日本代表キャップ数わずか「3」でありながら、エースストライカーがつける背番号9を託された。北中米W杯へ向かう森保ジャパンの中で大きな期待を背負うFW後藤啓介(シントトロイデン)がアイスランド戦を翌日に控えた練習後、報道陣の取材に対応し、背番号について「期待していただいているというのもそうですし、ゴールだったり、結果を残さないといけない」と率直な思いを口にした。

 もっとも、その重みを必要以上に意識しているわけではない。「プレッシャーはあまり感じないというか、何番でもやることは変わらない。自分のプレーを出せれば、結果だったり、チームの勝利につながると思う。どの番号も関係なくいつも通りのプレーができればと思う」。背番号の重みに振り回されることなく、自らの武器を発揮することだけに集中している。

 森保一監督の構想では1トップだけでなく、シャドーでの起用も十分に考えられ、前日練習でも左シャドーのポジションに入っていた。後藤自身も「シャドーも全然できますし、自分の良さだと思っているので、その良さを生かしてプレーできれば」と話す。

 身長191センチのサイズを生かした空中戦やポストプレーはもちろんのこと、その運動量や周囲との連係も評価されている。「高さは攻撃でも守備でも活かせると思いますし、シャドーであれば逆のシャドーだったり、ウイングバックに入った時のボックスに入っていく動きだったり、逆に自分のサイドならしっかりつないでいくこともできるので、そういうのも活かしていきたい。FW(1トップ)ならいつも通りのプレーをできればと思う」と自身のプレーイメージを描く。

 日本代表に初招集されたのは昨年11月。同14日のガーナ戦で国際Aマッチデビューを飾り、同18日のボリビア戦でも出場機会を与えられた。2度目の代表招集は今年3月の英国遠征。スコットランド戦に出場し、W杯メンバーに割って入った。代表活動への参加はまだ少ないだけに「ずっといるコアメンバーに比べれば、やることはまだしっかり把握しきれていない」と現状を分析し、「他の選手がどうやるかをしっかり見ながら、ストライカーの選手とのコミュニケーションは多く取っていきたい」と学ぶ姿勢を崩さない。

 W杯本大会まで残された時間は決して長くない。しかし、森保監督はその短期間で大きく成長できる可能性を秘めているのが後藤だと言い、本人も「相手が強ければ強くなるほど自分は成長していけると思っているので、手応えはあります」と自信をのぞかせる。

 アイスランド戦へ向けては「求められるのは攻撃のタスクだと思うし、ゴールへどう関わっていくかだと思う」と気を引き締めた。その視線の先にあるのはW杯の大舞台。日本代表の未来を担う大型ストライカーは、背番号9に込められた期待を力に変えていくつもりだ。

(取材・文 矢内由美子)