自然に投球動作が改善する4種類のドリルとは(写真はイメージ)

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野球指導者・長坂秀樹氏が提唱する「めんこ」を使った動作改善

 小学校低学年を中心に、少年野球の現場で多く見受けられる「肘が下がる」投げ方。故障のリスクを減らすため修正するのには大人の適確な指導が必要だが、子どもが自宅などで1人で取り組める改善方法もある。神奈川県藤沢市で野球塾「Perfect Pitch and Swing」を運営する長坂秀樹さんにその具体案を聞いた。

 長坂さんが有効的な方法として第一に挙げたのが、側転やロンダート(側転をしながら体を捻り両足で着地する体操)をしながらボールを投げる動きだ。「円動作の中でボールを投げるイメージを持ってほしい」と意図を明かすが、最近は体育の授業で側転やロンダートをする機会が減っており、このような動きを実際にできるのは小・中学生のみならず高校生でも稀だという。

 そこで、誰でもできる方法として浮上したのが「めんこ」だ。「めんこ」は江戸時代から存在する、子どもの遊びで使用されるカードのような玩具。相手の「めんこ」を裏返すために自分の「めんこ」を地面に叩きつける動きが、投げる動作にもつながると長坂さんは考える。

「叩きつける直前に肘が上がってから、力強く叩くので、ボールに対して圧をかけることへの理解を持ってもらいやすい」と長坂さん。「今の子どもは『めんこ』と言っても分からない。そもそもお店でも売っていないんですけどね」と笑うが、過去に段ボールで自作して投げさせたことがあるといい、その際は実際に効果が得られたという。

「ジャンピングスロー」や「真上にボールを投げる動き」も効果的

 場所が確保できるのであれば「ジャンピングスロー」も効果がある。「空中で制限をかけて地面に触れられない状態にすると、体はその中で一番出力が高いところを勝手に選んでくれる」。空中では肘が下がったままでは投げられない。ジャンピングスローをすることで、通常の投球時も自然と、リリースに向かう際に肘が下がらないようになる。

 長坂さんはさらに、立って真上にボールを投げる動きも推奨する。地面に円を描き、その円からボールが出ないよう意識すると、より効果的だ。肩甲骨が寄るトップの位置から、肘が下がらずにリリースへ向かう「ナチュラルな動き」が身につきやすくなる。一方、室内などでよく行う、仰向けで寝そべった状態で上にボールを投げる動きは、肘を前に出して投げる動きにつながるため、逆効果になるリスクもある。

 自身の幼少期は「肘から出せ」「前で離せ」といった指導が当たり前で、故障のリスクを減らす投げ方について「考えたこともなかった」と話す長坂さんは、12月に開催されるイベント「投げ方改善4DAYS」で自らの野球人生、指導者人生で培ってきた知識を紹介。子どもが自ら野球選手としての寿命を延ばす方法は、思わぬところに転がっている。(川浪康太郎 / Kotaro Kawanami)