Da-iCEが証明した表現者としての矜持 ファンとの絆を再確認し、悲願のドームへーー『TERMiNaL』有明公演レポ
5人組ダンス&ボーカルグループ・Da-iCEの全国アリーナツアー『Da-iCE ARENA TOUR 2026 -TERMiNaL-』が、4月26日の北海道・真駒内セキスイハイムアイスアリーナ公演でファイナルを迎えた。
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1月14日にリリースされた通算9枚目のフルアルバム『TERMiNaL』を携え、1月24日の福岡公演を皮切りに4月26日までに10都市20公演を駆け抜けた今回のツアー。昨年の『Da-iCE ARENA TOUR 2025 -EntranCE-』を受けて“エントランスを経て辿り着くターミナル全国ツアー”と称し、都市と公演数を大幅に増やして全国のファンに愛を届けた。本稿では3月1日に東京・有明アリーナにて行われた公演をレポートする。
■変幻自在なパフォーマンスと“素”の5人
花道に空港の滑走路のような模様が映し出され、飛行機が飛び立つ轟音が観客の期待を高めるとステージ上部が開いてメンバーが登場。飛行機のエンジンを模した大きなセットをバックに、パイロットのような衣装で堂々と現れた。1曲目の「TERMINAL」から気合いの入ったダンスブレイクで大きな歓声が上がる。「WATCH OUT」では大野雄大が「皆さん楽しむ準備できますか!」、花村想太が「ぶち上げていこうか!」と呼びかけ、客席も手を挙げて盛り上がるなか、圧巻の歌声でオープニングを飾った。
「FUNKEYS」からは整備士のようなつなぎの衣装にチェンジ。床をモップで掃除しながらコメディのような演技がかったパフォーマンスで楽しませつつ、音源では和田アキ子をフィーチャリングに迎えているこの曲をこぶしたっぷりに歌い上げた。工藤大輝、岩岡徹、大野のユニット曲「That you know?」では、会場が夕焼けのようなオレンジの光に包まれる。ゆったりと友人と話すような温かい雰囲気で歌い上げ、工藤が「昭和、平成、令和、全部が大事で全部に意味があります、そういう曲でした」と締めた。対して花村と和田颯のユニット曲「OLD meets NEW」はヘッドセットマイクで踊って魅せる粋なナンバー。和田の落ち着きのある声のラップと花村のお洒落な歌声がマッチしていた。
その後のMCでは、ファンからのお便りに大野と花村が答えるコーナーだったが、今回はDa-iCEのマネージャーから「よくDa-iCEの皆さんは街で人に気付かれないと弱音を吐いているので、勇気づけようと飲食店などでお店の方へ『サイン大丈夫ですか?』と声をかけるのですが『大丈夫です』と言われてしまうことも多く、逆にまたメンバーを傷つけてしまっていないか心配です」とタレコミが。それを受けて花村は、演出家と飲食店に行った際の「『ジャン!音が止まった。……アイスコーヒーで』って言うんですよ。めちゃくちゃ恥ずかしいんですよ。まだそれで店員さんが『え!?』ってなってくれたらいいじゃないですか、でも『ああ、アイスコーヒーですね』って」というさらなるエピソードで笑いを取り、2人揃って「ありがとうございました」と息の合った漫才のように礼をして捌けていくという一幕も。
パフォーマー3人の「Try&Groove」ではファンキーなビートに乗ったり、「Black and White」では曲名通りシックなムードで魅了したりと、アルバム曲でさまざまな一面を見せていく。「ララバイの前に」では足元にスモークがたかれ神秘的な空間に。落ちサビはアカペラで歌い上げ、胸にじんわりと沁みるパフォーマンスを披露した。彼らの代表曲のひとつ「CITRUS」ではアコースティックギター1本とシンプルな白いライトの演出で、堂々のスキル一本勝負。Da-iCEの真価を感じられる圧巻のパフォーマンスだった。
■工藤大輝が語るファンとの絆、ファンとともに紡ぐDa-iCEの歩み
そして花村が「今の『CITRUS』も含めて大切な曲がたくさんあるんですけど、そんななかでインディーズの頃に出した曲で、今となっては形を変えて皆さんの心に届くんじゃないかという想いを込めて、5人全員で届けたいと思います」と前置きし、「せつなくて」を5人で披露。歌い終わると、「大輝くんの歌い出しの歌詞がこの15年を象徴してるみたいに聴こえてくる」「十何年前に作って歌い続けられてるってことがほんまに幸せなこと」「本当にあの時作ってくれてありがとう」と、大切に歌い繋いできた楽曲をしみじみと噛みしめた。
「Tasty Beating Sound」では、スクリーンになっている花道とセンターステージの床にリズムゲームのようにノーツが流れ、メンバーが足で踏んでいくという楽しい仕掛けも。曲中の五・七・五のリズムのクラップにちなんで川柳を読む担当は、本公演では工藤に決定。「有明の・声を聞かせろ・ありったけ」と見事な川柳で会場をさらに盛り上げた。
また、公演を締めくくる挨拶も工藤が担当となり「昔頑張ってる時とかLAで修行してる時とか、映像に残ってないの悔しいなと思うことがめっちゃあります。それはそういうコンテンツが今は主流だから。そういう風にファンダムを増やしてるグループがたくさんある中で、僕らはどうやってさらに大きくなっていけばいいのか常に試行錯誤してるところでして。僕的には創っていくもので表現していくしかないなと思ってますし、あとは来てくれた皆さんが『Da-iCEめっちゃ面白かったよ』『いい曲だよ』って言ってくれて、じわじわと広がっていくのが僕ら的には1番しっくりくる広がり方なのかなって最近すごく考えています」と、ファンとの絆を再確認するように展望を語った。
そして最終公演のライブ終了後、Da-iCE初となる悲願のドームツアー開催がサプライズ発表された。ツアータイトルは『Da-iCE DAY DOME PHASE 2027』、2027年2月4日に東京ドーム、同年2月13日・14日に京セラドーム大阪にて開催される。
観客をパフォーマンスで圧倒するような楽曲から、ともにタオルを回して楽しむ楽曲まで、まさにサイコロのようなさまざまな面を余すことなく感じられた今回のツアー。次はどんな楽曲で楽しませてくれるのか、引き続きDa-iCEの活躍に期待したい。
(文=池田夏葉)
