今シーズン8年ぶりにJ1の舞台で戦ったV・ファーレン長崎です。

Jリーグは夏に開幕するシーズン移行に伴い、今年2月から「明治安田百年構想リーグ」という一度きりの特別な短期決戦の大会が行われました。

【NIB news every. 2026年6月10日放送より】

J1百年構想リーグは「東地域・イースト」と「西地域・ウエスト」の10クラブずつに分かれて、地域ごとにリーグ戦が行われました。

最終的には東と西の同じ順位のチーム同士が対戦する「プレーオフラウンド」で順位を決定。

今回は降格がない大会だったので、選手起用や戦術に関して、普段よりも様々なことにチャレンジできるシーズンでもありました。

V・ファーレン長崎はWESTで「9位」。

最終順位は「17位」と、上位の成績は収められませんでしたが、8年ぶりのJ1の舞台で感じた手応えと課題を、ユース出身の江川選手に伺いました。

(江川 湧清 選手)

「いい意味で、ミスを恐れずチャレンジできた半年間だったんじゃないかなと思います。

自分たちができること、できないことが、はっきりできたシーズンになったと思うので、このハーフシーズンを次のシーズンにどう生かすかが1番大事だと思っている」

昨シーズン途中、3年ぶりにV・ファーレンに復帰した、江川 湧清選手。

南島原市出身で、クラブのアカデミー育ちの江川選手。

今シーズンはケガで離脱した時期もありましたが、プレーオフランドを含めて12試合に出場。

強度の高い守備で、チームに貢献しました。

(江川 湧清 選手)

「(J1で)コンスタントに出られた。自分自身も初めてのシーズンだったので、ボールを奪うところ、対人のところは、自分の持ち味の一つ。

ハーフシーズンで自信がついたところだと思ってます。(J1相手に)通用することで自分も成長できた」

8年ぶりのJ1の舞台に臨んだ V・ファーレンは開幕戦が「広島」。

第2節では、百年構想リーグで優勝した「神戸」と対戦。

J1をけん引するクラブ相手に、連敗スタートとなりました。

(江川 湧清 選手)

「自分たち選手としても、ちょっとダメージは大きかったですけど、ある意味この1節と2節でJ1のトップのチームと対戦できたのは、負けたんですけど、良かったかなと思っています。

自分たちの足りないところがわかって、球際のところだったり決定力のところだったり、最後のゴール前での局面のところだったりで、差を見せつけられた試合だった」

シーズン序盤からJ1の洗礼を浴びましたが、開幕から2試合の経験が第3節の初勝利につながりました。

(江川 湧清 選手)

「もう1回、“みんなで 一つにまとまってやろう” とミーティングでもありました。自分たちがやりたいサッカーができたし、いいように運んでいけた試合だった。

もう1回点を入れ返すところで手堅さというか、これから戦っていく上で必要だったところを、この名古屋戦には出せたんじゃないか」

自信をつけたチームは、次のセレッソ戦でも勝利して連勝。

このまま勢いに乗るかと思われましたが…

9節の清水戦までは勝ち負けを繰り返し、波に乗れない状況が続きました。

(江川 湧清 選手)

「簡単に勝たせてくれないなっていうところは、J2と違ってJ1の厳しさだと思いますし、失点が多かったところが勝ち負けにつながったんじゃないか。

守備のところでもう少し頑張れれば連勝にもなった」

リーグの後半戦となった10節以降、なかなか勝てない試合が続きましたが、13節の清水戦で長谷川選手が、加入後 初ゴール。

同じ清水戦では、チアゴ サンタナ選手が3試合連続ゴールを決めています。

15節の岡山戦では、岩崎選手が加入後初ゴールをあげるなど、新加入選手たちのパフォーマンスもあがり、連動性も高まりました。

(江川 湧清 選手)

「序盤はやっぱりフィットするのに難しさは多少なりともあったと思うけど、どんどん試合を重ねていくことによって、チームの連動性が生まれてきたと思っている」

そしてシーズン最終盤では、第2節で完敗した神戸に PK戦の末に勝利。

江川選手はシーズンを通じての成長に、手ごたえを感じた試合だったと振り返ります。

(江川 湧清 選手)

「神戸には力の差を見せつけられた。このままでダメだと、ちょっとずつ、ちょっとずつ成長していって、大差で負けた神戸に勝てたのは、自分たちがどれだけ成長できたかを強く実感できた試合」

一方で課題となったのは、地域リーグラウンドでの失点数が、WESTでワーストタイの「28」。

90分で負けた数も「10」と、最も多い結果でした。そのうちの6試合は、1点差での敗戦です。

(江川 湧清 選手)

「1年を通して次のシーズンを戦う中で、その1点で泣いたり笑ったりするシーズンになる。

簡単な失点をなくすところと、決められるところはしっかり決めていくところで、ちょっとずつそのポイントを重ねていくことが大事」

また 今シーズンは、同じ長崎のプロクラブの活躍に刺激も受けながら、今度は自分たちも、と新シーズンに意気込みます。

(小林 勇大 アナウンサー)

「長崎ヴェルカの優勝も(影響はありますか)」

(江川 湧清 選手)

「やっぱり刺激になりますね。同じ長崎のプロスポーツチームとして、競技は違うんですが、日本一は本当にすごいことだと思いますし、いい意味で競い合って盛り上げていけたらいい」

江川選手は県民の皆さんへのメッセージをくれました。

(江川 湧清 選手)

「応援ありがとうございました。いい意味で成長できたし、J1の厳しさというのも肌で感じることができました。

この経験を生かして、来シーズンは上位に食い込んでいけるように頑張っていきたいと思うので、これからも応援よろしくお願いします」

V・ファーレンは、高木 琢也監督の続投を発表しました。

高木監督は「約半年間、百年構想リーグでJ1のレベルを体感し、チームとして大きな経験値を得ることができました。ただ、そこに満足感は一つもありません。

新シーズンは、今以上にインテンシティの高い、よりシビアな戦いとなりますが、長崎にとって飛躍のシーズンとなるように戦ってまいります」と、意気込みを語っています。

移行する新シーズンは、ヨーロッパリーグと同じく8月に開幕。

ウインターブレイクを挟んで、翌年の5月まで行われます。