厳冬の季節を迎え、村民の家を訪れて水道管の防寒・保温対策の状況を確認する王浩さん。(1月16日撮影、棗荘=新華社記者/李志浩)

 【新華社済南6月16日】中国山東省棗荘(そうそう)市の藤花峪村は近年、人口流出や高齢化に直面している。若者をどう呼び戻し、村民の収入をどう増やすかが、農村振興の大きな課題となっている。2000年生まれの王浩(おう・こう)さんは、村の共産党支部書記と村委員会主任を務める。同省でも最も若い村幹部の一人で、故郷に戻って村づくりに取り組んでいる。

 中国では近年、農村振興戦略の推進を背景に、地域に戻って農村建設に参加する若者が増えている。王さんもその一人だ。村民の増収を後押しし、公益活動の資金も確保しようと、25年から数人のUターン青年とともにライブ配信に乗り出した。

 ライブコマースは中国で広く普及する販売手法で、配信を通じて商品を紹介し、消費者とリアルタイムで交流しながら販売につなげる。当初は話し方に慣れず、資金の立て替えや返品、アクセス数の変動にも悩まされたが、試行錯誤を重ねた結果、25年には100世帯以上の村民が生産したアワやサクランボ、花茶などの販売に成功した。

村民と交流する王浩さん(左)。(1月16日撮影、棗荘=新華社記者/李志浩)

 王さんは、ライブ配信で積み立てた公益資金を使い、今年6月1日の「国際子どもの日」に村の子どもたちを同省煙台市へ連れて行き、海を見せた。25年末には、同僚との仕事の日常を記録した2分足らずの動画を中国のSNSに投稿。老朽化した水路の修理、新たなダム建設、出稼ぎなどで親が不在の子ども向けサマーキャンプの企画、生活困窮世帯の住宅修繕支援などを収めた動画は大きな反響を呼び、総再生回数は1億回を超えた。

 同村は現在、周辺の8村と連携して農村観光プロジェクトを進めるほか、サクランボの新品種の実証栽培にも取り組んでいる。王さんは「故郷建設のバトンが自分たちの手に渡った以上、全力で取り組むべきだ」と語る。学業や就職で一度村を離れた後、再び村に戻って担い手となった王さんの歩みは、農村振興に身を投じる中国の若者たちの姿を映している。(記者/李志浩)

村民と交流する王浩さん(中央)。(1月16日撮影、棗荘=新華社記者/李志浩)
同僚と農産物をライブ配信で販売する王浩さん(右)。(1月16日撮影、棗荘=新華社記者/李志浩)
村民と交流する王浩さん(右)。(1月16日撮影、棗荘=新華社記者/李志浩)
同僚と農産物をライブ配信で販売する王浩さん(右)。(1月16日撮影、棗荘=新華社記者/李志浩)
村民と交流する王浩さん(右)。(1月16日撮影、棗荘=新華社記者/李志浩)
村民と交流する王浩さん(手前)。(1月16日撮影、棗荘=新華社記者/李志浩)
村民と交流する王浩さん(右)。(1月16日撮影、棗荘=新華社記者/李志浩)