浜田剛史氏 那須川天心は課題だった接近戦でリスク負って打ち勝った
◇WBC世界バンタム級挑戦者決定戦12回戦 〇同級2位・那須川天心 TKO9回終了 同級1位フアンフランシスコ・エストラダ●(2026年4月11日 両国国技館)
【浜田剛史の目】那須川は、課題だった接近戦での打ち合いで勝ち、ギブアップに持ち込んだ。3回から前に出たエストラダに対し、4回に那須川陣営も「打ち合え!」と指示した。最後の勝負に出た9回のエストラダも押し返したのだから、「打ち勝った」と言っていいだろう。
ボクシングの本質には「打ち合いでどっちが強いか」という部分がある。今までの那須川は、相手のパンチをよけてから打つスタイルだった。拓真戦後、後ろによけるのではなく、パンチに向かっていくように、前によける練習をした。
この防御は、すぐに手を出せる距離に入れる半面、相手の返しのパンチを受けるリスクがある。ローブローになったが、6回の左ボディーは相手のパンチをよけてからでなく、相手パンチと同時にカウンターで打った。リスクを負って出したパンチだった。
終盤には「走れ!」という指示が出た。チャンスだから追い詰めて連打で倒せ、という意味だが、今まで、そういう状況になったことがなかったからか、詰め切れなかった。チャンスに効かせ、連打し、倒す。練習はしていたのだから、それもできるようになるだろう。(元WBC世界スーパーライト級王者)
