OBS

写真拡大

大分県は、スポーツ施設のあり方に関する調査報告書を公表し、プロ野球公式戦の誘致には、球場の新設が望ましいとする結果を明らかにしました。プロ仕様の設備を備える新球場の候補地として「大分スポーツ公園」を挙げ、事業費を約150億円と試算しています。

【写真を見る】プロ野球を呼べる新球場は大分に必要か?県が検証…建設費は150億円、候補地は「大分スポーツ公園」

新球場求め、ホークス川瀬らが署名提出

2008年5月、大分市で行われたベイスターズ対ホークスのプロ野球交流戦。県出身の内川聖一選手も出場した試合は多くのファンが球場につめかけ、盛り上がりを見せました。

しかし、この試合を最後にプロ野球の1軍公式戦は、20年近く県内で開催されていません。

こうした状況を受け、地元出身のプロ選手が動きました。今年1月、ホークスの川瀬晃選手らが県庁を訪れ、新球場建設を求める12万人以上の署名を知事に提出しました。

川瀬選手:
「プロになって大分で野球をしたという経験がなくて、打席に立っているところを皆さんに見せたい」

新球場は「大分スポーツ公園」を提案

県が2月26日に公表したスポーツ施設のあり方に関する調査報告書によりますと、主要球場として利用されている「別大興産スタジアム」について、稼働率は高いものの、建設から45年が経過し、施設の老朽化を指摘しています。

吉田キャスター:
「選手たちが使用する1塁側のベンチです。天井から水が漏れ出しているほか、足元を見てみると土台が崩れかかっているのがわかります」

報告書では必要最小限の補修におよそ30億円が必要と試算。その上でプロ野球の公式戦が開催可能な新球場は、「移転による新設が望ましい」としました。移転先には「大分スポーツ公園」を候補地として挙げ、建設に見込まれる費用は屋内練習場などを含め、およそ150億円を見込んでいます。

吉田キャスター:
「クラサスドーム大分を中心とする大分スポーツ公園の中には、人工芝のテニスコートや軟式野球場など、様々な施設が点在しています」

スポーツ公園には温泉を備えた宿泊施設もあり、箱根駅伝で3連覇中の青山学院大学陸上競技部など、多くのスポーツ団体が合宿で利用しています。

このエリアに野球場を新設することで、競技の枠を超えたスポーツによるまちづくりや、新たなにぎわいの創出が可能になると分析しています。

県スポーツ振興課 佐藤貴広課長:
「プロ野球誘致のためには野球場だけでなく、屋内練習場とサブグラウンド、この3点セットで整備する必要があるのではと考えています。そうなると1つの選択肢として、スポーツ公園に移転といった考えも出てくると思っています」

知事「いつまでに建設というのは難しい」

一方、施設の整備を求める声はそのほかの競技からも上がっています。報告書では屋内競技用プールの整備についても検証。新設には100億円を超える費用が必要とした上で、「波及効果の期待値が低い」と分析。既存施設の再整備が望ましいとしました。

調査結果を受け、佐藤知事は3月2日の定例会見で、新年度に有識者らによる検討委員会を立ち上げ、議論を深めていきたいと述べました。

佐藤知事:
「スポーツ施設に大きなニーズがあるのは認識しているので、いつまでに建設というのは難しいけれど、新年度になって検討委員会でしっかり検討したい」

新球場建設に150億円という巨額の公費を投じて、持続可能な運営モデルを描けるのか。新年度から始まる検討委員会には、将来を見据えた慎重な議論が求められます。