「眠った客の服がはだけて下着が…」タクシードライバーが語った“勘弁してくれ”なヤバ客エピソード
電車やバスではたどり着けない場所まで送り届けてくれるタクシーは、公共交通機関のなかでもプライベート性の強い乗り物です。
一方で、日々さまざまな利用客と狭い空間を共にしているドライバーは、「対応に困る状況」に出くわすことも多いと考えられます。
今回はタクシードライバーの方々から、「対応に困る瞬間」についてのエピソードを聞きました。
「触らずに起こす」その工夫と気遣いに脱帽
タクシードライバーはトラブル防止のため、利用客の身体に触ることを禁じられています。そこで苦労するのが、乗車中に眠ってしまった人への対処です。
「やっぱり泥酔している単独客は寝落ちする確率も高いですね。目的地に到着する少し前から窓を開けてみたり、ラジオの音量を上げてみたりするのですが、起きない人はとことん起きません。
目的地に着いてから何度も声かけし、スマホのアラームなんかを何種類か鳴らしてみて……どうしても起きないようなら警察の手を借りざるをえません。それはそれで、起きたお客さんが混乱して怒り出すケースもあるので、なるべく避けたいんですけどね。
最近困ったのは、眠ってしまった女性の服がはだけ、下着が見えてしまっていたケースです。そのまま起こせば何か勘違いされてしまうかもしれないですし、かといって起こす前にこちらが衣服に触れて整えておくのも……。
結局、目的地で一度メーターを切ってから、周辺をぐるぐる走ることにしました。窓を開けたり閉めたり、ブレーキを気持ち強めに踏んだりしているうちに起きてくれて、幸い何事もなく済みました」(60代男性・ドライバー歴18年)
少しでも身体に触れてはいけない、という制限があることにより、タクシードライバーは日々細かな気苦労を重ねているようです。
目的地を教えてくれ!
タクシーを利用するからには、皆どこかしらの目的地があるはずです。しかし案外、目的地があいまいなまま乗車してくるお客さんも多いのだとか。
「まずやっぱり泥酔している方ですね。目的地が告げられないほど酔っている場合には、申し訳ないですが乗車をお断りさせていただいています。
もちろん酔っていない方でも、施設の名称や住所を把握されていないことは結構あります。『○○町の病院』と言われ、その町には病院がいくつもあったりとか。大抵は特定できるくらいの情報は出してもらえますけど、行ってみたらやっぱり違ったというケースもあって。『間違ったんだからその分の料金は払わない』なんてこともあるので、目的地があやふやな状態では出発しません。
あとは『この辺で一番うまいメシ屋』とかですね。そういうのが得意なドライバーもいますけど、自分はあまり食に関心がないので、評判をよく聞くお店を提案するくらいで。穴場的なお店を期待されているとしたら、ちょっと申し訳ない気持ちもありますね」(60代男性・ドライバー歴7年)
タクシードライバーに対して、「そのエリアのおいしいお店を知っている」というイメージを抱いている人は少なくないかもしれません。しかしやはり、ドライバーにもそれぞれ個性があり、経験もまちまちですから、持っている情報の種類や量はさまざまなのでしょう。
イチャつくカップル、険悪カップル、どっちも気まずい…
タクシーは複数の利用客を乗せることがあり、家族や恋人、友人や仕事の関係など、ドライバーはさまざまな人間模様に触れる機会があります。やはり車内での会話などから、気まずい空気になる瞬間もあるようで……。
「カップルに巻き込まれるのが苦手ですね。こっちから見えていないと思ってイチャついたり、なかにはペッティングしはじめたり、というのも気まずいですけど……ケンカ中であからさまに険悪ムード全開というケースもあって、運転に集中しにくいなと。
カップルとは違いますけど、いわゆる『送り狼』というか、そのための手段として使われるのも何だか釈然としないところがあります。以前コンパか何かの帰りなのか、男女2人が乗車してきて。
すぐに目的地を言わないので、こちらから尋ねると、男性の方が『俺があとで全部払うから、先に言いな』と女性に促すんですね。女性は少しためらってから、ある駅の名前を告げてきました。自宅までは送られたくないってことなんでしょう。
運行中も女性はかなり警戒している様子で、会話も弾んでいなくて。でも、指定の駅に着くと案の定、男性は『俺もここでいいかな』と降りようとしたんですね。ただ、私がドアを開け、男性が財布を取り出してすぐ、女性は『ありがとうございました』とスタスタ歩いていってしまいました。
男性は少し硬直したあと、諦めた様子で自分の目的地を告げてきたんですね。やっぱりというか、女性よりも出発地から近いエリアだったので、着くまでかなり気まずかったですよ」(50代男性・ドライバー歴8年)
好奇心をそそる他人のゴシップも、実際にその現場を目撃してしまえば気まずい思いがするものでしょう。口説くことに失敗した男性を送るときの心境を想像すると、なんともいたたまれない気分になってしまいます。
