Britain's Got Talentのオーディションに初登場したときのスーザン・ボイル
※画像はBritain's Got Talentの公式YouTubeより
 47歳のとき、イギリスのオーディション番組『ブリテンズ・ゴット・タレント』(以下BGT)に挑戦したことがきっかけで、一躍スター歌手となったスーザン・ボイル。飾り気のない素朴な姿で初めてステージ上に現れたときは、観客や審査員が冷ややかな視線を送っていたが、彼女がひとたび歌い始めると、その圧倒的な美声に会場だけではなく世界中が息をのんだ。

“奇跡の歌声”で大ヒットを連発するなか、2022年には脳卒中を発症し、一時は復帰が危ぶまれたことも……。これまで様々な逆境を乗り越え、現在65歳となったスーザンが、このたびSNSで公開した近況に驚きや喜びの声があがっている。

◆「新たな時代が始まる」SNSに劇的イメチェン姿を公開

 スーザンは5月下旬、SNSを更新し、レコーディングスタジオで撮影された写真に「新たな時代が始まる」とキャプションを添えて投稿。現在、新しいプロジェクトに取り組んでいることを明かすとともに、『Just One』というタイトルの新曲を間もなくリリースすることを告知した。

 2019年に発売されたアルバム『Ten』以来の新曲となるため、今回の報告にファンは大盛り上がり。さらに、SNSで公開した近影も大きな話題呼んだ。

 長年親しまれてきたダークカラーのヘアスタイルから一転、ブロンドのボブヘアにイメチェンし、サングラスやファーコートを取り入れたスタイリッシュな姿を披露した彼女。ネット上では、「とても素敵」「スーザンがこんなにおしゃれに!」「何より元気そうで嬉しい」と喜びの声が続出し、新たな挑戦を応援するコメントも数多く寄せられた。

◆公営住宅で母を看取った後、踏み出した一歩

 スーザンはスコットランド・エディンバラ近郊の都市ブラックバーン出身。幼いころから、母のピアノに合わせて歌を歌うことが大好きな少女だったという。

 ただ、学校ではいじめられ、家では第二次世界大戦で心の傷を負った退役軍人の父からたびたび叩かれるなど、つらい経験も。その父親が1997年に亡くなって以降は、自宅だった公営住宅で、病気の母親を献身的に介護していた。

 2007年に最愛の母を看取った後、一人残された彼女は、愛猫と暮らしながら地元の教会で聖歌隊として活動していた。そんな日々を変えるきっかけとなったのが、英オーディション番組BGTに挑戦したことだった。

 歌うことがずっと大好きだったスーザンが、ようやく踏み出した一歩。けれども、そこで待ち受けていたのは人々からの冷たい視線だった。

◆初オーディションは「ひどい空気だった」

 スーザンがBGTに初出場したのは47歳のとき。その当時の姿は、飾り気や化粧っ気がなく、素朴そのもの。メディアはそんな彼女を「普通のおばちゃん」などと表現した。

 BGTのステージに初めて登場したとき、会場内からは一斉に冷たい視線を浴びせられた。その日、審査員を務めていた英音楽プロデューサーのサイモン・コーウェル、英女優のアマンダ・ホールデン、英大物司会者のピアーズ・モーガンらの態度も実に冷ややかだった。

 サイモンは先日出演したポッドキャスト番組でそのときを振り返り、実際の現場は映像に残っている以上に「本当に最悪だった」「ひどい空気だった」と回顧。特にピアーズからスーザンへ向けられた視線は「今まで覚えてる中で一番最悪だった」と語った。

 そして、外見だけで人を判断してしまった審査員らの姿を「醜いものだった」と猛省。あの場面をすべて編集でカットすることはできたものの、自身や視聴者への「警鐘」として、あえてそのまま放送することを選択したと明らかにした。

◆圧倒的な歌声に会場は静まり返った

 スーザン自身も、会場全体の冷ややかな雰囲気を肌で感じていたようだ。アイリッシュ・デイリー・ミラー紙のインタビューで、「『あの妙な髪型をした変な女性は誰だ』『あんな垢抜けない服装の人間が、まともな歌を歌えるはずがない』と笑われた」と告白。