流れを作るパターは8年モノエースと同モデル 吉澤柚月、史上最大の出遅れVへ
【写真】これが吉澤柚月が愛用するスパイダー
逆転でツアー初優勝となれば、2024年「ワールドレディスチャンピオンシップ」を制したイ・ヒョソン(韓国)の初日71位を上回る、ツアー史上最大の“出遅れV”となる。プロ3年目。1、2年目のオフはスイング改造に取り組み、「間に合わないまま」シーズン開幕を迎えていた。今年は違う。「スイングを変えなかった」。前年の流れでスイングに不安がないままシーズンイン。代わりに、100ヤード以内を10ヤード刻みで打ち分けられるように特訓した。主催者推薦で出場した自身今季初戦の「台湾ホンハイレディース」は13位タイ。今週も好調を維持しており、過去2シーズンとは違う序盤を過ごしている。初日の出遅れは、「流れを作ったり、安心材料になる」と話す武器のパッティングにあった。「3パットをしたり、距離感が合わなかった。自分の思ったところに打てなくなって…」と、前半だけで2度の3パットを喫していた。「後半は狙ったところに打ち出すことだけを考えた。少し良くなり、ラウンド後は1時間くらい練習をしました」。初日の33パットから、2日目は28パットに改善。きょうは29パットと、持ち味が復活した。パターへのこだわりも強い。ツアー1年目の夏、中学時代に使っていたテーラーメイド『スパイダー ツアー レッド』を持ち出した。「マレットのセンターシャフトなのでどこを向いているか分かりやすい。ストロークもしやすい。インサートも合っていて距離感を合わせやすい」と手に馴染み、エースの座に返り咲いた。昨年はほぼフルシーズン使用していたが、赤の塗装がはげしく落ちてきた。メーカーに相談したところ在庫はなく、代わりに、同モデルのシルバーを用意してもらった。“レッド”も帯同しているが、「色が違うだけなので違和感はないです。気分転換も兼ねていいです」と、8年間愛用するエースと同じモデルに信頼を寄せている。今季はQTランク76位で、「推薦をいただいている立場」と自力で出場することは難しい。台湾の14位で、6月に行われる第1回リランキングを突破する見通しは立っている。だが、終盤戦の出場や、シード獲得に向けて、ポイントを稼いでいきたい。「(優勝が)一番最高。だいぶ狙える位置にいる。視野に入れてはいきたいけれど、まず自分のゴルフをしないと。強い選手がたくさんいるので。トップ10からはじき出されないように、しっかり集中してやりたい」自己最高成績は昨季「大王製紙エリエールレディス」の12位タイ。同大会を含めてこれまで3度、1打足りずにトップ10入りを逃している。その壁を乗り越え、その先にある頂点へ。歴史的な日にしたい。(文・小高拓)
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