“イケてるボディ”になれるちょっとした動作を、“パーソナルトレーナー・おぜきとしあき”がレクチャーする。今週からは、腹筋! これまでも何度か取り上げてきたが、お腹まわりにはいくつもの筋肉があり、引き締まった腹筋を手に入れるにはそれらの筋肉をまんべんなく鍛えることが大切だ。また、1つの部位を鍛えるにもできるだけ複数のメニューを実行したほうがいい。そこで、“組み合わせて行うと効率のいい腹筋トレーニング”を6回に渡りお教えする。まずは、一見、王道のやり方に見えるがワザが効いている腹筋運動からスタート!

Let’s トレーニング!

一般的にイメージする腹筋運動と同じようなスタイルだが、床と体の間に枕を入れるのがポイント。動作は小さいが、ヘビーさは通常の腹筋運動の比ではない。

1.膝を曲げて仰向けに寝転び、背中に枕を入れる。手は胸の前で組んでおこう

2.上体を起こし、「1」に戻す。その際、肩が床につかないように注意

上体を起こすのも戻すのも、どちらも同じぐらいのスピードでゆっくりと行うことを心がけて! かなり負荷がかかるので、連続5回できたら上々だ。

どこを鍛えるトレーニング?

上体を完全に起こす腹筋運動の場合、腹直筋(お腹の中央にあるシックスパックを形成する筋肉)の下部や大腰筋などがメインで使われてしまうので、労力のわりにあまり効果的が得られないという話を聞いたことがある人も多いだろう。そのため、近年は上体を起こす角度を45°程度に留める「クランチ」と呼ばれるやり方が主流。クランチは腹直筋全体を刺激できる運動だが、今回のトレーニングではその効果にくわえ、特に目を引きやすい上部を重点的に鍛えられる。腹直筋は数種類あるお腹まわりの筋肉の中で最も大きく、面積も広いので、まずはここを引き締めていくといい。

おぜきとしあきのアドバイス!

体の下にモノを入れることで背中が反った……ブリッジしているような姿勢を作るところがポイント。この姿勢で腹筋運動を行うと、上体を下ろす際に一般的なクランチよりも腹直筋が伸びます。筋肉はできるだけ引き伸ばしてから収縮せるほうが、効果的に鍛えられますからね。特に、力を入れたまま引き伸ばされるような動作は効果が大きい。なので、今回のトレーニングでは上体を起こす時よりも下ろす時が重要です。腹部に力を入れたまま、腹直筋がしっかり伸びるところまで上体を下ろしましょう。でも、肩や肩甲骨が床についてしまってはダメ。床につくギリギリのところで堪えて、連続でやってみてください。

上体を起こす時だけでなく下ろす時も、おへそを見るようにして行うと力が入った状態で引き伸ばしができる

上体を起こす時だけでなく下ろす時も、おへそを見るようにして行うと力が入った状態で引き伸ばしができる

仰向けに寝転び、少しお腹を上げると体と床に隙間がきるので、この部分に入りそうな枕を用意。二つ折りにしたクッションや丸めた厚手のバスタオルなど、比較的幅を取らず高さのあるものが望ましい

もっと効果を得たい時のワザ

足の裏を床ではなく、両足の裏同士をくっつけるようにしてみよう。足の踏ん張りが効かなくなり腹直筋だけで上体を持ち上げることになるため、上で紹介したトレーニングよりも負荷が増大! ただし、その分フォームが崩れやすいので、ある程度通常のスタイルに慣れてきてから挑戦したほうがいい。

体勢的には些細な差だが、足が踏ん張れないので結構キツイ

体勢的には些細な差だが、足が踏ん張れないので結構キツイ

執筆:増谷茂樹


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