世界初のフィジカルAI・ロボット訓練センター「Neura Gym」を開発 ヒューマノイド開発で仮想空間と現実の橋わたしの施設に

写真拡大 (全9枚)

ドイツ発のロボティクス企業、Neura Roboticsは、物理空間におけるAI/ロボット訓練センター「Neura Gym」を開発したことをコンセプト動画とともに紹介した。

この大規模な訓練環境では、数百台のロボットがシミュレーションと現実世界の両方でデータを収集。同社のプラットフォーム「Neuraverse」と組み合わせることで、急速に成長しているフィジカルAIにおける世界初のトレーニングセンターになる、としている。

●世界初のフィジカルAI/ロボット訓練センター
現在、シミュレーション空間でロボットの行動学習を行う手法が主流になりつつある。Neura Gymは仮想空間と現実環境の橋渡しを目指し、ロボットが実際の環境で動作し、触覚・力覚・視覚などの実世界データを取得することで、知能獲得の質を高めようという試み。

●エンボディドAIを水泳に例えて解説
動画の中で同社のCEOは、ヒューマノイドなどの高度なロボットの実用化には、膨大な現実世界のデータが欠かせないと指摘している。同社はその考え方を「水泳」にたとえる。

「泳ぎを学びたいなら、動画を見て学べる、シミュレーションで学習できる、テキストからでも学べる、と言う人たちがいるでしょう。でもそれだけでは不十分です。実際に水に入り、最初のひと泳ぎを体験しなければ、本当の学びは得られません」と、シムtoリアル(シミュレーションから現実社会)とエンボディドAIについて語っている。

これと同様、AIも現実の世界に触れてこそ賢くなるという思想をもとに開発されたのが、ロボットが実際の環境や身体を通じて学習する「フィジカルAIジム Neuro Gym(ニューロジム)」だとしている。この施設では、仮想空間と現実の双方でロボットが行動を体験しながらデータを収集し、より高度な知能を獲得することを目指している。
●実データと「Neuraverse」との組み合わせで知能化
この施設で取得された実データと、Neuraが持つシミュレーションプラットフォーム「Neuraverse(ニューラバース)」上の合成データを組み合わせて、ロボット技術をより実用レベルに引き上げようという戦略だ。

また、Neuraはドイツ内でこのNeura Gymを設置するほか、NVIDIAとの協業により物理演算能力を強化したり、他企業とソフトウェア基盤の共同開発を進めたり、国際的な展開も視野に入れて展開している、としている。


■NEURA Gym: The First Physical AI Training Center for Robots:

【動画内のナレーションより要約】今、私たちは急速に高齢化が進む世界に生きています。ロボットが真に知能を持つようになるには、現実世界でのインタラクションから学習する必要があります。テキスト、画像、シミュレーションだけでのトレーニングでは不十分です。
スマートで知的なロボットや、人間のように考えて判断できる脳によって、どのように解決できるでしょうか。実現のために、私たちには多くのデータが必要です。
私はこの考えをよく「水泳」に例えます。もしあなたが泳ぎ方を学びたいとしたら、どうしますか?ある人は「動画データで学べばいい」と言うでしょう。他の人は「シミュレーションで学べる」と言うかもしれません。さらに「テキストデータからでも学べる」と主張する人もいるでしょう。しかし答えは「いいえ」、それだけでは不十分です。本当に泳ぎを学びたいなら、一度は水に触れなければなりません。最初のひと泳ぎを経験することが何より必要です。そこから初めて、動画やテキスト、シミュレーションからも学べるようになるのです。この発想から、私たちは「フィジカルAIジム」Neuro Gym(ニューロジム)をつくりました。
Neuro Gymとはどんなものか?広い空間に、何百体ものヒューマノイドロボットや他の形態のロボットを配置し、それらを仮想世界とつなぐ一つのプラットフォームに統合しています。ジムのように中に入り、部品を持ち込み、ロボットを使って課題を試し、解決していくことができるのです。
現実世界と相互作用できるAIシステムを訓練するには、インターネット上のテキストや画像だけでは不十分で、まったく新しいデータセットが必要です。
私たちは、現実世界で何百体ものロボットを使ってデータを収集すると同時に、Neuro Gymのシミュレーション空間でもデータを集めています。
シミュレーションでは、現実にできるだけ近づけるよう努めています。そのうえで、実際の物理空間に移り、いくつかの軌跡データを収集します。遠隔操作を使って、正確なロボットのデータを取得し、AIモデルを訓練するのです。
重要なのは、「人間の手」ではなく「ロボットの手」の感覚を正確に捉えること、そして現実世界でロボットの腕や脚の正確な動きを測定することです。
そうしてAIモデルを訓練し、性能をテストします。もちろん、まだうまくいかない領域もあります。そこではさらにデータを集め、モデルを改良していきます。
Neuro Gymは、現在最もエキサイティングなフィジカルAIプロジェクトの一つです。一つの小さなプロジェクトとして始まりましたが、今でははるかに大きな構想へと拡大しています。
もはや課題は「一つのジムをつくること」ではなく、このコンセプトを世界中の多くの場所に広げていくことです。
これらすべてのデータはNeuroプラットフォームに集約され、フィジカルAIの中核的なインフラとなっていきます。
Neuro Gymは、未来と現在のギャップを埋める存在です。なぜなら、あなた自身の手でロボットを訓練し、実現可能にできるからです。


●中国のロボットやヒューマノイド市場を解説するオンラインセミナー開催
ロボスタでは、中国・深圳在住の有識者、吉川真人氏が登壇するオンラインセミナー「中国のロボット/ヒューマノイド産業の最前線 深圳から見る最新トレンドと実状」を2025年12月4日(木)に開催します(先着100名無料ご招待)。中国を中心にビジネス展開している吉川氏、中国におけるロボット普及の実態や消費者の受容、報道やSNSの反応、政策的な支援環境、そしてAIとの融合による新しい潮流について実際の「肌感」を聞きます。

【オンラインセミナー】中国のロボット/ヒューマノイド産業の最前線 深圳から見る最新トレンドと実状先着100名「無料ご招待キャンペーン」もご用意し、どなたでもご参加いただくことができます。是非ご参加下さい。(オンラインセミナーの詳細・お申し込みはこちら)