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会社社長の男性を殺害しキャッシュカードなどを奪ったうえで、琵琶湖に遺体を遺棄した罪などに問われている女の裁判で、11日、検察側は無期懲役を求刑しました。

【写真を見る】送検される市橋由衣被告(おととし)

裁判では、被告の女が”寂しさゆえにホスト狂いになっていた”という事件の背景が明らかになっています。
被害者の遺族の心情も読み上げられた11日の公判で、女が語った言葉とはーー

≪目次≫
▼検察側「ホストクラブで遊ぶ金に困って資産家から金をとろうと…」弁護側は量刑争う

▼被害者の娘「責任の重さを受け止めてほしい」裁判官が心情を読み上げる

検察側「自己中心的で利欲的」無期懲役を求刑/弁護側「社会復帰の道を残すべき」懲役20年が相当

「娘さんの言葉を忘れず」求刑を受けて市橋被告が証言台に

元風俗店店員の女 強盗殺人や死体遺棄などの罪に問われる

起訴状によりますと、元風俗店店員の市橋由衣被告(29)は2024年、客だった加藤徹被告(47)と共謀し、愛知県あま市の不動産会社社長の男性(当時55)の首を絞めて殺害。

キャッシュカードを奪ったうえ、琵琶湖に遺体を遺棄し、キャッシュカードなどからあわせて400万円を引き出した罪などに問われています。

検察側「ホストクラブで遊ぶ金に困って資産家から金をとろうと…」弁護側は量刑争う

8日、大津地裁で行われた初公判で市橋被告は起訴内容を認めていて、検察側は冒頭陳述で市橋被告がホストクラブで遊ぶ金に困って資産家から金をとろうと思ったと指摘しました。

一方、弁護側は「(市橋被告は)最終的に自分のしたことを認め、振り返り反省もしている。本人の話をきいて刑を決めてほしい」などとして、量刑について争うと述べました。

被害者の娘「責任の重さを受け止めてほしい」裁判官が心情を読み上げる

裁判員裁判の4日目。裁判官が殺害された男性の娘の心情が書かれた書面を読み上げることから始まりました。

男性の娘は、幼いころに両親が離婚。当時は別々で暮らしていたといいますがーー

「離れて暮らしていても大きな出来事です。二年という月日が経っても、事件について考えます」
「失われた命は戻りません。自分のしたことに向き合い、責任の重さを受け止めてほしいです」

検察側「自己中心的で利欲的」無期懲役を求刑

その後、裁判の中で出された証拠に基づいて、検察官が意見を述べました。

検察側は、市橋被告はホストで豪遊した結果、知人への借金返済が遅れたことが"推し"のホストが所属するホストクラブ経営者に発覚しそうになり、金品をとろうと計画したと指摘。男性から奪い取った400万円のうち、大半が市橋被告に渡っていて、「自分のことしか考えておらず、欲にまみれていた」と述べました。

そして「残忍かつ執拗な犯行で、それなりの計画性がある。自己中心的で利欲的で酌量の余地がない」などとして、無期懲役を求刑しました。

弁護側「社会復帰の道を残すべき」懲役20年が相当と意見

一方の弁護側は、犯行前日、被害者が家にいたため強盗を思い留まったことなどから「はじめから被害者の命がどうでもいいと思っていたわけではない」と主張。

また、ホストクラブが「金を使わされる仕組み」となっていて、ホスト依存症になっていた側面があると述べました。

その上で「被告人は若く改善の可能性があり、社会復帰の道を残すことが重要」として、懲役20年が相当と意見を述べました。

「娘さんの言葉を忘れず」求刑を受けて市橋被告が証言台に

4日目の裁判の終盤。裁判官から「言いたいことはありますか?」と尋ねられた市橋被告は「娘さんの言葉を忘れずに、今後反省していきたいと思います」と、消え入るような声で述べました。

”ホスト狂い”の市橋被告「店のお客さんにお金をもらっていた」

寂しさゆえ、いわゆる”ホスト狂い”になっていたという市橋被告。

10日に行われた被告人質問の中で、ホストクラブについて「お金は大変だったけど、依存症みたいになっていた」と話していました。

また、ホスト通いでお金が必要になった際は「働いていた店のお客さんに店外をして(店の外で会って)、お金をもらっていた」とも証言。事件前に男性から2400万円を借りていて、返済するように迫られていたこともわかりました。

”ホスト狂い”で借金を抱えたあげく、強盗殺人などの罪に問われている市橋被告。判決は来週16日に言い渡されます。