ただのウワサ?それとも…宅配便の人は業務中にシートベルトしなくていいって本当?
運転席はもちろん他の席も全席シートベルトは着用義務
2008年6月の道交法改正でそれまで「努めなければならない」とされていた後部座席のシートベルト着用が義務化されました。
しかし、運転席や助手席のシートベルト着用義務は1992年からあったため理解していても、後席は高速道路や自動車専用道路以外ならシートベルトをしなくてもいい、と誤解している人はまだまだいるようです。
特別な事情を除き、シートベルトは原則着用する必要があるため、昨今の車には乗車中の人がしっかりとシートベルトを着用しているか、ドライバーに知らせてくれるリマインダー機能も普及。
十分でない場合に音などで知らせてくれるようになり、出発前に「みんなベルト締めた?」と確認することが習慣化したドライバーは少なくないでしょう。
さて、原則着用しなければいけないシートベルトですが、SNSでは「宅配便など貨物ドライバーはシートベルトを着用しないまま運転をしてもいい」という投稿を見かけることがあります。これは本当なのでしょうか。
着用義務が免除される要件がある
シートベルトは、事故発生時に体が車体から放出してしまったり、車内のハンドルやガラスなどに顔面を強打したりしてしまうのを防ぐための装置です。また、事故時の衝撃を緩和するエアバッグが正しく効果を発揮するために必要な装置でもあります。
事故発生時以外でも、シートベルトを用いて体をシートにしっかりと固定することで運転をしやすくしてくれたり、乗り物酔いをしにくくしてくれたりといった効果が得られます。
しかし、健康上または療養上、妊娠中などの理由でシートベルトの着用が適当でない、身体の状態によりシートベルトが着用できない、緊急走行時など、特別な事情により着用が免除される場合があります。
そのシートベルトの着用義務が免除される特別な事情の中のひとつに、貨物ドライバーが該当する事項が含まれています。
道交法でシートベルト着用が免除となる条件が定められている
道交法第二十六条の三の二で定めている『座席ベルト及び幼児用補助装置に係る義務の免除』に関する記述では、「六 郵便物の集配業務その他業務のため自動車を使用する場合において当該業務に従事する者が頻繁に当該自動車に乗降することを必要とする業務として国家公安委員会規則で定める業務に従事する者が、当該業務につき頻繁に自動車に乗降することを必要とする区間において当該業務のために使用される自動車を運転するとき。」とあります。
集配業務などでひんぱんに車を乗り降りするときはシートベルトの着用義務が免除されるというものであるため、「宅配便など貨物ドライバーはシートベルトを着用しないまま運転をしてもいい」は本当ということになります。
あくまでも免除が妥当な場合のみ
100mにも満たないごく短い距離で何度もひんぱんに車を乗り降りするゴミ収集車や郵便配達などは、実際にこれらの業務に従事する人たちが車に乗ってその業務にあたっているときは、ベルトを着用している様子がない場合もあります。
こういった業務中もシートベルト着用義務があると業務の効率が落ちてしまうため、免除されることは妥当であると言えるのではないでしょうか。
しかし、シートベルト着用は安全のためのもの。ひんぱんに車を乗り降りする区間を過ぎたあとは、シートベルト着用義務の免除は該当しないため、注意が必要です。
