SBIライフリビング、ネット仲介をベースにリピーターが成長支える
SBIライフリビング <8998> の業績が好調だ。2013年3月期第2四半期の利益は、2006年6月の上場以来の最高益を達成した。不動産開発事業が堅調なことに加え、新規事業として注力してきたインターネットメディア事業が成長し、収益を引き上げている。同社代表取締役社長の相原志保氏に、成長著しいインターネットメディア事業を中心に、現状と今後の展望を聞いた。
――主力事業であった不動産関連事業に加え、インターネットメディア事業が拡大することによって成長が加速しているようです。不動産ビジネスが好調な理由は?
賃貸用のデザインマンションおよびアパートの企画・開発・販売・管理を行っていますが、富裕層を中心に都心の投資用不動産の需要は活発です。現在は、物件が完成する前に、買い手が決まっている状況になっています。目下、来期以降の開発用地の取得を積極的に行っています。
当社は、10メートルの建物に、一般的では3階建てになるところを4階建てにするという独自の「10−4cube工法」によって、有効な土地活用を可能にしています。すでに、土地の立地に応じたパッケージ型商品プランがありますので、これまで東京の城西、城南地域中心に展開してきましたが、全国の主要都市を中心に販路を拡大できる体制が整いましたので、今後は具体的な開発を検討してまいります。
――一方で、インターネットでチケットの個人間売買を仲介する「チケット流通センター」、オンラインフリーマーケット「ムスビー」などのインターネットメディア事業が拡大しているということですが、それぞれのサービスの特徴は?
「チケット流通センター」は、興行チケット専門の売買仲介サービスを提供しています。日本ではチケットの再販ができませんが、せっかく購入したチケットでも当日の都合が悪くなって転売したいというニーズがあります。そのニーズに応えて、専用サイトとして利用が増えています。登録会員数は、2012年3月に70万人を突破し、12月には85万人を突破しました。
「ムスビー」はフリーマーケットとしてスタートしたサービスです。現在、中古携帯・スマートフォンのいわゆる「白ロム」に対する認知度が高まってまいりました中、携帯専業サイトとしては、掲載数でトップクラスの実績になってきております。スマートフォンに続いて、タブレット端末の需要も出てきました。2012年12月現在の会員登録数は22万人です。
これら取引仲介サービスの特徴は、当社が売り手と買い手の間に立って、買い手から代金を一時お預かりして、商品の到着を確認できた段階で売り手に代金を送金するというエスクロー機能を全取引に適用し、安心・安全に売買取引ができることです。また、双方のお客さまからのお問い合わせに対応するカスタマーサポートのていねいな対応でも、お客さまから好評をいただいています。
この他にも、不動産総合情報サイト「SBI不動産ガイド」、行政サービス比較検索ガイド「生活ガイド.com」、葬儀会社比較・相談サイト「くらべる葬儀」など、生活メディア事業を展開しています。当社では様々な生活シーンで利用していただけるサービスを開発し、提供しています。
――インターネットメディア事業の今後の展開は?
興行チケットに特化している「チケット流通センター」は、登録者数85万人、月間3000万ページビューで、月間約4万件の取引が行われる市場に規模が拡大してきました。ユーザー属性は、男性30%、女性70%で、リピーターの利用比率が高いという特徴のあるサービスです。今後は、たとえば、興行主との連携が図れれば、社会的問題を解決し、適正安全な2次流通市場ができることにより、お客様が安心して興行を楽しめる社会構築に寄与出来ればと思っております。
「ムスビー」は、ビジネスユーザーが200社を超え、取り扱い商品が広がりつつあります。「白ロム携帯」「株主優待券」「コンサートグッズ」などが、これまでの中心商材だったのですが、徐々に「タブレット端末」が伸びてきています。また、売り手と買い手の関係が「CtoC」から「BtoC」へと変わってきています。このため、中古品の中でも未使用な中古品の取り扱いが増えていて、使用程度を考えないで購入することが出来、お客様が買いやすくなっており、さらに「BtoC」のインターネット販売窓口としての利用される傾向は強まっていくと思います。
使っていただくお客さまのニーズに応じて、各サービスは柔軟に対応していきます。サービスの提供はインターネットを窓口にしていますが、取引仲介については、やはり人間の対応力が重要です。売り手と買い手の間に立って、それぞれの要望を聞き、また、問題解決を行うのはカスタマーサポートのスタッフです。現在は、カスタマーサポートの対応について高く評価していただき、リピーターが増えています。この傾向を維持していきたいと思っています。
――これからのSBIライフリビングの経営方針は?
社名の「ライフ」と「リビング」に象徴されているように、「日常生活」をベースに、利用していただいたお客さまの人生が少しでも豊かになるよう、様々なサービスをていねいに提供していきたいと思っています。
基本的な方針は、社員が働きやすく、楽しんで仕事をしてもらえる環境を作っていくことです。お客さまと直接対応している社員が、楽しくやりがいを感じて仕事をしていることは、問い合わせをいただいたお客さまにも、何らかの形で伝わるものだと思います。当社の成長要因は、お客さまが提供しているサービスのファンになっていただいて、使い続けていただいている結果です。会社が社員を大切にし、社員は働くことが楽しいと感じるからこそ、お客さまに対して十分なサービスを提供し続けることができると考えています。
カスタマーサポートを通じ、お客さまと常に対話をしていることが強みです。引き続き、お客さまのニーズに適ったサービスを積極的に開発し、提供し続けていきます。(編集担当:徳永浩)
