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「ドレッシング」と「たれ」の違いは何か。スーパーの商品棚に並ぶ多彩なラインナップを眺めて、ふと気になった。

一般的にサラダに使って食べる目的の「ドレッシング」だけでなく、「サラダの『たれ』」と名乗って売られている商品もある。

そして、商品を手にとって表示をよく見ると、「たれ」と「ドレッシング」が別のものとして販売されていることがわかる。

両者の法的な扱いはどうなっているのだろうか。業界団体に聞いてみると、実は明確な違いがあった。(弁護士ドットコムニュース編集部・塚田賢慎)

●使い方の違い、ではない

まず考えたのは、「使い方」の違いだ。

ドレッシングといえば、やはりサラダなどに「かけて」使うものだろう。

それに対して、たれといえば、焼肉のたれのように小皿を用意して、食べ物をそれに「つけて」食べる。

つまり、両者の違いとは、「かける」「つける」という行為によって区別されると結論付けようとしたが、焼鳥やうなぎの「たれ」が当てはまらないことに気づき、その可能性はすぐに否定された。

●全国マヨドレ協会「たれに法的定義はない」

「たれ」と「ドレッシング」の違いについて、「全国マヨネーズ・ドレッシング類協会」(東京都中央区)に弁護士ドットコムニュースが問い合わせたところ、その答えはあっさりと判明した。

「『ドレッシング』の定義が食品表示基準(平成27年内閣府令第10号)別表第3で定められているのに対し、『たれ』の法的な定義はありません。

『ドレッシング』については、(1)食用植物油脂、(2)食酢またはかんきつ果汁、の2つが必須原材料とされていますが、『たれ』については『ドレッシング』の必須原材料が使われておらず、『ドレッシング』に該当しないのが一般的と承知しています」

なるほど、少なくともこれら2つが入っているものが「ドレッシング」を名乗る資格があるというわけだ。

「たれ」に法的な定義がないというのも少し驚いたが、協会の回答に戻る。

「一般に『たれ』は、粘度の高い合わせ調味料を指します。『たれ』については法的な定義がないこともあって様々な製造方法や使用方法があり、そのことが「たれ」の特徴の一つと考えています。『たれ』については焼き肉のたれが有名ですが、最近は野菜のたれも市販されています」

●商品特長を理解して使い分けて

参考までに…と協会が日本の食卓でおなじみの「たれ」の一例を教えてくれた。

『エバラ 焼肉のたれ 甘口』に、レモン果汁は入っているが、食用植物油脂は使われていない。

叙々苑 野菜サラダのたれ<ごま風味>』に、植物油は入っているが、酢(果汁)は使われていない。

原材料をみても、これらは「ドレッシング」ではなく、やはり「たれ」なのだ。

「一般に『たれ』は醤油やみりんなどをベースにした濃厚な味わいの食品であり、焼き物や揚げ物などに広く使われています。これに対し『ドレッシング』は、植物油、酢、果汁などをベースとした食品であり、野菜サラダを中心とした料理に使われています。

消費者の皆様には、それぞれの商品の特長を理解し、料理に応じて使い分けることで、料理をより一層美味しく楽しんでいただきたいと思っています」

最近は、野菜も肉もせいろ蒸しに放り込んで、手軽に食べている。ドレッシング、たれ、いずれも活躍してくれる。