こうした課題に対し、NVIDIAとRed Hatは「Bring Your Own Agent(BYOA)」の考え方のもと、安全な実行環境と運用基盤を組み合わせた新たなアプローチを提示する。NemoClawは、既存のオープンソースAIエージェント「OpenClaw」をベースに、セキュリティとプライバシー制御を強化したスタックとして位置付けられる。
Red Hatの発表:Red Hat and NVIDIA collaborate for a more secure foundation for the agent-ready workforce
Red Hat and NVIDIA collaborate for a more secure foundation for the agent-ready workforce
○Red Hat×NVIDIA、エージェント運用を支える新基盤
Red HatはAIの運用基盤として「Red Hat AI」を提供し、企業独自のエージェント運用をサポートしている。しかしながら、安全なエージェントの開発は容易ではないため、自社開発ではなく、サードパーティーのエージェント導入が有力な候補となる。
OpenShellはKubernetes上で動作するため、Red Hat AI環境にデプロイ可能。これに仮想大規模言語モデル(vLLM: virtual Large Language Model)で駆動されるセルフホストモデル、MCPツール、その他AIサービスを連携させることで、企業が求める安全性と柔軟性を両立する構成が整う。
Red Hat OpenShift AIでは、NVIDIA NeMo Guardrailsによるセキュリティ強化が可能だ。テクノロジープレビュー段階のため本番使用は推奨されていないが、デプロイしたモデルへのガードレールおよび安全制御機能の追加が可能とされる(参考:「Chapter 3. Deploying NeMo Guardrails | Enabling AI safety with Guardrails | Red Hat OpenShift AI Self-Managed | 3.2 | Red Hat Documentation」)。
Red Hatはこの機能を使用することで、侵害されたエージェントの隔離や推測困難なワークロードIDの付与、MLflow Trackingによる可観測性の実現が可能としている。これらはAI利用時の不透明さを改善することにつながり、企業は業務への導入を進めやすくなる。
Red HatとNVIDIAはこうした基盤を広げることで、安全なAI環境を整え、企業のエージェント導入を支援したい考えだ。今後も自律型AIエージェントの安全性と管理性を高め、基盤を強化していく方針を示している。