空港に向かったWaymoのロボタクシー、乗客の荷物を積んだまま走り去ってしまう
空港について、車のトランクから荷物を取り出そうとしたら、車が颯爽と走り去ってしまった。
そんなことが起きたら、普通は慌てて車を止めますよね。「おーい! 荷物! 荷物! 」 って叫ぶと思います。
でも車は止まりません。止まるわけがないんです。相手は無人タクシーだから。
どうします? 飛行機の時間は迫っている。荷物はない。車を呼び戻す方法もわからない。たぶん、かなり呆然とするはずです。
そんな未来っぽすぎるトラブルが、アメリカで実際に起きました。米テックメディアFuturismが伝えています。
荷物を取る前にWaymoが走り去った
サンフランシスコ・ベイエリアに住む男性Di Jinさんは、カリフォルニア州サニーベールから空港まで、初めてWaymoの無人タクシーを利用しました。
目的地はサンノゼ・ミネタ国際空港。約20分の移動は順調だったそうです。問題が起きたのは、到着した瞬間でした。
Jinさんは車を降り、トランクを開けようとしました。ところが、アプリの「トランクを開く」ボタンを押しても反応しません。「あれ? 」と思った次の瞬間、Waymoはスーツケースを積んだまま走り去ってしまったのです。
カスタマーサポートに連絡しても車は戻らない
JinさんはすぐにWaymoへ連絡しました。
しかし返ってきたのは、「車両はすでに保管施設へ向かっているため、引き返せません」という説明でした。さらにややこしいのが、JinさんとWaymo側で、何が問題だったのかという認識が食い違っていることです。
Jinさんの認識では、トランクを開けようとしたのにシステムが反応しなかった。つまり、荷物を忘れたのではなく、「システム側の不具合で取り出せなかった」という感覚なんです。
ところがWaymo側の対応は、どちらかというと“遺失物対応”でした。「荷物はデポで安全に保管している」と説明し、返却方法として配送か現地受け取りを案内。ただし、配送費用は自己負担です。
JinさんはNBCに対して、「これは私のミスじゃない」と繰り返し訴えています。
AIは運転できても「ちょっと待って」が難しい
確かに、トランクのボタンが正常に動かなかったのであれば、単なる忘れ物とは少し話が違います。しかも今回怖いのは、運転ミスではないことです。
Waymoはちゃんと空港まで到着しています。問題は、「人間がまだ荷物を取り出している途中かもしれない」という、あの気遣いと確認の時間が与えられなかった、という部分です。
人間のドライバーなら、「お荷物大丈夫ですか?」と確認するかもしれません。でもロボタクシーは、システムが「降車完了」と判断した瞬間、次のプロセスへ進んでしまう。便利になるはずの自動運転ですが、人間の「ちょっと待って」に対応できない瞬間があると思うと、急に怖さが見えてきます。AIが車を運転する時代になっても、「荷物は全部取りましたか?」という最後の確認だけは、まだ人間が担当したほうが安心なのかもしれません。
Source: Futurism, NBC
