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 ◇セ・リーグ 阪神7―5広島(2026年4月4日 マツダ)

 【大野豊 視点】負けがほぼ確実だった試合を阪神がひっくり返した。普通なら7、8回の2発で勝負あった、となる展開。だが、最後まで本当に諦めないという姿勢を阪神は貫いた。9回に相手のミスを突いて、下位からつないで同点に追いつくと、最後は好調・木浪が決勝2ラン。雨の中のタフな試合を最後に制した意味は大きい。

 負けていたら、クローズアップされたのが大山の打撃だった。3回無死一、二塁での遊ゴロ併殺を含め、攻撃は5番で切れていた。打率も・160に降下した。だが、この逆転勝ちは大山にとっても気持ちの切り替えができる時間につながる。一人の不振をみんなでカバーし合う。阪神はいい流れできている。

 4安打の佐藤輝の姿勢にも感心した。本塁打0ということが気にならないはずはないと思うが、練習でも試合でも強引にならずにセンター返しに徹していた。気持ちのコントロールがしっかりできているからこその固め打ちだった。

 一方、広島にとってはダメージが残る1敗だ。2日のヤクルト戦に続き、最後を守り切れなかった森浦を含めたブルペンの整備は急務だ。投手陣が苦しい間は打線が踏ん張り、何とかチームを軌道に乗せてほしい。

 4番起用が続く佐々木に8回、プロ1号が飛び出した。経験と勉強を重ねながらの手応えを次に生かすしかない。試合を成立させるために奮闘したグラウンドキーパーや多くのスタッフ、そしてファンに応える4番になるためにも、この悔しさを糧にしてほしい。 (本紙評論家)