【これからの見通し】週明け中東と英国の政治情勢に注目

 週明けのマーケットは中東と英国の政治情勢が注目される。中東情勢に関しては、スイスで米国とイランの覚書の基づき60日以内の最終合意を目指す方針で一致した。核・制裁などの作業部会を束ねるハイレベル委員会を設置し、技術協議を即時再開。ホルムズ海峡の商船航行を巡る連絡線や、レバノン情勢の衝突回避枠組みも整備された。

 トランプ米大統領の暴言がアラグチ・イラン外相の心証を害し、一時はスイスから離れる意向と報じられた。しかし、パキスタンなど仲介国の尽力で協議継続姿勢に持ち込まれた。個人的には交渉の主導権は、実務面ではイラン側に傾いているように映る。

 市場ではNY原油の上昇は一服している。一時79ドル付近に買われる場面があったが、足元では76ドル台での取引に落ち着いている。ドル全般にはドル高圏を維持しているが、先週末のドル指数の日足が下ヒゲを示現するなど、一段のドル高の勢いは一服している。ドル円は161円台後半に上昇。ユーロドルは1.14台半ばでのもみ合い。

 また、英国の政治情勢にも不透明感が高まっている。複数の英メディアによると早ければ本日22日にもスターマー英首相が辞任を表明するという。英地方選で労働党が大敗したあと、補欠選でスターマー首相のライバルであるバーナム氏が勝利したことが決定打となった。労働党党首選でバーナム氏を迎え打つとしてきた同首相の去就が注目される。

 英政情不安が高まることで、初動反応は英債売り(利回り上昇)やポンド売りが想定される。ただ、スターマー政権の人気がすでに落ちている既成事実があり、相場には次の局面を期待する機運が広がる可能性もあろう。

 この後の海外市場で発表される経済指標は、トルコ消費者信頼感指数(6月)、香港経常収支(2026年 第1四半期)、カナダ消費者物価指数(CPI)(5月)、ユーロ圏消費者信頼感指数(速報値)(6月)など。全体相場に影響を与えるほどのインパクトに欠ける指標群となっている。

 発言イベント関連では、パネッタ伊中銀総裁、コッハー・オーストリア中銀総裁、ラガルドECB総裁、ウォラーFRB理事などの講演や会議出席などが予定されている。
 
minkabu PRESS編集部 松木秀明