2025年の大化け銘柄発掘法 ─「第2のエヌビディア」は?[大山季之の米国株マーケット・ビュー]<新春特別企画>
そして、秋から年末に向けては、トランプ政策の目玉の一つ、大型減税が効果を発揮し出して、年末へ向けて株価を強力にサポートしていく。現時点ではこうしたイメージを描いている。いずれにせよ、トランプ次期大統領の政権運営次第なのだが、一時的な調整局面を乗り越えつつも、年間を通せば右肩上がりに上昇してきた昨年のような相場展開にはならない。とは言え、1年を通してみれば、米国経済は成長し、株価も上昇していく、というのがメインシナリオだ。アメリカ1強体制は、来年も続いていくだろうし、心底、そうあってほしいと願っている。
◆アップルの株価は理解不能、では急騰したテスラ株は?
では次に、個別銘柄に目を移して、24年を席巻したエヌビディア をはじめとしたAI相場の主役たちの展開を見ていきたい。まずエヌビディアだが、事業の成長が続いていることは確かだが、これまでの2年間と同様の株価上昇を期待するのは無理がある。要は株価と期待値の見合いなのだが、期待値以上のサプライズを同社が示すことができるかどうかを、各四半期決算で見ていくよりほかはないだろう。1月7日から開催される世界最大級のテクノロジー展示会「CES2025」で同社がどのような発表をするのかも、注目ポイントかもしれない。
アップル については、客観的に見て株価がさらに上昇していくシナリオを見つけづらい、というのが正直なところだ。株価が高止まりしているのは、やはり「iPhone」をはじめとした同社製品への信頼なのだろうか。マイクロソフト は昨年後半、株価が軟調だったが、期待されていたAI搭載パソコンの市場が燃え上がらず、あまりブレークスルー要素を感じられないのが難点かもしれない。アルファベット はクラウド・サービスが好調だが、その割に株価が依然として割安な水準であることは魅力だ。12月に量子コンピューター・チップの発表が話題となり、株価が急騰したがそれでもPERは25倍程度と、S&P500指数と同水準。米司法省のクローム分割要求はリスクだが、それを乗り越えれば投資対象として面白いかもしれない。
メタ・プラットフォームズ は24年のマグニフィセント・セブンでは、最も"化けた"銘柄だ。同社の広告事業が生成AIと相性が良かったためだが、この成長が続くのか。四半期決算ごとに次の展開を待つのが得策だろう。アマゾン・ドット・コム は、ここにきて株価が安定的に上昇し、21年のコロナ相場時に付けた上場来高値を大きく超えてきている。AI需要だけではなく小売りも好調で、同社の2大事業、EC(電子商取引)とクラウド・サービスとも、今後の成長に期待が持てる。
残るイーロン・マスク率いるテスラ は、年初来で86%高(24年12月24日終値)、春の大底からは3倍超えと、ここまで派手に株価が上がってしまったいまとなっては、同社の今後の投資判断については意見が分かれるところだ。PERは120倍を超え、もうそろそろ利益確定をしてもいいと考えるのも自然だろう。半面、自動運転やロボタクシー、アンドロイドなど、次世代のイノベーションを一手に担う同社の将来性を考えれば、個人的にはまだ割安ではないかと考えている。
◆ウクライナ停戦後の欧州株にも要注目
最後に多くの投資家が気になる、25年に「第2のエヌビディア」が表れるのか、というテーマについて考えてみたい。エヌビディアがAIムーブメントの中心であり続けることは間違いないだろうが、投資妙味という点では、ピークを過ぎた感はある。では24年の相場の主役はどの銘柄になるのだろうか。
