iPhoneを「iPod classic」にするアプリ開発中、クリックホイールが復活
iPhoneの音楽プレイヤーアプリは年々進化していますが、昔の携帯MP3プレイヤーのような手触りがなくなり、少しもの足りなくなったとの声もあります。そうしたノスタルジーに応えるように、iPhoneを「iPod classicに変える」iOSアプリが開発されていることが明らかにされました。もっともアップル公式ではなく、デザイナー志望学生であるエルビン・フー氏が自主的に開発しているものです。フー氏は大学でもiPodの開発に関する論文を書いており、それがアプリ作成の動機にもなったとのことです。

基本的にはオリジナルのiPod classicと同じように、全画面に懐かしのクリックホイールを表示し、触覚フィードバックやクリック音込みでiPhoneをご先祖様へと変身させます。
海外テックメディアThe Vergeへのメールで、フー氏は「私は子供の頃からずっとアップル製品のファンでした」「家族が買えるようになる前は、私はフェレロ ロシェ(チョコレート)の箱のフタにiPhoneのUIレイアウトを描いていました。彼らの製品は(当時のWindows VistaやZune HDなど他社の製品群の中でも)デザインを志望する私の決定に大きな影響を与えました」と語っています。

このアプリには、かつて多くのアップル製品に組み込まれていた「Cover Flow機能」もそなわっています。フー氏のツイート画像では、アルバムジャケットなどの写真を視覚的にめくるUIが上手く機能しているさまが確認できます。
フー氏は年末までに開発を完了することを望んでいるものの、これをアップルが承認するかどうかは現時点では不明です。もしもアップルがApp Storeでの公開を拒否した場合、フー氏は「コミュニティからの反応を見てから、オープンソースプロジェクトとしてリリースするかもしれない」と述べています。

本アプリはiPodの父ことトニー・ファデル氏の目にも留まって「いい先祖返りだ......」と絶賛されています。このお墨付きが、アップルの審査にプラスに働くよう祈りたいところです。