注目アマ・岩永杏奈が“藍効果”で目指す3度目の正直 生真面目な17歳は意外すぎるおちゃめな一面も披露
「推薦でレギュラーツアーに何度も出させてもらっていますが、なかなか本調子に持っていけません。調子が悪いとき、試合の中でどういうふうに修正したらいいですか」宮里は岩永と同じ高校3年生だった2003年の「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」で、国内女子では30年ぶりとなるアマチュア優勝を達成。これまでレギュラーツアーは16試合に出て、25年「スタンレーレディス」の9位はあるが、9度の予選落ちを喫している岩永にとって、宮里以上の“先生”はいなかった。今年はプロテストイヤー。ナショナルチームメンバーの資格でプロテストは2次までが免除され、11月の最終からとなるが、ツアーの舞台で本来の力を発揮できるメソッドは5カ月後の本番に向けても、学んでおきたいことだった。「ピーキング(試合に合わせて心身のコンディションを最高の状態に整えること)は難しいので、自分に厳しくしすぎないこと。調子が悪いと、やりたいことがいっぱい出てきて、できないこと探しをしてしまう。ハードルを上げすぎて、ネガティブにならないこと。悪いなかでも、できたことをちゃんと評価することが大切。できたことを選択していけばいい。もっと自分に優しくなってもいいんじゃないかな」藍先生の言葉はストンと腑に落ちた。23年に「日本ジュニア」を制し、24年には「日本女子オープン」でローアマを獲得。昨年は3学年下の梨花(兵庫・塚口中3年)と出場した「世界ジュニア」で姉妹Vも達成した超エリートアマは「完璧主義なんで…」と常に100%のパフォーマンスを自分自身に課してきた。そうじゃなくていい…。座談会の進行役を務めた宮里の兄で、国内男子ツアー1勝の聖志の「8割で十分。7割でも戦えるよ」の言葉もスッーと心に染みた。「ゴルフに限らず何でもきっちりしないと性格的に収まらない。例えばちょっと机の上を片付けようとしたら、部屋全部をきれいにしたくなる。変なところにこだわってしまうんです。藍さんの話を聞いて、そういうところなんだなぁと思いました」生真面目な注目アマだが、取材の最後には話題が脱線。「冷やし中華を食べるとき、麺の上にある具を最初に全部食べるんです。具が嫌いというわけじゃなくて、麺の上に具があるのがイヤなんです」。自分で話しを切り出し、自分で笑っていた。優等生が垣間見せた17歳の素顔。これも“藍効果”といえなくない。兵庫・尼崎市出身で、今回が3度目の地元大会。昨年のサントリーと「マスターズGCレディース」はいずれも予選落ちしただけに、「今度こそ…」と気合も入る。来週は昨年は惜しくも2位に終わった「日本女子アマ」(16〜19日、北海道ブルックスCC)に出場する。「今年のプロテストに合格できたら、最後の日本女子アマ。唯一取っていないタイトルなので優勝したいです」。まずは3度目の正直で予選通過を目指す地元大会に全力集中。まったく想像もしなかった「冷やし中華」ネタで、おちゃめな一面も披露してくれた自然体の最強アマにプロも要警戒だ。(文・臼杵孝志)
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