(画像=映画『天気の子』公式サイト)

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新海誠監督の最新作『天気の子』が7月19日からロードショーされている。

前作『君の名は。』が社会現象を巻き起こすほど大ヒットしただけに、3年ぶりとなる新作にも大きな注目が集まっているが、実は『天気の子』は韓国のアニメファンたちの間でも注目されている。

『天気の子』の韓国公開はまだ先で、10月に予定されている。輸入や配給は『君の名は。』と同じ会社が担当。日本公開から約3カ月遅れになるものの、予告編はすでに日本と同時公開されていて、多くのファンが新たな“新海ワールド”を待ち侘びている状況なのだ。

韓国の大手ポータルサイトの映画コーナーにアップされている『天気の子』の予告編を見たが、『君の名は。』に比べて予告編の字幕にも力が入っていて『天気の子』に対する期待の高さがうかがえる。

韓国において知る人ぞ知る存在だった新海作品が、市民権を得るきっかけになったのは、いうまでもなく『君の名は。』だ。

『君の名は。』の韓国公開初日に観客動員数が13万人を記録したことには、新海監督も「すごい数字です、信じられない」(韓国のラジオ番組『パク・ソニョンのシネタウン』出演当時)と驚いていたが、最終的に韓国では累計367万3876人の観客を動員。

それまで韓国で人気の日本アニメといえばジブリ作品だったが、『君の名』は歴代日本映画興行ランキング1位に上り詰めているのだからすごい。

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しかも、その人気を証明するかのように「南北首脳の体が入れ替わる」など数多くのパロディーが量産され、「ムスビ(結び)」という言葉がちょっとした流行語になっていた。新海作品の盗作騒ぎまであったほどだ。

2018年には韓国公開1周年記念としてアンコール上映までされたが、日本のアニメ映画がたった1年でアンコール上映されるのは異例のこと。新海ワールドが韓国でも絶大な支持を集めているわけだ。

それだけにネット上にはすでに、新作『天気の子』を期待するファンたちのコメントが寄せられている。

「短い予告編を見ただけでも感動がこみ上げてくる」「『君の名は。』よりも明らかに高クオリティ」といった具合で、早くも予告編に登場するロケ地の情報を記載した“聖地巡礼”の旅を後押しするブログ記事もあった。


(画像=映画『天気の子』公式サイト)


SNSやブログには『君の名は。』の舞台となった岐阜県飛騨高山や東京などに足を運んだ旅レポも少なくないため、『天気の子』もきっと同じような動きが見られることだろう。

韓国公開まで待てず、「『天気の子』を見るために日本に行くつもりです」という書き込みも多かった。

ところが今、最も懸念されるのは日韓関係の冷却化だ。

日本政府による輸出規制措置に触発され、韓国内では日本企業に対する不買運動が続いている。

日本産への抵抗感が強まり、あげくは韓国で活動する日本出身アイドルの退出を求める声も上がった。政治的な対立のしわ寄せが文化コンテンツにまで及んでいる中、『天気の子』に対する関心も薄れるのではないかという懸念もある。

日韓の架け橋になっている文化コンテンツだけは、政治に左右されずにいてほしいものだが、はたしてどうなるか。今後の動向を見守りたい。

(文=慎 武宏)