「プッシュアップバー」は角度の付け方で難易度が変わります!【筋トレ道具の使い方?】
たるんだ体をどうにかするために、部位ごとのトレーニングを紹介する【筋トレ道具の使い方】企画。第2回のアイテムは「プッシュアップバー」を使った、“腕立て伏せ”です。
カバンの持ち手のような器具が2個一組で可動部分もなく、前回の「腹筋ローラー」よりもシンプルですが、どんな使い方ができて、どんな効果があるのか? 体作りのプロフェッショナルであるパーソナルトレーナーの方に、いろいろと聞いてみました!
<今回のトレーニングギア>
▲エレコム「エクリア スポーツ “プッシュアップバー”(ロー)」(1912円)
■実践!プッシュアップバーを使った大胸筋トレーニング
「逆三角形ボディ」なんて言いますが、バーン!と広がった大胸筋は迫力ありますよね。“大”とついているだけあって、大きく広範囲を覆う筋肉ですが、プッシュアップバーを使った運動では細かい調整により、部分ごとのトレーニングも可能です。さて、どんな使い方があるのでしょうか?
▲トレーニングをレクチャーしてくれるのは、株式会社WORKOUT 代表取締役 兼 パーソナルトレーナーの高田大輝氏。ムッキムキです!
【基本】
プッシュアップバーを使ったプッシュアップ(腕立て伏せ)で大胸筋に刺激を入れます。まず、肩幅プラス両側に拳一つ分ほど広げた位置にバーを置きます。バーの位置を、普通に胸の前に手を置いた時の高さに合わせると、大胸筋全体に効かせることができます。

この高さを調整すると、大胸筋の上部や下部に効かせることもできますが、まずは中心から。ヒジをしっかり伸ばしたところから、ヒジが直角に曲がる位置まで落とします。このとき、視線はやや前を見るようにしましょう。

1セットの回数が多いほど、大胸筋は肥大しやすくなります。12〜16回を1セットに、インターバルは1〜4分で。例えば1分と決めて休んでも、その後に12〜16回できない場合は、もう少し延ばしても可。回数をこなすことが大事!
【注意点】
視線の位置ですが、真下を見ると背中が丸まってしまい、逆に顔を上げすぎると背中が反ってしまいます。


肩を落としてやや脇を開いた姿勢が基本です。脇を開きすぎたり、肩が上がらないように注意しましょう。
【初級】
回数をこなせないという人は、ヒザをついた状態から始めてみましょう。負荷が少し楽になり、やりやすくなります。このときは上半身の重みを使って落とすイメージで。
▲基本型が難しい場合は、膝をついて行なってOK
▲まっすぐ下に向かって体を落とす
【応用】
通常のやり方でこなせるようになり、もっと効かせたいという場合は、バーをハの字になるように置きます。これによって大胸筋の収縮率が高くなり、効果が高まります。ジムにあるウェイトマシンは取っ手の位置がこの角度になっています。
▲取っ手の角度を調整する
▲たったこれだけで、グンと難易度が上がる
シンプルな道具ですが、細かい変化をつけたトレーニングがしやすいのが特徴です。回数がこなせるようになったら位置を調整するなどして、大胸筋をまんべんなく鍛えていきましょう。ポパイがほうれん草を食べた後みたいな姿を目指して頑張ってください!
■まだまだ低い国内のトレーニー人口。動機付けはなんでもOK?[理論編]
パーソナルジム「REAL WORKOUT」を展開する「株式会社WORKOUT」の土屋耕平氏と高田大輝氏に伺う、体作りについてのお話。今回は、トレーニングの動機や効果についてのお話を、ジム運営を通して得られた視点から伺っていきます。
▲左:WORKOUT代表取締役、土屋耕平氏/右:代表取締役 兼パーソナルトレーナーの高田大輝氏
──高田さんはすごい体ですが(笑)、「フィジーク」(ボディビルよりも「健康美」に重点を置いて審査される種目)という競技をやられているんですよね?
高田:そうですね。一応、クラシック・フィジーク(フィジークよりはボディビルに近い種目。脚も審査対象になるなどの違いがある)とかいろいろやったことはあるんですけど、今はフィジークをやっています。
──体作りというと、健康維持から「プロポーションをよくしたい」という人、そこから高田さんのような競技志向の人まで、さまざまな目的に分かれると思うんですが、「REAL WORKOUT」ではどんな目的の人にも対応されているということでしょうか?
高田:はい。決められたプログラムというものはなくて、なりたい体に合わせてオリジナルでやり方を作っていくというのが大事なんですね。健康維持、ダイエット、筋量を上げて太りたい人……という目的に合わせられるようなトレーナーを選んでセッションしています。
▲「フィットネス人口はまだまだ増加していくと思います」(土屋氏)
土屋:今までのパーソナルジムでは、まず想起されるキーワードが「ダイエット」だったんですよ。日本人ってフィットネスの参加率がめっちゃ低くて、ちょっと前のデータだと人口の3〜4%と言われてたんですね。それって日本ではダイエット目的の人が多すぎて、そもそもジムのターゲットが「太っている人」なんです。
──確かにその印象はありますね。
土屋:「早急に痩せなきゃいけない」という人が多いから、大手のジムやサービスがメッチャ流行ったのかなと思うんですけど、僕たちは残りの97%の人たちがどれだけ参加しやすくできるかというのをキーワードに置いています。
だから価格もメッチャ下げる、敷居も下げる、その代わりに多店舗展開をして、単価は安いけど多くの人たちに知ってもらうということで、ビジネスが成り立っているのかなと思っていて。
ここ数年、フィットネスの参加率も3%から上昇傾向にあるので、そのニーズに合わせて店舗を増やして成り立っているという感じですね。
──生活習慣として、体を動かすことを当たり前にするということですね。
土屋:はい。だから女子大生から、上は70代ぐらいのシニアの方まで通われていて。だからターゲットを「ここ!」と決めるよりは、多くの人たちに合わせるためにも、「個室で完全オーダーメードのトレーニング」というところをウリにしています。
動機は本当に人それぞれですが、大事なのは「始めてみる」ということですね。自宅でやるにしてもジムに行くにしても、その人に合ったペースで、やれる範囲で始めてみるというのがいいと思います。
──分かりました! 僕も始めてみます!(笑)
>> 連載:筋トレ道具の使い方
>> 取材協力:WORKOUT
(取材・文/高崎計三 写真/下城英悟)
