日本vsオランダ 試合前日の森保一監督会見要旨
日本代表は14日、北中米ワールドカップのグループリーグ初戦でオランダ代表と対戦する。13日には森保一監督が前日記者会見に出席した。
以下、試合前日の会見要旨
─前回のW杯から4年間、主体的に戦うことを積み上げてきた。強豪オランダにどうぶつけたいか。また、遠藤航の離脱について、どのような経緯で決断したか。
「ひとつめの質問で、この北中米W杯に向けて主体的にチームが機能するようにということで、チームを作ってきたということは間違いない。だが主体的の前に、私が代表の監督をしてカタールのW杯、そして北中米のW杯で二期目をやらせてもらっているなかで、根幹はチームとしての基本戦術があるということ。今回、北中米W杯に向けてのプレーモデルという意味で、攻撃は名波(浩)コーチ、守備は齊藤(俊秀)コーチを基本に、選手たちにプレーモデルを提示したなか、多くの選択肢を持って戦えるようになった。そのうえで選手たちが状況に合わせてプレーモデルのなかで選択する。それ以外のマッチアップ、試合の流れのなかで、自分たちがコミュニケーションを取って、意思統一をしながら戦っていくというところが、このW杯に向けてチームとして成長できたところだと思う」
「そして遠藤航の離脱だが、メディカルに彼のコンディション的な判断はしてもらった。だが、私自身が最終的に彼がプレー可能かどうか、チームに留まるか離脱なのかというところを監督として判断させてもらった。メディカルからは常に報告を聞きながらも、まずは一つ区切りのところでアイスランド戦でより長いプレーをする部分でプレー可能ではなかったこと、そのあと一度違和感が出たなか、リハビリを行ってW杯に向けてプレーできるかというところを、本人にもがんばってもらっててメディカルとともに状態を見てきた。そのうえでW杯初戦、全体を通しても100%でプレーできるということが難しいとメディカルとも話をして、私自身も彼のリハビリの状態を見ながら判断させてもらった」
─離脱を伝えたときの遠藤のリアクションは、想像していたものと違っていたか。また、選手から隙のないチームとして明日戦うと言っていた。監督にとって「隙のない」とは何か。
「航にチームからの離脱を伝えたときのリアクションは、想像していることはまったくなく、自分が本当にひどいことを選手に伝えているなということを思っていただけ。航自身と話をしたときに心境心中はわからないが、態度は冷静に話を聞いてくれて、その後のやりとりもお互い話を冷静にすることができた状態だったと思う。ここに関しては、航が傷つくことはもちろんだが、航が大切にしている家族、応援している方々だったり、多くの方々を傷つけるようなことをしてしまったということは、私自身申し訳ない思いでいっぱいです。皆さんに謝りたいと思っています。ただし、私自身は選手に対しての敬意やリスペクトを欠くことは絶対ないということでこれまでも選手に接してきたし、ただし今回の決断はチームのために、日本のためにということで、本人に対しての敬意は忘れることなく伝えさせていただいた」
「選手の隙の無い戦いということだが、それはまずは自分たちで崩れないようにというメンタル面的なところが大きい。オランダ戦に向けて、われわれがやるべき戦いというところ、それに関してはチームコンセプトを積み上げてきたし、オランダ戦の対策もしっかりしてきたなか、理想は持ちながら、理想どおりにいかなかったとき、自分たちから崩れないようにということを、選手たちが考えてくれている。自分たちだけがやりたいサッカーを表現するのではなく、相手にとって嫌がられることを試合中にしていくという、そういう表現かなと思っている」
─オランダのチームでプレーしている選手もいる。どのようにオランダのサッカーを観ているか。
「日本人の選手もたくさんオランダリーグ、エールディビジでプレーしているが、日本人の選手を観るということも含めて、たくさんの試合を観させていただいている。そのなかで感じることは非常にフィジカルにもテクニックにも優れて、かつ戦術的にも洗練された戦いができるリーグ。オランダリーグ全体として、それぞれのクラブで戦術的な多少の違いはあるが、それぞれのポジションの役割という意味では、フットボールの戦術、個人戦術が確立されている。同じコピペをするつもりはないが、オランダのように国としてしっかりとプレーモデルを持つことは、日本としてさらに発展するために必要なことだと思って観させていただいている」
─日本のメンタリティ、粘り強さについて、どう考えているか。
「粘り強さ、という日本人の世界に誇れる良さかなと思っている。ただ粘りといっても色んな切り口、見方があるが、日本人はひとつ目標に定めたことがあれば、プロセスに勤勉に、そしてやり続ける力を持っている。サッカーでいえば、試合のスタートから終了のホイッスルが鳴るまでハードワークすることができる。すべてではないし、どう表現すればわからないが、試合の流れでいいときは続けることができるし、状況が悪くなったら集中が切れてしまうことは、世界でも感じるところではあるが、日本人はピッチ内でも、そしてスタンドで一緒に戦ってくれるサポーターも、試合の内容にかかわらずプレーをし続けられる、戦い続けられる、戦い抜くことができる。いまのわれわれがあるのも歴史がつながっていて、皆さんも歴史の上で生きておられる。日本サッカーにおいても、W杯に出るというフェーズから、W杯で勝つというところに歴史をつないでくださって、いまのわれわれがある。何を言いたいかというと、自分だけで完結するではなくて、先人からのバトンを受け取って目標に向かっていく。われわれも未来に向かってW杯優勝を狙える国に力を付けるために戦っている」
─明日の試合の臨み方はどうするか。すでに先発は伝えているか。また、明日の試合展開をどう予測しているか。
「メンバーについては、まだ最終的には明日の朝の状況を見て決める。これまでの準備期間のなかで、おおよその先発ということではオランダ戦に向けて戦術の確認はしている。かつ誰が出てもいいように、全体の戦術について共有するトレーニングはチームとして両輪を持ってやっている」
「試合展開は、カタールのときはドイツやスペインに対して逆転勝ちができたが、望んだ展開ではない。できれば失点はしたくないし、先制して先行勝ち切りをやりたいと思うなかで、これまでもやってきたし、あすオランダ戦も先行勝ち切りで戦いたい。ただ前回のW杯のように、先に失点して試合内容も劣勢のなか、相手が多少油断してくれたり、隙を見せてくれたりというところはあったが、もうすでに相手もわれわれのことを分析していると思うし、世界で戦う上で相手が隙を見せてくれることは、明日からのオランダ戦を含めてまったくありえないと思う。これまで通りいい守備からいい攻撃というところで、できるだけ失点を与えず、いい守備からいい攻撃に移っていけるようにチームのコンセプトとして表現したい」
─板倉滉を新キャプテンに指名した。また、追加招集でボランチではなくFWの町野修斗を選んだ。その理由は何か。
「滉にキャプテンを託したのはこれまで長く一緒に戦ってきた仲間だし、私がコンセプトとして掲げることをオン・ザ・ピッチでもオフ・ザ・ピッチでも理解していて、自分でも表現してくれている。かつ彼のキャラクターとして、色んな選手とコミュニケーションを取りながら、チームの雰囲気をつくってくれることを期待してキャプテンにした。ただし滉をキャプテンにしたが、いまの日本代表の選手たちは、一人ひとりが自分のためにしっかりとできることをやって、かつチームのために姿勢と態度を示してくれる。すばらしいプロフェッショナルが揃っているし、全員がリーダーとしてキャプテンとして、このチームを引っ張っていくんだ、貢献するんだという気持ちでいてくれる選手ばかり。キャプテンを決めるときは難しい決断だった」
「2問目に関しては、ボランチの遠藤が離脱したということで、普通であればボランチ、中盤の選手を補充する・入れ替えるということはあるかなと思う。だが、これはメンバー発表記者会見のときに質問が出て、怪我でプレーできるかどうかわからない中盤の人数がこれでいいのかという質問にお答えしたとおり。アイスランド戦でも起用した瀬古歩夢、板倉滉であったり、アヤックスでは冨安(健洋)も6番でプレーしていた。ほかにもポリバレントで複数ポジションをプレーできる選手がいるので、十分にすでに埋まっている。埋められる状態で編成していたので補充はしなかった。そこで前線の選手を補充したということは、いい守備からいい攻撃、しっかりと守備をオーガナイズして勝つためには攻撃で点を取らないといけない。そして勝ち切るためには、前線からのハードな守備をしなければいけない。そういった意味で、これまでの活動でも町野が代わりに来てくれることが、チームにとって一番のプラスになるということで選ばせていただいた。かつ、このタイミングでチームに加わるということは、ただ選手のパフォーマンスというか、プレースタイルだけ見て決めるタイミングでもない。その選手が持っているキャラクター、プレー以外のところで何をもたらしてくれるか。町野はプレー面でも絶対的にプラス、プレー以外のところでも大きな貢献をしてくれるということで、決めさせていただいた」
─すばらしい選手が揃ったことで、今大会を歴史的なものにできるか。
「日本はベストプレーヤーを揃えて、ベストプレーヤーになるまでも、日本を背負って戦ってくれる選手たちが、世界の舞台で自分の力で戦ってくれて、かつ日本代表に戻ってくれて、世界で勝っていくことを目指している。選手たちにも常にレベルアップすることを要求してチームを作ってきた。いまチーム編成でいくと怪我人が多い。中心選手の怪我人が多いことは否めない。しかし日本にはまだまだいい選手がいっぱいいるし、チーム作りでも誰が出ても勝つ、誰が出ても機能することを意識して取り組んできた。毎回の活動で怪我人が出ているなかで、いまのベストが日本のベストなんだと戦ってきた。今回もう初戦まで24時間が過ぎ、選んだ26人がいまの日本のベストのメンバーということで自信を持って世界に挑みたい。驚かせるということではなくて、これまで積み上げてきたことをしっかりぶつけて、そこで一戦一戦突き進んでいきたい」
「話が変わるが、怪我人が多いという部分でいま選んだのは26人。過去1年でみんなかなり長期の怪我をしてきている。怪我があるということは、私にとって非常につらいことで選手にあってほしくないと思っているが、日本人の選手たちは今はダークホースで世界一を狙うということで、でも未来は本命として世界一を目指すために、自分たちの今持っている力を殻を破ってトライしてくれている。日ごろからトライしてくれていることがつながっている。何を言いたいかというと、日本人の選手たち、もちろん世界の選手たちもそういう選手はたくさんいるが、日本のために力をつけようとしていて、限界ギリギリのことをやってきてくれて怪我が多くなっている。選手たちがレベルアップをするというところに改めて敬意を表したい」
─オランダと日本は優勝するチャンスが大きい。森保監督は同じように思っているか。チュニジアとスウェーデンにもチャンスはあるか。
「まず勝ち抜くということに関しては、われわれがなんとしても突破して決勝トーナメントに行きたい思いはあるが、非常に厳しいグループだと思う。オランダはFIFAランクでもトップレベルの国で、世界トップトップのタレントがそろっている、素晴らしいチーム。実際に戦うなかでどこが勝ってもおかしくない、厳しいグループだと思っている。チュニジアはアフリカ予選を無失点で勝ち上がってきている。スウェーデンもヨーロッパの舞台でトップトップの力を持っている選手たちがたくさんいる。特に点を取れるストライカーがいるので、すばらしいチームだと思う。どこが勝ち上がるかわからないグループだと思っている」
(取材・文 石川祐介)
以下、試合前日の会見要旨
─前回のW杯から4年間、主体的に戦うことを積み上げてきた。強豪オランダにどうぶつけたいか。また、遠藤航の離脱について、どのような経緯で決断したか。
「ひとつめの質問で、この北中米W杯に向けて主体的にチームが機能するようにということで、チームを作ってきたということは間違いない。だが主体的の前に、私が代表の監督をしてカタールのW杯、そして北中米のW杯で二期目をやらせてもらっているなかで、根幹はチームとしての基本戦術があるということ。今回、北中米W杯に向けてのプレーモデルという意味で、攻撃は名波(浩)コーチ、守備は齊藤(俊秀)コーチを基本に、選手たちにプレーモデルを提示したなか、多くの選択肢を持って戦えるようになった。そのうえで選手たちが状況に合わせてプレーモデルのなかで選択する。それ以外のマッチアップ、試合の流れのなかで、自分たちがコミュニケーションを取って、意思統一をしながら戦っていくというところが、このW杯に向けてチームとして成長できたところだと思う」
─離脱を伝えたときの遠藤のリアクションは、想像していたものと違っていたか。また、選手から隙のないチームとして明日戦うと言っていた。監督にとって「隙のない」とは何か。
「航にチームからの離脱を伝えたときのリアクションは、想像していることはまったくなく、自分が本当にひどいことを選手に伝えているなということを思っていただけ。航自身と話をしたときに心境心中はわからないが、態度は冷静に話を聞いてくれて、その後のやりとりもお互い話を冷静にすることができた状態だったと思う。ここに関しては、航が傷つくことはもちろんだが、航が大切にしている家族、応援している方々だったり、多くの方々を傷つけるようなことをしてしまったということは、私自身申し訳ない思いでいっぱいです。皆さんに謝りたいと思っています。ただし、私自身は選手に対しての敬意やリスペクトを欠くことは絶対ないということでこれまでも選手に接してきたし、ただし今回の決断はチームのために、日本のためにということで、本人に対しての敬意は忘れることなく伝えさせていただいた」
「選手の隙の無い戦いということだが、それはまずは自分たちで崩れないようにというメンタル面的なところが大きい。オランダ戦に向けて、われわれがやるべき戦いというところ、それに関してはチームコンセプトを積み上げてきたし、オランダ戦の対策もしっかりしてきたなか、理想は持ちながら、理想どおりにいかなかったとき、自分たちから崩れないようにということを、選手たちが考えてくれている。自分たちだけがやりたいサッカーを表現するのではなく、相手にとって嫌がられることを試合中にしていくという、そういう表現かなと思っている」
─オランダのチームでプレーしている選手もいる。どのようにオランダのサッカーを観ているか。
「日本人の選手もたくさんオランダリーグ、エールディビジでプレーしているが、日本人の選手を観るということも含めて、たくさんの試合を観させていただいている。そのなかで感じることは非常にフィジカルにもテクニックにも優れて、かつ戦術的にも洗練された戦いができるリーグ。オランダリーグ全体として、それぞれのクラブで戦術的な多少の違いはあるが、それぞれのポジションの役割という意味では、フットボールの戦術、個人戦術が確立されている。同じコピペをするつもりはないが、オランダのように国としてしっかりとプレーモデルを持つことは、日本としてさらに発展するために必要なことだと思って観させていただいている」
─日本のメンタリティ、粘り強さについて、どう考えているか。
「粘り強さ、という日本人の世界に誇れる良さかなと思っている。ただ粘りといっても色んな切り口、見方があるが、日本人はひとつ目標に定めたことがあれば、プロセスに勤勉に、そしてやり続ける力を持っている。サッカーでいえば、試合のスタートから終了のホイッスルが鳴るまでハードワークすることができる。すべてではないし、どう表現すればわからないが、試合の流れでいいときは続けることができるし、状況が悪くなったら集中が切れてしまうことは、世界でも感じるところではあるが、日本人はピッチ内でも、そしてスタンドで一緒に戦ってくれるサポーターも、試合の内容にかかわらずプレーをし続けられる、戦い続けられる、戦い抜くことができる。いまのわれわれがあるのも歴史がつながっていて、皆さんも歴史の上で生きておられる。日本サッカーにおいても、W杯に出るというフェーズから、W杯で勝つというところに歴史をつないでくださって、いまのわれわれがある。何を言いたいかというと、自分だけで完結するではなくて、先人からのバトンを受け取って目標に向かっていく。われわれも未来に向かってW杯優勝を狙える国に力を付けるために戦っている」
─明日の試合の臨み方はどうするか。すでに先発は伝えているか。また、明日の試合展開をどう予測しているか。
「メンバーについては、まだ最終的には明日の朝の状況を見て決める。これまでの準備期間のなかで、おおよその先発ということではオランダ戦に向けて戦術の確認はしている。かつ誰が出てもいいように、全体の戦術について共有するトレーニングはチームとして両輪を持ってやっている」
「試合展開は、カタールのときはドイツやスペインに対して逆転勝ちができたが、望んだ展開ではない。できれば失点はしたくないし、先制して先行勝ち切りをやりたいと思うなかで、これまでもやってきたし、あすオランダ戦も先行勝ち切りで戦いたい。ただ前回のW杯のように、先に失点して試合内容も劣勢のなか、相手が多少油断してくれたり、隙を見せてくれたりというところはあったが、もうすでに相手もわれわれのことを分析していると思うし、世界で戦う上で相手が隙を見せてくれることは、明日からのオランダ戦を含めてまったくありえないと思う。これまで通りいい守備からいい攻撃というところで、できるだけ失点を与えず、いい守備からいい攻撃に移っていけるようにチームのコンセプトとして表現したい」
─板倉滉を新キャプテンに指名した。また、追加招集でボランチではなくFWの町野修斗を選んだ。その理由は何か。
「滉にキャプテンを託したのはこれまで長く一緒に戦ってきた仲間だし、私がコンセプトとして掲げることをオン・ザ・ピッチでもオフ・ザ・ピッチでも理解していて、自分でも表現してくれている。かつ彼のキャラクターとして、色んな選手とコミュニケーションを取りながら、チームの雰囲気をつくってくれることを期待してキャプテンにした。ただし滉をキャプテンにしたが、いまの日本代表の選手たちは、一人ひとりが自分のためにしっかりとできることをやって、かつチームのために姿勢と態度を示してくれる。すばらしいプロフェッショナルが揃っているし、全員がリーダーとしてキャプテンとして、このチームを引っ張っていくんだ、貢献するんだという気持ちでいてくれる選手ばかり。キャプテンを決めるときは難しい決断だった」
「2問目に関しては、ボランチの遠藤が離脱したということで、普通であればボランチ、中盤の選手を補充する・入れ替えるということはあるかなと思う。だが、これはメンバー発表記者会見のときに質問が出て、怪我でプレーできるかどうかわからない中盤の人数がこれでいいのかという質問にお答えしたとおり。アイスランド戦でも起用した瀬古歩夢、板倉滉であったり、アヤックスでは冨安(健洋)も6番でプレーしていた。ほかにもポリバレントで複数ポジションをプレーできる選手がいるので、十分にすでに埋まっている。埋められる状態で編成していたので補充はしなかった。そこで前線の選手を補充したということは、いい守備からいい攻撃、しっかりと守備をオーガナイズして勝つためには攻撃で点を取らないといけない。そして勝ち切るためには、前線からのハードな守備をしなければいけない。そういった意味で、これまでの活動でも町野が代わりに来てくれることが、チームにとって一番のプラスになるということで選ばせていただいた。かつ、このタイミングでチームに加わるということは、ただ選手のパフォーマンスというか、プレースタイルだけ見て決めるタイミングでもない。その選手が持っているキャラクター、プレー以外のところで何をもたらしてくれるか。町野はプレー面でも絶対的にプラス、プレー以外のところでも大きな貢献をしてくれるということで、決めさせていただいた」
─すばらしい選手が揃ったことで、今大会を歴史的なものにできるか。
「日本はベストプレーヤーを揃えて、ベストプレーヤーになるまでも、日本を背負って戦ってくれる選手たちが、世界の舞台で自分の力で戦ってくれて、かつ日本代表に戻ってくれて、世界で勝っていくことを目指している。選手たちにも常にレベルアップすることを要求してチームを作ってきた。いまチーム編成でいくと怪我人が多い。中心選手の怪我人が多いことは否めない。しかし日本にはまだまだいい選手がいっぱいいるし、チーム作りでも誰が出ても勝つ、誰が出ても機能することを意識して取り組んできた。毎回の活動で怪我人が出ているなかで、いまのベストが日本のベストなんだと戦ってきた。今回もう初戦まで24時間が過ぎ、選んだ26人がいまの日本のベストのメンバーということで自信を持って世界に挑みたい。驚かせるということではなくて、これまで積み上げてきたことをしっかりぶつけて、そこで一戦一戦突き進んでいきたい」
「話が変わるが、怪我人が多いという部分でいま選んだのは26人。過去1年でみんなかなり長期の怪我をしてきている。怪我があるということは、私にとって非常につらいことで選手にあってほしくないと思っているが、日本人の選手たちは今はダークホースで世界一を狙うということで、でも未来は本命として世界一を目指すために、自分たちの今持っている力を殻を破ってトライしてくれている。日ごろからトライしてくれていることがつながっている。何を言いたいかというと、日本人の選手たち、もちろん世界の選手たちもそういう選手はたくさんいるが、日本のために力をつけようとしていて、限界ギリギリのことをやってきてくれて怪我が多くなっている。選手たちがレベルアップをするというところに改めて敬意を表したい」
─オランダと日本は優勝するチャンスが大きい。森保監督は同じように思っているか。チュニジアとスウェーデンにもチャンスはあるか。
「まず勝ち抜くということに関しては、われわれがなんとしても突破して決勝トーナメントに行きたい思いはあるが、非常に厳しいグループだと思う。オランダはFIFAランクでもトップレベルの国で、世界トップトップのタレントがそろっている、素晴らしいチーム。実際に戦うなかでどこが勝ってもおかしくない、厳しいグループだと思っている。チュニジアはアフリカ予選を無失点で勝ち上がってきている。スウェーデンもヨーロッパの舞台でトップトップの力を持っている選手たちがたくさんいる。特に点を取れるストライカーがいるので、すばらしいチームだと思う。どこが勝ち上がるかわからないグループだと思っている」
(取材・文 石川祐介)
