思ったより安い。Alienwareの27インチゲーミングモニター「AW2726DM」レビュー
安さと縁遠いイメージのAlienwareも、今年はがんばってます。
新発売の27インチゲーミングモニター「AW2726DM」は6万4980円。QD-OLED、1440p、240Hzの高画質を安く届けるために余計なもの全部削ぎ取って価格を切り詰めました。
QD-OLED(量子ドット有機EL)の特長は豊かなカラーと深いコントラスト。だから画面は文句なしにキレイです。反面、スタンドがチープだったりもして、QOL的な代償は小さくないと感じました。
Alienware 27 240Hz QD-OLEDゲーミング モニター 「AW2726DM」
これは何?
この価格帯ではなかなか見つからないQD-OLEDのゲーミングモニター
価格
6万4980円(税込)
好きなところ
美麗な1440p/QD-OLEDのスクリーンリフレッシュレート240Hz上質な反射防止加工 良心価格好きじゃないところ
明るさが足りないスタンドが安っぽいDisplayPortも240Hzオンリーポートが少ないApple Studio Display XDR(今年のモニターのなかではベゼルが一番分厚い)ほどではないけど、AW2726DMのベゼルも結構分厚いです。
方向転換するときにはスタンドのところで回します。
AlienwareのCommand Centerアプリで操作はできないので、画面の設定切り替えを行なうのは背面のジョイスティック。出力リフレッシュレートを240Hzにする操作も、HDMI経由じゃなくDisplayPortから行なうかたちです。
ほかのQD-OLEDモニターよりやや暗いので、モニターをこれ1本にしたいならあらかじめ注意が必要です。上質な反射予防レイヤーが装備されてはいるんですが明るさばかりは挽回できないので。
普通のOLEDモニターもセールのときには同価格帯で入手できるので比べてから選んでもいいかと。たとえばHPのHyperX OMEN OLED 27qは8万1500円、LGのUltraGear 27GX704A-Bは7万9800円。
同じQD-OLEDでも、マイナーなAOCから出ているAgon Pro AG276QZD2(約450ドル/約7万円〜)とかだと明るさはもっと出ます。
価格は◎、スタンドとポートは△
ちなみに昨年の4K/240Hz/QD-OLEDモニター「AW2725Q」は9万9980円。安さだけでAW2726DM買う人から見たら論外な価格ですよね。
安いぶん、AW2726DMは自分でネジを回してスタンドを固定しなきゃダメ。ちょっと高めの上質なモニターはふつうネジ回さなくていいので、こういうところでコスト切り詰めてんだなって感じます。
付属のスタンドはチープなプラスチックっぽいので、Alienwareらしさが微塵も感じられません。これ使うぐらいならVESA対応のモニターアームのほうが見栄えはよさそう。見た目より機能重視なんでしょうね。360°ぐるっと回ることは回るのですが、見栄えは正直よくないです。
ポートはHDMI用2基とDisplayPort 1.4.用が1基。あとはヘッドホンジャックという構成。USB用のポートがないので、パススルー充電はできません。コードを固定する仕組みもないので、自分でマジックテープや結束バンド買ってまとめないとダメ。
それをやらないと5〜21°くらいの角度でしか傾けられなかったりしますんで。
AW2726DMは130mmの高さ調整が可能。これに関しては、会社のデスクにある1,300ドル(約20万円)の32インチモニター「Asus ROG Swift OLED Gen 3」より融通が効きます。
QD-OLEDはひたすら美しい
結局QD-OLEDにそれだけの付加価値があるかどうかだと思うんですが、ちょっと用語を整理すると、OLEDというのは自発光有機ダイオードのことで、自発光だからバックライトが要らなくて、斜めから見てもキレイなのが特長ですよね。
で、QDというのは「quantum dots」、つまり「量子ドット」のこと。OLEDパネル前面に量子ドットの層が重なることで、より鮮明な色表現が可能。QD-OLEDとOLEDの違いは微々たるものです。
さらにWOLEDってのもあって、これは「White OLED」、つまりOLEDに白色LEDの発光層を加えることで明るさを高めた画面タイプのことだし、これとOLED発光層が二重になってるタンデムOLEDとの違いもできれば把握しておきたいところ。
以上のディスプレイは、どれを選ぶにしてもゲーム向きではあります。ピクセル変換にかかる時間はわずか0.03ミリ秒で、ほぼ瞬時なので(特に高フレームレートでゲームするときには重要なファクター)。
あと、AlienwareのAW2726DMはモニターのリフレッシュをGPUのフレームレートに合わせるAMD FreeSyncとVESA AdaptiveSyncもサポートしているので、ティアリング(複数のフレームレートが同時に表示される問題)やカクつきもありません。試用中も問題ナシでした。なにしろコントラストが際立つので、どのゲームもとてもキレイ。もちろん明るさはMAXに上げて確認しなきゃならなかったけど…とほほ。
なにしろこの価格なので、もっとハイエンドな製品にみられる特性はあまり備えていません。VESA DisplayHDR True Blackの認定も受けていないし(つまりもっと高価なモニターほど明るくない)、Dolby Visionにも SamsungのHDR 10+にも対応していなくて、コントラストを最大化するところはHDR10頼み。そのほかのHDRサポートはないものと思って買わないと、です。
AOCが2025年に出した27インチのAgon Proとかは輝度414ニト。これに対し、Alienware製品はたったの200ニト。ゲームではやっぱり明るい画面のほうが、コントラスト下げずに鮮明カラー楽しめるので助かりますよね。この1点で、自分だったらAgon Pro選んじゃうかもです。もし2者1択なら。
ゲーミングに何を求めるか、で決まる
廉価なパソコン用にもっとよくデザインされているのはQHDの解像度のモニターって話もあるので、結局Alienware AW2726DMの240Hzリフレッシュレートで自分が何を得られるかってことですよね。で、それだけのリフレッシュレートを出すには200FPS超えのフレームレートを出せるPCも必要になります。
実際、これだけフレームレート出せるのは無茶苦茶パワフルなPCか、ソフトウェアのトリック(例:NvidiaのDLSS 4.5ダイナミックマルチフレーム生成6xモード)を駆使するかなわけですが、フレーム生成技術使うと映像の乱れや遅延が生じちゃいますし(フレーム生成向きなのはもっと小さなモニター)。
4Kと1440pの違いは画素密度(PPI)なわけですが、Alienwareの900ドルのAW2725Q QD-OLEDモニターは160 PPIで、350ドルのAW2726DMは111 PPI。数値的には大きな差がありますが、肉眼で見分けるのは結構ムズイです。4Kにこだわる人は、4Kにこだわるばかりに、だいぶ出費がかさむ計算。
OLEDの焼き付きを心配する声もあるけど、今回紹介した AW2726DMの場合、一般的なAIピクセルリフレッシュソフトウェアに加え、グラファイト製フィルムのヒートシンクも装備されているので焼き付きをある程度、低減してくれます。何かあればAlienwareの3年保証もあるから安心。
QD-OLEDモニターをより安く。そのための代償はいろいろあるけど、「とにかくキレイなディスプレイが欲しい! ほかは高くて買えない!」って人にはAlienwareのAW2726DM、ぴったりです。それ以外の人はもしかしたら、もっと明るいモニターにしとくのが無難かも。
Source: Dell

