんが出ているんですよ。堺さんは誘拐犯役でヒロインの上戸彩さんの背中にナイフを突きつけ脅すという役でした。堺さんは半沢直樹で夫婦役になったときに“ここまでこぎつけるのに10年かかりました”と話したそう(半沢直樹第1シリーズは’13年)。その一瞬のシーンを見たいファンが再放送を希望しています」(同・前)

 低視聴率の中で、チョイ役から主役へと出世し視聴率の“倍返し”を果たした堺。

 打ち切りの陰にはそれぞれのドラマがあった。