日本全国「糖尿病に強い名医&最高の病院」ベスト120を完全網羅…!信頼できる「伴走者」はあなたの街にも
「予備軍」まで含めた患者数は約1800万人――日本人の7人に1人がリスクを抱えている糖尿病。とりわけこの時期は春の健康診断が近づいてきて、自分の血糖値が気になる人も多いのではないか。
長く診てもらう病気だからこそ、主治医も腕の立つ人を選びたい。
軌道修正の上手な「伴走者」を探そう
「残念ながら糖尿病は完治する病気ではありませんが、病を得たことを機に自分の体に気をつけるようになった方もたくさんいます。基本的な治療法は、食事療法や運動など生活習慣の改善をベースとして、必要であれば病態に合わせて薬を選択します。地道に治療していく病気のため、私の患者さんでも、長いともう30年以上のお付き合いになりますね」(熊本大学名誉教授で、日本糖尿病学会の理事として「糖尿病診療ガイドライン」の策定にも関わった、菊池郡市医師会立病院の荒木栄一氏)
これまでも本誌では、心臓血管外科や整形外科などの名医が在籍する「知られざる専門病院・クリニック」を徹底調査してきた。
大反響企画の第5弾となる今回は、糖尿病学会が認定した「糖尿病専門医」に診てもらえる、糖尿病治療に強い病院を紹介しよう。
【図表の読み方】日本糖尿病学会が「認定教育施設」に認定した病院のうち、糖尿病治療に注力している中小規模の病院・クリニック、およびそこに勤める「糖尿病専門医/研修指導医」の氏名を記載した。関連資格として、日本内分泌学会が認定した「内分泌代謝科専門医」には(同指導医には)、日本腎臓学会が認定した「腎臓専門医」には(同指導医には)を記した
北海道札幌市にある萬田記念病院糖尿病センターには、市内はもちろん夕張や日高からも患者が訪れるという。院長の加藤雅彦氏が自身の「治療哲学」を語る。
「もっとも大事なのは、とにかく治療を続けてもらうこと。治療を続けていて血糖値が高いままの人よりも、治療を中断してしまった人のほうが、合併症につながりやすいという研究データも出ています。患者さんと一緒に走っていき、コースを外れそうになったら軌道修正できるようアドバイスする、『伴走者』のような存在でしょうか」
固定観念を崩す「美味しい病院食」
生活習慣の改善がカギとなる糖尿病治療では、1〜2週間ほど入院して、食事や運動などの正しい暮らし方を学ぶ「教育入院」が行われることもある。そのメリットを話すのは、兵庫県にある池田病院院長の池田弘毅氏だ。
「糖尿病の入院は収益性が低いため、経営を考えてやりたがらない病院も多い。ただ、入院して健康的な生活を送れば、血糖値は確実に改善します。治療の最初にその成功体験を味わってもらうことが、生活習慣を変える第一歩になるはずです」
池田氏の父・正毅氏が50年以上前に開いた同院は、日本における糖尿病専門の医療機関の先駆けとも言える。そのため入院治療に関するノウハウも豊富だ。
「糖尿病治療で推奨されるのは『健康的な食事』であって、決して美味しくない食事ではありません。患者さんが食べる楽しみを失わないように、病院食にはこだわっています。
かつては京都まで足を運び鰹節や昆布を仕入れて、相当レベルが高いものを提供していたそうです。現在はできる範囲で食材を調達しているものの、味は変わらず維持しています。お皿もプラスチックのものは使わず、きちんとした器に盛りつける。こうした工夫で、食事療法へのモチベーションも高まるはずです」(池田氏)
「合併症対策に定評あり」の病院はここ
糖尿病患者が何より恐れているのは、合併症ではないだろうか。腎不全や失明、脚の切断、心臓疾患など、病状が進行するとさまざまな疾患を招きかねない。
中でもとくに腎臓合併症の対策に定評があるのが、大阪府にある井上病院だ。院長の辻本吉広氏が同院の強みを解説する。
「透析を受ける患者さんの原因疾患の第1位は糖尿病性腎症です。その点、当院はもともと腎臓・透析医療が専門の病院だったため、糖尿病性腎症の治療には力を入れてきました。大きな病院だと『腎臓は腎臓内科で診てもらってください』と言われますが、むしろ当院では得意分野。たとえ末期の腎不全で透析することになっても、同じ主治医がまとめて診ることができます。
腎臓以外では、脚の動脈硬化疾患や壊疽は、当院の血管外科が得意としていますし、心臓疾患であれば、近くにある国立循環器病研究センターを紹介しています」
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「週刊現代」2026年3月30日号より
