ロンドン市場は、再びリスク警戒モードに入っている。東京市場では前日のドル高に対する調整の動きでドルが軟調に推移。ドル相場主導の展開だった。ロンドン序盤にはその動きも一服、米FOMC待ちのムードが広がった。しかし、ロンドン昼を控えた時間帯に、イランのハメネイ師が「イランは強いられた戦争に断固立ち向かう」「米国はイランが降伏するような国ではないと理解すべきだ」と強硬姿勢を改めて示すと、市場は円買いの動きに転じている。ドル円は145円台を回復する場面があったが、再び上値が重くなり144.80付近に本日の安値を広げている。クロス円は揉み合いからやや下抜けている。ユーロ円は安値を166.50割れへ、ポンド円は194.60台へと広げてきている。リスク警戒の動きで米10年債利回りは4.37%付近に低下、欧州株は序盤の反発の動きを消してマイナスに転じる動きを示している。

 NY市場では、米FOMC後のパウエル会見を受けてドルが買われた。取引前半はドル売りが優勢だった。トランプ大統領の「イランが接触して来た」との発言が材料視された。ドル円は144円台に軟化した。取引後半にFRBは大方の予想通りに政策金利を据え置いたが、注目されていた委員の金利見通し(ドット・プロット)の中央値は、予想外に年内2回の利下げ予想を維持していた。事前に市場では1回に変更されると見ていた。ただ、委員の見方は二分しており、一部からは、FOMCは利下げを急ぐ必要性を感じていないのではとの見方も出ていた。その後のパウエル議長の会見では、関税のインフレへの影響が強調され、「関税がインフレに及ぼす影響は根強い可能性がある」との認識を示した。この発言がドル買いを誘い、ドル円は145台を回復。ユーロドルは1.14台に、ポンドドルは1.34付近に下落した。

(19日)
 東京市場は、ドル買いが継続。米国が数日以内にイランに対して攻撃する可能性があるとの報道を受けて、リスク回避のドル買いと円買いが優勢となった。ドル円は、午前にいったん144.74付近まで円高に振れる場面があったが、その後は一転してドル買いが優勢となり、145円台を回復した。午後は、イスラエルのミサイル2発がイランのコンダブ核施設に着弾したとの報道などからドル買いが強まり、この日の高値となる145.36付近まで上昇した。ドル円以外のドルストレートはドル買い優勢。ユーロドルは午後に下値を広げ、一時1.1447付近まで、ポンドドルは1.3383付近まで下落した。クロス円は円買い一服。ユーロ円は午前に166円ちょうど付近まで下落したあと下げ渋り、午後は落ち着いた動きとなった。

 ロンドン市場は、円売りが優勢。東京市場ではやや円高方向に振れたが、ロンドン時間に入るとにわかに円売りの動きが強まっている。ドル円は145円台前半から後半へと上昇。クロス円も総じて買われており、ユーロ円は166円台前半から167円台前半へ、ポンド円は194円台半ばから195円台後半へと上昇している。今週の日米金融政策発表はいずれも政策金利据え置きだった。植田総裁会見やパウエル議長会見を受けて、日銀の利上げ観測や米FOMCの利下げ観測はともに後退している。また、円買いポジションに対する調整の動きを指摘する声もあった。ドルストレートは東京市場でのドル高を戻す動きとなっている。ユーロドルは1.1450割れ水準から1.1480台へと反発。ポンドドルは1.3380台から1.34台前半へと上昇した。英中銀は予想通り政策金利を据え置いたが、6対3の票割れとなった。3名が利下げを支持しており、市場での2名よりも利下げ派が多かった。ポンドには直後に売り反応が広がったが、足元では買い戻されている。このあとのNY市場はジューンティーンスの祝日で休場となる。