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 2月17日よりABEMAにて放送中の恋愛番組『今日、好きになりました。卒業編2025 in シンガポール』(以下:今日好き)。現役高校生たちが3泊4日の修学旅行に飛び出し、運命の恋を見つける同番組には、時に甘酸っぱく、思わず胸がキュンとするような青春と恋模様が溢れんばかりに詰まっている。

参考:【写真】「好きです」2人の男子から想いを寄せられた“モテ姉御”の答え

 今回は3月24日公開の最終話から見どころを紐解いていく。細かなネタバレもあるためご注意いただきたい。

 心地よい春風に背中を押されるように、今回の旅に参加した11名にも“卒業”のときがやってきた。ついに運命の告白である。もはや説明不要のため割愛してしまうが、そうま(阿部創馬)×メガン(夏川メガン)はトップバッターとして、危うげなくカップル成立。高校最後の旅で、見事に幸せな答えを見つけることができた。問題はここからだ……。

 この3泊4日でたびたび出題されてきた、じゅま(坂本ジェルー寿真)の豆知識クイズ。「やらないわけにはいかない」と、あすか(清水あす香)を回答者に迎えて最後のシンキングタイムに突入。だが、あすかが時間を要したのは問題の答えを考えるよりむしろ、それを口にする羞恥心に打ち勝つまで。初日に訪れたマーライオンパークで、豆知識男子の心を笑顔で虜にした相手など、問題の答えはどれもあすかやじゅまの名前だったのだから。

 このクイズの流れのまま、じゅまは告白。シンガポールの海に向けて「大好きー!」と気持ちをぶつけたのだが、彼女の“ファイナルアンサー”は「私も真剣にじゅまくんと向き合ったつもりだったんですけど、“気になる”から“好き”という気持ちになれなかったです」。じゅま……残念! もう告白前に戻ることはできない。

 ここ最近の『今日好き』は、“長続きをしたい”という複雑な想いで告白された側の気持ちが空回りすることも多いだけに、今回は“原点回帰”のようにシンプルな理由でフラれる形となってしまった。が、だからこそ一視聴者としても“仕方ない”と思えたし、ふたりは2日目から距離を縮めたといえど、今回の旅は特別に3泊4日。実質的に通常回と同じ時間を丸々過ごせたわけである。以上を踏まえるに、じゅまも自身の努力に納得をできたのではないだろうか。

 告白後、あすかはじゅまの存在が“心の支え”にはなっていたと振り返ったほか、彼もまた「高校生でこれ以上のことができるのかってくらい、最高の青春でした」とコメント。感謝の気持ちは、互いの未来を明るく照らしてくれるに違いない。

 その(平松想乃)を巡っての三角関係は最後、男子同士が健闘を讃えあい、今回のオンエアで最も“アオハル”を感じた瞬間に。先攻のれお(山粼礼央)は、初日に配られた旅の日記に彼女への想いをしたためてきた。

 そんな姿を、遠巻きに眺める後攻のいっさ(松本一彩)。現状、そのを巡る恋のバトルでは劣勢に追い込まれていながら、やはり関西人の性なのだろう。どうにも落ち着いていられず、れおの一挙手一投足に反応し、彼がスクールバッグから日記を取り出せば“そもそも渡すものがなければ、カバンなんて持ってこない”とセルフツッコミを入れてしまう。恋の勢力図はさておき、“いっさの副音声”はエンタメ面だけでいえば、間違いなくれおを上回っていた。ぜひ見逃し配信で、大いに笑ってもらいたいところである。

 とはいえ、いっさのアピールも見事。そのにはここまで“友だち感”を拭いきれないと指摘されながらも、そうしたかねてからの関係があるからこそ、お互いの長所を深くまで知れていると上手く切り返す。さらには用意してきた手紙、ふたりが並ぶ今後の未来像を描いたイラストも、本当に心がこもっていた(自身に比べて、そのの顔を小さめサイズにしたという配慮にこそ、いっさの人となりが表れていた)。

 れおによる「嫉妬とか後悔とかの方が多かったと思うけど、その嫉妬と後悔があったからこそ、俺はそのさんの彼氏になりたいと思ったし、俺の彼女になってほしいと思った」。いっさの「この旅で、“友だち”から“ひとりの女の子”として大好きになりました」という告白。どちらも、先ほどまでのアピールタイムの延長線で紡がれる言葉だった。

 そのも迷うこと、十数秒。本当にリアルタイムで、どちらを選ぶか考えたのだろう。いよいよ口を開く。しばらくして出てきたのは、あの言葉だった。「けど……ふたりの、気持ちに応えることができないです」。

 自身の本心に嘘をつかず、勇気をもって決断したそのはもちろんだが、筆者が個人的に目頭を熱くさせられたのは、この後のいっさとれおの姿。彼女に背を向けて歩き出しながら、次第に肩を組み、抱き合い、胸を張る。ふたりの関係性はまさに、“強敵”と書いて“とも”と読むそれでしかなかった。

 2024年度最後の『今日好き』。本当のラスト告白のバトンを渡されたのは、ゆうすけ(原屋裕介)、らいと(奥村頼斗)、モテ姉御=じゅり(榊原樹里)の3名。男子ふたりはどちらも、この時間に向けてたくさんの時間を費やし、たくさん“言葉と向き合って”きたのだろう。そんなことを考えさせられるアピールタイムとなった。

 まずは、らいとがじゅりのためだけに“卒業式”を開催。手に持った卒業証書の文面を読み上げ、じゅりが過去4回の旅を通して築いてきた功績を振り返ったのだが……先ほど“手に持った”と記した卒業証書は、まさかの“エア”。らいとの口から、通常の卒業証書が数枚分になるくらい次々に文章が出てくるが、それもまさかの暗唱したものである。この瞬間、そして文章の暗記のために昨晩、どのくらいの時間を費やしたのかと影の努力が伺えて、素直に尊敬の感情を抱いてしまう。「卒業おめでとう」。その言葉の響きには、3泊4日で最大の優しさがこもっていた。

 続くゆうすけも、手紙をしたためてきたとのこと。書き出しにあったように、彼のアピールはいつだって「不器用」ながらも、じゅりが時折に上目遣いをしたり、かわいいところを褒めると目を合わせないようにしたりと、細かな部分は逃さずしっかりと見つめてきた。「じゅりが飽きるまで、隣にいたいです。前の旅とあわせて7日間、一緒にいてくれてありがとう。大好きだよ」。ゆうすけが過去の旅で一度も書いたことがないという手紙。それだけ、彼の本気が詰まった仕上がりだった。

 その後の告白の結果、じゅりが最後に選んだのは……ゆうすけ! 「私も大好きです。私でよかったら、お願いします」。その言葉は、まだゆうすけに好意を寄せられた自分に自信と実感が持てないことを示すようでありながら、同時にふたりでいればそれすら確実に掴めると予感させてくれるものだった。

 今シーズンで旅した11名、ここまでの『今日好き』に参加したすべての高校3年生、そして誰でもないモテ姉御に、筆者からも伝えたい。卒業おめでとう。たったひとり、運命の相手を見つけたモテ姉御に、もう数多からの“モテ”は要らないーー。

(文=一条皓太)