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 初日の第1ラウンド開始前、オナラリー(名誉)スターターのジャック・ニクラウス、トム・ワトソン、ゲーリー・プレーヤーがティーショットを放つ始球式が行われた。

 午前7時25分、凍えるような寒さの中、1番ティーを大勢のパトロンが取り囲んだ。

 マスターズを3度制しグランドスラム達成者でもあるプレーヤーは90歳とは思えない身のこなしで力強いショットをフェアウエーに運び喝采を浴びた。

 大会最多6度優勝でメジャー歴代最多18勝を誇るニクラウスの打球は左に曲がり、パトロンの頭上をかすめてひやりとさせた。しかし希代のエンターテイナーは「ファー」と叫び笑いに変えた。

 大会2勝のワトソンは全盛期と変わらぬテンポのいいスイングで快音を響かせた。3人合わせて優勝11回、出場140回のレジェンドが務めを果たすと、大きな拍手が送られた。

 名誉スターターが創設されたのは1963年。初代はジョック・ハッチンソンとフレッド・マクリード。2人ともマスターズ優勝者ではないが、オーガスタ・ナショナルGCで開催された1937年と1938年の全米プロシニアを制したことから指名された。

 恒例となったセレモニーは開催されない時期もあったが、その後ジーン・サラゼン、バイロン・ネルソン、サム・スニードらが伝統を引き継いだ。

 50回連続で出場したアーノルド・パーマーは07〜16年に大役を務め、10年にジャック・ニクラス、12年にゲーリー・プレーヤーが加わった。ワトソンを含めた3人による始球式は今年で5年連続となる。

 21年には、人種の壁を打ち破り黒人として初めてマスターズ出場を果たしたリー・エルダーがこのセレモニーに参加している。

 もしかしたら、アジア勢で初めてグリーンジャケットに袖を通し、マスターズの歴史を変えた松山英樹も将来、名誉スターターを担うことがあるかもしれない。もちろん、かなり先の話になるが。(敬称略)