靖国神社の公式インスタグラムより

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間もなく靖国神社の春季例大祭(4月21~23日)が行われる。高市早苗総理はこれまで靖国参拝を継続してきたが、自民党総裁に推挙された後の昨年10月17~19日に行われた秋季例大祭では参拝を見送った。国会における総理大臣指名が例大祭直後の10月21日に控えていたこともあり、総理大臣指名直前にわざわざ反高市票を増やすことはないと考えたものと思う。十分に理解できる理由である。

さて高市総理は、すでに総理大臣になった。しかも2月8日の衆議院選挙で316議席という史上最高の自民党議員の当選者を出して、その後も内閣支持率は極めて高い状態を維持している。来たる春季例大祭では是非とも総理大臣の靖国参拝を実現してもらいたいと思う。

総理大臣の靖国参拝が問題になったのは、昭和60年(1985年)8月15日以降、中曽根康弘総理が中国の申し入れなどで靖国参拝を中止してからである。その後、中国はこれに味を占め、対日外交を有利に進めるため、日本の総理大臣の靖国参拝にいちゃもんを付けるようになった。A級戦犯が祀(まつ)られているからとか、日本軍が中国大陸で残虐非道な行為をしたとか、理由にならない理由やうそ、ねつ造で日本に情報戦を仕掛けてくる。

これに対し東京裁判史観にどっぷり浸かった日本の政治家や経済人が、自らの地位の保全を優先し、中国に対し主張すべきことを主張せずに、中国の言い分を認め日本の国を貶(おとし)めている。そして貶めているという認識もない。

靖国問題をきっかけにありもしなかったことを吹っ掛けられる

小泉純一郎総理は日本をぶち壊しに奔走した人であるが、2001年から2006年まで、参拝月日は変化しているが靖国参拝を継続し、中国が音を上げそうになった。しかし、後に続いた安倍晋三総理は2013年12月に参拝してからは再び中止した。それ以降、総理大臣の靖国参拝は今日まで実施されることはなかった。しかし心ある多くの日本国民は総理大臣の靖国参拝が普通に行われ、やがて天皇陛下の靖国御親拝が実現することを望んでいると思う。

靖国問題は戦没者慰霊の問題として語られることが多いが、今ではそれだけではなく、中国や韓国との間で完全に外交問題になっている。中国も韓国も、日本の総理に靖国参拝するなということが理不尽であることは十分に分かっている。しかしその理不尽な要求を日本が受け入れて、総理が靖国参拝を控えることは、中韓などに対し、「どんな理不尽な要求でもあなた方が強く要求すれば日本は受け入れます」というシグナルを常時発信しているようなものだ。

中韓からすれば、総理の靖国参拝さえできないのだから、日本に対してはどんな無茶苦茶を言っても大丈夫と思っているに違いない。だから南京大虐殺、慰安婦強制連行、徴用工問題など、ありもしなかったことが次々に難題として吹っ掛けられる。

高市総理大臣には是非とも総理の靖国参拝を実現し、現状を変革してもらいたい。それができなければ今後とも日本の苦難は続き、高市総理もこれまでの総理と変わらない平凡な総理として名を残すであろう。

第29代航空幕僚長 田母神俊雄